チャップリンのゴルフ狂時代の紹介:1921年アメリカ映画。裕福な紳士と間違えられた放浪者が騒動を巻き起こすコメディ作品。保養地にやって来た放浪者チャーリーは、自由気ままにゴルフを楽しんでいた。一方、裕福で酒好きの紳士は妻エドナを放ったらかしにしてホテルで酒を呑んでいる。社会的な階級が全く違うこの2人、実は容姿だけは瓜二つ。仮装パーティーに紛れ込んだチャーリーは、夫だと勘違いしたエドナに急接近され、胸が高鳴っていた。ところがそこに本物の夫が現れ、事態は面倒なことになっていく。別題は「のらくら」。監督・脚本・主演を務めるのは、喜劇王チャールズ・チャップリン。
監督:チャールズ・チャップリン 出演者:チャールズ・チャップリン(放浪者/夫)、エドナ・パーヴィアンス(おろそかにされている妻)、ヘンリー・バーグマン(ゴルフ場で寝ている男/警官の制服姿の訪問客)、マック・スウェイン(妻の父)、ジョン・ランド(ゴルファー/訪問客)ほか
映画「チャップリンのゴルフ狂時代」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「チャップリンのゴルフ狂時代」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
チャップリンのゴルフ狂時代の予告編 動画
映画「チャップリンのゴルフ狂時代」解説
この解説記事には映画「チャップリンのゴルフ狂時代」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
チャップリンのゴルフ狂時代のネタバレあらすじ:起・瓜二つの男達
ゴルフがブルジョワ階級のステータス・シンボルだった時代。ゴルフシーズンが到来し、裕福な紳士達が続々と保養地へやって来ます。
そんな中、汽車から降りて来た女性エドナは、キョロキョロと周囲を見回しました。彼女は夫に対し、10時に駅に迎えに来るよう電報を打っていました。しかし夫の姿はどこにもありません。すると汽車の床下の荷物入れが開き、中から放浪者チャーリーが現れました。彼もゴルフを楽しむため、ボロボロのゴルフセットを持参して来たのです。
エドナは夫がいないことにがっかりしながら、案内された車に乗り込みました。チャーリーはその車の後ろにこっそり座り、ゴルフ場まで移動します。
一方、エドナの夫で大変裕福な紳士は、ホテルの部屋で電報を読み遅刻を悟っていました。チャーリーと瓜二つの彼は、遅刻しているにも拘らず優雅に身支度を整えます。そして部屋を出て行きますが、うっかりズボンを履き忘れたことに途中で気付きました。驚いた彼は、どうにかして周囲の人に見られないよう奮闘しながら部屋に駆け戻ります。
部屋にはエドナも到着しており、夫は急いでベッドに滑り込みました。正装でベッドにいる夫を見つけたエドナは、酒好きの彼がまた酔って約束をすっぽかしたのだと考えます。エドナは呆れて部屋を出て行き、酒を止めるまで別室にすると手紙を書きました。手紙を読んだ夫は、早速酒を楽しみます。
チャップリンのゴルフ狂時代のネタバレあらすじ:承・ほのかな想い
チャーリーは意気揚々とゴルフを始めようとしますが、ボールが無いことに気付きます。どうしたものかと思案していると、他のゴルファーが打ったボールがちょうど足元に転がって来ました。チャーリーはそのボールを自分のものにしてしまい、思い切り打ってしまいます。当然本来の持ち主は怒り、チャーリーに抗議しました。
チャーリーがしらばっくれていると、また別のゴルファーのボールが転がって来ます。最初のゴルファーはそれを自分のボールだと勘違いし、チャーリーに謝りました。そしてそのボールを思い切り打ってしまったので、本来の持ち主は激怒します。彼は最初のゴルファーを蹴り飛ばし、馬乗りになって殴り続けました。チャーリーは素知らぬ顔で歩き去ります。
チャーリーがゴルフを再開すると、打ったボールはゴルフ場で寝ていた男の口にすっぽりと入ってしまいました。チャーリーが男の腹を踏むと、ボールが口から飛び出して来ます。チャーリーはそのボールを打った後、試しに何度か男の腹を踏んでみました。するとその数だけボールが口から飛び出て来ます。
ボールを複数入手したチャーリーは、打ったボールを追いかけました。その先で、チャーリーは1人で乗馬をしているエドナを見つけます。夫から放ったらかしにされた彼女は、どこか寂しそうでした。チャーリーは美しいエドナにしばらく見惚れます。
エドナの馬が突然暴れて走り出します。チャーリーはそれを全速力で追いかけ、エドナを救出。その後2人は結婚し、可愛い子どもも授かり……という都合の良い妄想を繰り広げるチャーリー。そんな彼に気付かず、エドナは去ってしまいました。
チャップリンのゴルフ狂時代のネタバレあらすじ:転・度重なる勘違い
夜、ホテルでは仮装パーティーが開かれます。エドナは夫にホールへ来るよう手紙を書きました。夫は喜び、全身を覆うプレートアーマーを装着します。ところがヘルメットが閉じて開かなくなってしまいました。夫は仕方なく、狭い視界の中フラフラとホールへ向かいます。
そんなことなど知らないエドナは、なかなか現れない夫にまた放ったらかしにされたと孤独感を深めていました。
一方、チャーリーはベンチで隣に座っていた男性からスリの濡れ衣を着せられ、警官から逃げ回っていました。彼は勢い余って仮装パーティーの会場に紛れ込みます。エドナはチャーリーを夫だと勘違いし、隣の椅子に座らせました。
チャーリーはエドナの誤解を知らないので、憧れの女性が積極的にアプローチしてくれていると勘違い。彼女の手を取りキスを贈ります。そこへプレートアーマー姿の夫が現れ、浮気現場だとこちらも勘違い。夫はチャーリーをエドナから引き剥がしにかかりますが、誰も夫の正体に気付かないので追い払われてしまいました。
チャップリンのゴルフ狂時代の結末:誤解が生む騒動
パーティーに参加していたエドナの父親も、チャーリーを娘の夫だと勘違いします。他の招待客に紹介されたチャーリーは、勘違いされているとは気付かず、自分とエドナはまだ結婚していないと照れながら話しました。しかしエドナはその発言にショックを受けて卒倒してしまいます。
エドナの父は激怒しチャーリーを張り倒しました。チャーリーが倒れたエドナを部屋へ運び入れると、またしても本物の夫と遭遇します。夫から「お義父さん」と呼ばれ、エドナの父はようやく何かおかしいと気付きました。何とかして夫のヘルメットをこじ開けようとしますが、どんなに力を入れてもびくともしません。
そこでチャーリーは缶切りでヘルメットを切り開きました。プレートアーマーの人物が夫だと判明したことで、エドナ達の誤解が解けます。エドナは冷たくそっぽを向き、父は出て行けとチャーリーを怒鳴りつけました。チャーリーは溜め息を吐いて部屋から出て行きます。
エドナは謝るべきだったと思い直し、それを父に伝えました。父はチャーリーを追いかけ、和解の握手を求めます。握手に応えたチャーリーは、父の尻を思い切り蹴りました。チャーリーがその場から逃げ出し、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「チャップリンのゴルフ狂時代」のあらすじと結末でした。
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