ラブ・エクスペリメントの紹介:2018年イギリス映画。あなたの脳は試されている!?見ている人を完全に騙してしまう密室型ワンシチュエーションスリラー。謎の男に監禁されてしまった記憶喪失の主人公の女性、自分を愛するようになるまで監禁し続けるという男性、やがて主人公の過去と男の関係が明らかになり衝撃の展開を迎える。
監督:エドワード・A・パーマー 出演:イングビルド・デイラ (ルビー)、スチュアート・モーティマー(トム)、トム・リンカーン(ニック)、ジョナサン・コブ (ロブ)、ほか
映画「ラブ・エクスペリメント」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ラブ・エクスペリメント」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ラブ・エクスペリメントの予告編 動画
映画「ラブ・エクスペリメント」解説
この解説記事には映画「ラブ・エクスペリメント」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ラブエクスペリメントのネタバレあらすじ:起
ルビー(イングビルド・デイラ)が目覚めると、そこは真っ白な地下室のような部屋でした。ルビーは足を怪我しており動けません。目の前に男が立っています。トム(スチュアート・モーティマー)という名前の男は、君を誘拐し自分(トム)を愛するようになるまで監禁を続けると話します。
さらに足の怪我はトムによって靭帯を切断されたということが分かりました。どういうことか分からないルビーでしたが、自分が何者なのか分からない記憶喪失状態だということに気づきます。トムはルビーが何者だったかを軽く説明するとその場を去っていきました。
その後もトムはルビーに乱暴するでもなく、動けないルビーの介助、食事や薬を提供したりします。トムがいない間に私物らしきものを調べてみると、トムの説明通りでした。それが真実かどうかは記憶を失ったルビーには確かめようもありません。
時間が来ると消灯し、ルビーが眠りにつくとトムが清掃にやってきて、一通り片付くと録音したメッセージを流す、そして彼女が目覚めると、最初に言った言葉を繰り返す。そしていつも通り食事と薬を飲ませるためにやってくる。そんな単調な時間が過ぎていきます。
ラブエクスペリメントのネタバレあらすじ:承
そんなある日、退屈しているルビーにトムが何かをしてやろうと問いかけました。退屈をしのぐための本が欲しいとルビーは答えると、トムは本を持ってきてくれました。ルビーは本を手に取り読み始めると、記憶の断片が蘇ります。
それをトムに伝えると、本は呼び戻す引き金だと話します。他にも記憶を呼び戻すきっかけはあるはずで、協力したいと話すトム。記憶を取り戻したいルビーは少しずつトムを信用し始めるのでした。
その後、トムが持ってきたルイボスティーでさらに記憶が戻ったルビー。本といいお茶といい、まるで予め知っていたかのようにそれを用意していたトム。ルビーは自分の過去はトムが知っていると確信します。そしてトムから渡された本を読んでいたルビーは、本の中に『彼を信用するな』という隠されたメッセージを見つけてしまいます。
トムは過去に女性を監禁しては自分を好きにさせて、目的が達成出来たら殺害する、それを繰り返してきたのではないかと考え始めます。それをトムに告げると、トムはそれを否定、ショックを受けた様子でした。
ルビーは本を読むことで、さらに記憶の断片を取り戻し、壁のブロックが一つ外せることを思い出します。その中には、過去に監禁された者が本にメッセージを残すためのものだった使用済みのマッチが何本もありました。
ルビーも同様にトムにろうそくが欲しいと頼み、火をつけるために使用したマッチを手に入れ、今読んでいる本の余白部分に『騙された振りをする』と書き込みました。
ラブエクスペリメントのネタバレあらすじ:転
もう随分と怪我は回復し、動けるようになっていたルビーでしたが、それをトムに悟られないようにしていました。髭を剃ったトムの顔を見たとき、記念すべき場所で食事をしていたとき、ルビーの記憶が少しずつ戻ってくるにつれて、トムとは昔から一緒にいたのではないかと思い始めるようにもなってきます。
そして、トムが本を読むルビーの手をとりダンスを始めると、ルビーの記憶の扉が一気に開いたのです。それはずっと一緒いると誓い合った日のプロムでのダンス。ルビーは記憶を取り戻したことを告げると、何故こんなことになっているのかをトムに問いかけます。トムは静かにこうなったいきさつを話し始めました。
それは、トムとルビーが付き合っていたころの話。終電に乗り遅れたトムは友人のロブ(ジョナサン・コブ)に送ってもらっていました。その頃、同居人のニック(トム・リンカーン)とトムの家で飲んでいたルビーは、酔っぱらったニックに襲われそうになっていたのです。
そこに戻ってきたトムは激情し、ニックを殺害してしまいました。ニックに襲われ意識を失っていたルビーは、記憶を失ってしまいます。そのことに責任を感じたトムは、一生彼女に寄り添うことを誓い、ロブに頼んで誰も知らない北の僻地に連れてきてもらいました。そこで彼女と暮らそうとしたのです。
しかしルビーはトムのことを思い出すことができず、やむなく地下室に閉じ込めることにします。トムは記憶障害について懸命に勉強し、記憶を呼び戻すためのきっかけを与えることで、記憶を以前のように戻そうとしたのです。様々なシチュエーションを試し、彼女の記憶を取り戻そうとしました。今回はルビーを監禁する悪役だったのです。
ラブエクスペリメントの結末
思惑通り記憶を取り戻したルビーは涙を流し、抱き合ったトムと愛し合います。そして眠りについたルビーは、目を覚ますと予め手にしていた鏡の破片で隣に眠るトムをめった刺しにしてしまいます。
どうやら蘇った記憶よりも、本の中の『彼を信用するな』というメッセージを信じたようです。血まみれの姿でルビーが家を出ると、トムの話した通り、そこはどこかの島にある廃屋でした。脱出用のボートに乗るのに失敗したルビー、ショックを受け意識を失い倒れてしまいます。
ルビーが目を覚ますと、病院のベッドの上でした。医師はルビーに「手術は成功した」と話します。「短期間の記憶障害だから必ず治る、それでは恋人を呼んできます。」医師はそう話すと、その場を立ち去りました。
医師が病室を出ると、そこはあの島の廃屋でした。マスクを取り外した医師の姿は、なんとトムだったのです。これはトムが用意したシナリオの一部だったのか、それとも彼女の記憶の一部なのか、誰にもわかりません。
以上、映画「ラブ・エクスペリメント」のあらすじと結末でした。
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