二十日鼠と人間の紹介:1992年アメリカ映画。アメリカへ移住し、夢を叶えるため、一生懸命に働く幼馴染み2人の行く末は…。名優ゲイリー・シニーズとジョン・マルコヴィッチが演じるヒューマンドラマ。
監督:ゲイリー・シニーズ 出演:ゲイリー・シニーズ(ジョージ・ミルトン)、ジョン・マルコヴィッチ(レニー・スモール)、レイ・ウォルストン(キャンディ)、ケイシー・シーマツコ(カーリー)、シェリリン・フェン(カーリーの妻)、ジョン・テリー(スリム)ほか
映画「二十日鼠と人間」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「二十日鼠と人間」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「二十日鼠と人間」解説
この解説記事には映画「二十日鼠と人間」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
二十日鼠と人間のネタバレあらすじ:ジョージとレニー
世界恐慌時代のアメリカ。移民の幼馴染み二人は、仕事を探しながら、カリフォルニアを転々と移動していた。学はないけれども頭の切れるジョージと、ガタイが大きくて力が強く、知能が低いレニー。彼らは、幼い頃からいつも一緒だった。そして、二人には夢があった。移動途中の野宿の夜、いつものようにレニーが夢の話をジョージにねだる。そして、焚火に照らされながら、ジョージは話し始めた。いつか持つ自分たちの土地と家、家畜、そこでの穏やかな生活について。しかし、いつも不安が頭をもたげるのだった。自分の土地を持つ、それはジョージだけの夢だったかも知れない。レニーの夢はというと、牧場でウサギの世話をするという、ほんのささやかなものだったのだ。しかし、ただそれだけのことが、レニーには難しい。柔らかくて可愛いものが好きなレニーは、しかし力加減ができずに、小動物たちを死なせてしまうのだった。そして、レニーが好きな、柔らかくて可愛いものは、動物だけではなかった。前の勤め口では、女性のドレスに夢中になったレニーがドレスを離そうとせずに、とうとうレイプ未遂容疑がかかるまでになってしまい、保護者役のジョージ共々逃げる羽目になったのだった。そんな不安はいつもジョージの頭にあり、もしもの時の備えは欠かせない。今度も、何かあった時に落ち合う場所を念入りにレニーに教えた。
二十日鼠と人間のネタバレあらすじ:夢への道
新しい働き口の牧場で、ジョージは、面倒事に関わらないよう、レニーに言い聞かせた。特に、大男が嫌いで、レニーを目の敵にしている、小男で喧嘩早いの牧場主の息子カーリー。そして、奔放で浮気者のカーリーの妻。ジョージに言われたように、なるべく二人に関わらないようにするレニーだったが、カーリーは執拗にちょっかいを出して殴りかかってくる。堪らず抵抗したレニーは、力のままにカーリーの腕を砕いてしまった。面倒見のよい同僚スリムのおかげで、一旦その場は収まったのだが。仕事の合間には、二人は、いつものように夢の話をした。ある時、そんな二人にキャンディ老人が声を掛けて来た。長くこの牧場で働いてきたが、長年連れ添った愛犬を殺されて意気消沈していたキャンディ老人は、農場を買う仲間に入れて欲しいと、購入に必要な金額の半分以上を申し入れてきたのだった。一気に夢が現実に近付いた。これまでの二人の蓄えを合わせると、三人は月末には農場の主だった。
二十日鼠と人間の結末:逃走
そんな中、レニーが一人でいるところへ、カーリーの妻がやって来た。遊び相手を探す妻は、以前からレニーに対して親しげに接しており、今日も側に寄りそって、自分の身の上などを話したりした。そして、レニーが柔らかいものを撫でるのが好きだと知ると、自分の髪を触らせてやった。しかし、髪の毛に夢中になったレニーの腕の力強さに、妻は怯えだし、離そうともがく。まだ離したくないレニーは執拗だった。あっという間に妻の首の骨は折れ、死んでしまった。しばらくして、牧場の仲間が死体を見つけた時、近くにレニーはいなかったが、ジョージにはレニーの仕業とすぐに分かった。それに、夢が終わったこということも。カーリーもレニーの仕業だと気付き、集団リンチにかけるため、牧場の連中と共に、レニー追い始めた。ジョージは皆と離れて、何かあった時に落ち合うと決めておいた場所へと急いだ。しかして、レニーはそこにいた。嬉しそうに駆け寄って来るレニー。レニーには起こったことの重大さが分からないのだ。二人は腰を下ろした。いつもの話をせがむレニー。ジョージは、レニーを守ると決めた。そして、話し始めた。嬉々としてお気に入りの話に夢中になっているレニー。ジョージは話を続けながら、ゆっくりと立ち、レニーの背後に回り込む。その手には拳銃があった。レニーは、集団リンチの辛さを感じることなく、これから先もトラブルに巻き込まれることもなく、希望の夢の中に終わった。ジョージはいつも思っていた。レニーさえいなければ、上手くやっていけるのに。けれど本当は、ジョージの方がレニーを必要としていたのだ。ジョージは一人、その地を去った。もう動かないレニーと二人が描いた夢を残して。
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