ザ・ホワイトタイガーの紹介:2021年アメリカ,インド映画。インドのカースト下位の野心を持った男バルラムは、バンガロールで起業家として成功をします。成功のきっかけは、人生逆転のチャンスを狙って大地主の息子の運転手に立候補をしたことでした。そこで働きながら見て感じたことが、バルラムの考え方を変化させていきます。インドを舞台に、ベストセラー小説をネットフリックスオリジナル映画として映画化。インドの格差社会を浮き彫りにした一本です。
監督:ラミン・バーラニ 出演:アダーシュ・ゴーラヴ(バルラム)、ラージクマール・ラーオ(アショク)、プリヤンカー・チョープラー(ピンキー)、マヘーシュ・マーンジュレーカル(大地主)、ヴィジャイ・マウリヤ(マングース)、ほか
映画「ザ・ホワイトタイガー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ザ・ホワイトタイガー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ザ・ホワイトタイガーの予告編 動画
映画「ザ・ホワイトタイガー」解説
この解説記事には映画「ザ・ホワイトタイガー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ザ・ホワイトタイガーのネタバレあらすじ:起
2010年、バルラム(アダーシュ・ゴーラヴ)はバンガロールで起業家として成功しましたが、警察に追われている身です。故郷は闇の国インドのラクスマンガール。
幼い頃はとても貧乏でしたが、バルラムは頭がよく、奨学金でバリーに行く資格をもらえるほどでした。先生からは「お前はまさにホワイトタイガーだ。」と評価をされます。しかし実家が住んでいる大地主(マヘーシュ・マーンジュレーカル)にお金を返せないからと、祖母から家を手伝えと言われたっきり、学校へ行くことはできなくなってしまいます。その後、父親が結核で亡くなってしまい、家計はさらにひっ迫していきます。
それから数年がたち、バルラムは青年へと成長をします。大地主の息子アショク(ラージクマール・ラーオ)がアメリカから帰ってきました。賢いバルラムは、アショク専属の運転手に立候補すれば、いい給料がもらえると考え立ちます。そこで祖母を説得して、運転教習所に行く資金を援助してもらいます。
すぐに運転を覚え、大地主の家に出向き、アショクの運転手の仕事を立候補します。最初は不審がられるも、下に出る態度をとり続けると、アショクの第2運転手として採用されます。
ザ・ホワイトタイガーのネタバレあらすじ:承
運転手として採用されたのにも関わらず、雑用ばかりやらされ、運転をさせてもらえません。次第にバルラムは第1運転手を妬むようになっていきます。大地主は貧乏人から金を巻き上げて、かつ賄賂で税金を逃れています。使用人をゴミのように扱ってふてぶてしい性格です。
一方アショクはとても気さくな性格で、バルラムをはじめ、使用人にも優しく接してくれます。インド系アメリカ人のピンキー(プリヤンカー・チョープラー)と結婚したことでアメリカの影響を受け、これからはインターネットの時代だとアショクは主張をしています。そんなアショクを見て、バルラムはどんどん憧れを持つようになります。
なんとかして憧れのアショクの第1運転手になりたかったバルラムは、現在の第1運転手を観察します。すると、その第1運転主はムスリムであることが発覚します。
ある日、社会主義の首相が大地主の元を訪れて、けんかを売りに来ます。それに怒った大地主はその首相を次回の選挙で落選させるため、大臣たちに賄賂を渡しにバリーへと向かうことにします。どうしてもアショクと一緒にバリーへ行きたかったバルラムは第1運転手がムスリムであることをチクってクビにさせます。
そして晴れてバルラムが第1運転手になってバリーへ向かいます。賄賂を渡して問題を解決しようとする父親にアショクは辟易。早くバンガロールでビジネスを始めたいとバルラムに夢を語ります。
久々にバルラムは実家に帰ると、結婚をしろと命じられます。仕事にやりがいを感じていたバルラムは、結婚はしないと怒って実家を飛び出します。
ザ・ホワイトタイガーのネタバレあらすじ:転
ピンキー誕生日の夜、アショクとピンキーは泥酔をします。バルラムが送迎をしていると、ピンキーは運転をしたいと言い出し、ベロンベロンのまま運転をし始めます。そして、子供をひき殺してしまいます。バルラムは2人を守るために咄嗟の判断で、警察に通報せずにその場を走り去ります。
翌日、ひき逃げをしたと聞きつけた大地主は、バルラムに自分がひき逃げをしたと書かれた自白書にサインを求めてきます。その場にアショクもいましたが知らん顔です。バルラムはその場の空気感やアショクのためにという思いから、サインを半ば強制的に書かされてしまいます。憧れていたアショクに裏切られた気持ちになったバルラムは落ち込みます。
いつ逮捕されるかと不安な日々を過ごしていたバルラムでしたが、ピンキーから「警察に何も届け出が来ていないからバルラムは逮捕されない、安心して。」と声をかけられ安堵するバルラム。それを見た大地主は、ちゃんと働けとバルラムを蹴り倒します。その態度に怒ったピンキーは怒ってインドから立ち去って、アショクとの関係を終わらせます。それをきっかけにアショクの元気はなくなっていく一方でした。
バルラムはアショクのために優しく接しますが、機嫌が悪いと叩かれたり、冷たい態度を取られたり、日に日にアショクに対しての尊敬の念が無くなっていきます。そこでバルラムは嘘をついてガソリン代を多くもらうなどの小遣い稼ぎをしますが、まだまだ満足できません。アショクがもっている赤い鞄にはいつも大金が入っていまいした。何度も盗もうかと思いましたが、思いとどまります。
ザ・ホワイトタイガーの結末
今まで社会主義の首相が落選するように賄賂を大臣に渡し続けてきたアショクでしたが、社会主義の首相は根強い人気を保ち、再選します。アショクは首相に媚びを売りに100万ルピーを寄付すると声かけをすると、それを感じ取った首相は400万ルピーをもらわないと採算が合わないと言ってきます。
バルラムの甥っ子が祖母の手紙を抱えてバリーにやってきます。その手紙には仕送りしろ、結婚しろとプレッシャーのかかることばかり書かれていました。
バルラムはついに意を決してアショクが赤い鞄をもって出かける時を見計らってアショクを殺し、赤い鞄を奪って逃走をします。人を殺めたことで4週間以上落ち込みましたが、甥っ子を連れてバンガロールでアウトソーシングを始めるために立ち上がります。
大地主から見て学んだように、赤い鞄に入っていたお金を賄賂にして、ホワイトタイガー・ドライバーズというタクシー会社を設立し、成功を果たします。
以上、映画「ザ・ホワイトタイガー」のあらすじと結末でした。
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