はちどりの紹介:2018年韓国,アメリカ映画。1990年代の韓国、その時代に生きる主人公ウニと家族や友人達のふれあいを描いた作品。中学2年生という多感で難しい世代の女の子、大人と子供の間で悩み揺れる主人公を見事に描いています。監督であるキム・ボラの初長編作品でもあります。
監督:キム・ボラ 出演:パク・ジフ(ウニ)、キム・セビョク(ヨンジ)、チョン・インギ(ウニの父)、イ・スンヨン(ウニの母)、キル・ヘヨン(ヨンジの母)、パク・スヨン、ほか
映画「はちどり」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「はちどり」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
はちどりの予告編 動画
映画「はちどり」解説
この解説記事には映画「はちどり」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
はちどりのネタバレあらすじ:起
1994年の韓国、中学2年生のウニ(パク・ジフ)はソウルにある集合住宅の団地に父(チョン・ヨンギ)と母(イ・スンヨン)、兄と姉と暮らしていました。
韓国の家父長制もあり、父は厳しく、父の言うことは絶対です。口ごたえなど到底許されない環境でした。姉はそんな父に反抗気味で、いつも父は姉を怒鳴り上げています。
父が最も期待している優秀な兄も、親の目を盗んではウニを殴っていました。両親共にウニにはあまり関心を持たず放ったらかしでウニは常に我慢して生きている、そんな環境だったのです。
学校ではあまり馴染めず友人の少ないウニでしたが、優しい彼氏がいていつも一緒にいました。ちょっとキスをしてみたり背伸びもしましたが、学生らしい清い交際のようです。
漢文塾に通うウニ。そこにはウニにとって親友と言えるジスクという友人がいました。ジスクとカラオケに行ったり、時にはタバコを吸ったりと誰かに見て欲しい欲求もあってか、ウニには少し背伸びした行動が目立つようになります。
はちどりのネタバレあらすじ:承
学校ではカラオケに行くならソウル大学に行けという先生の発言があったり、不良調査として不良だと思う生徒の名前を書かせたり、そんな学校にも反抗しているようでした。
そんな中、漢文塾に新しい先生のヨンジ(キム・セビョク)がやってきます。彼女は優秀な大学に通う大学生で、ウニにとっては大人の雰囲気を持つ女性だったのです。
ある日、ウニは彼氏が別の彼女と仲良くしているのを目撃し、ショックを受けてしまいます。さらにジスクと万引をして捕まった時に、ジスクがあっさりとウニを売ってしまい、自分だけ助かろうという裏切りを受けてしまい、さらに落ち込んでしまいます。
そんな落ち込んだ気持ちを救ってくれたのはヨンジ先生でした。ただ話を聞いてくれて時には助言をくれる、ウニにとってヨンジ先生の存在が大きくなり、憧れの存在であるとともに、唯一の信用できる人となったのです。
彼氏と別れた後、ジスクとは仲直りしてまた遊び出しますがどこかギクシャクした感じが残り、親友とは言えない関係になったり、ウニを慕う後輩から好きと言われたりします。
はちどりのネタバレあらすじ:転
耳にしこりができたウニは検査の結果、手術を受ける事になりました。傷が残るかもしれないと知り意外にも父は涙し、母も少し寄り添ってくれるようになったのです。
入院中、ヨンジ先生が見舞いに来てくれました。ヨンジ先生は殴られてばかりではダメ、立ち向かう時は立ち向かいなさいとアドバイスをくれたのです。
退院後、ウニは彼氏とよりを戻しますが医師の息子である彼氏の母親が出てきて、無理やり別れる事になったり、ジスクから辛辣な言葉をぶつけられたり、慕ってくれていた後輩もあっさりと離れていったりと、あい変わらず上手くいかないウニ。
さらに、信頼するヨンジ先生も突然漢文塾を辞めてしまいます。最後にヨンジ先生に会いたいと、ヨンジ先生が最後に来る日と時間を塾長に聞いて会いに来たウニでしたが、ヨンジ先生はもう帰った後でした。塾長がウニに適当な時間を伝えていたためです。
これに怒ったウニが塾長に詰め寄り文句を言ってしまい、漢文塾を追い出されてしまいます。これに両親が理由も聞かずにウニを叱りつけてしまいます。ウニは私は悪くないのになぜ?と初めて感情を爆発させて怒り出しました。その時に兄に殴られていたせいでウニの鼓膜が破れてしまいます。
はちどりの結末
そんな中、テレビではソンス大橋が崩落し多数の犠牲者が出たという報道がされていました。姉が乗っているバスが落ちたかもしれないと、焦ったウニはすぐに家族に連絡をとりました。幸い姉はそのバスには乗っておらず事故は免れます。その事に家族で安堵するのでした。
その後、ヨンジ先生から荷物が届きます。貸していた本とスケッチブックと共に手紙が添えられていたのです。嬉しくなったウニは宅配物に書いていた住所を頼ってヨンジ先生の家を訪ねていきます。
すると彼女の母親から、先のソンス大橋の崩落事故にヨンジ先生が巻き込まれて死んでしまった事を知りました。さすがにショックを受けて落ち込むウニでしたが、ヨンジ先生の荷物に添えられていた手紙をまだ読んでいない事に気づきます。
ウニは手紙を読みました。そこには『世の中は理不尽な事が多いが、それでも美しいものだ』と書かれていました。その手紙に勇気を貰ったウニは、姉と姉の彼氏に崩落事故現場に連れてきてもらい、今後もヨンジ先生のように強く生きていこうと決意しました。
そしていつもの日常に戻っていきます。
以上、映画「はちどり」のあらすじと結末でした。
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