悪魔は私の大親友の紹介:2018年ドイツ映画。魔法を使わずに人の道を外させることを条件に、一週間だけ地上に舞い降りた悪魔の娘リリス。善良なグレタや問題児サミュエルとの出会いはリリスにどんな試練を与えるのか?
監督:マルコ・ペトリー 出演:エマ・バディング、ヤニーナ・ファウツ、ルートヴィヒ・シモン、ザムエル・フィンツィ、エミリオ・ザクラヤ、ほか
映画「悪魔は私の大親友」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「悪魔は私の大親友」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
悪魔は私の大親友の予告編 動画
映画「悪魔は私の大親友」解説
この解説記事には映画「悪魔は私の大親友」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
悪魔は私の大親友のネタバレあらすじ:起・一週間お試し人間界
勉強に飽きた悪魔の娘リリスは、早く父と外で仕事がしたかった。しかし地獄から出ていいのは18歳から。その代わり、力試しとして一週間だけ人間界に行くことを許される。
指定した人間を魔法を使わずに誘惑して、人の道を外させる事を課題にされた。失敗したら元教師と共に書類整理生活が待っている。
ビルケンブルンという海沿いの小さな町。標的は善良で素朴なバーンスタイン家で暮らすグレタだった。父親から感情の温度を測る黒い石ロクナーを渡され、リリスは彼女の家にホームステイを始めた。
年頃のグレタの楽しみは母親の手伝い、もちろんお酒もドラッグとも縁がなく、友達もいなかった。しかし、グレタのいないリリスはクローゼットの中に男の写真が貼ってあるのを見つけた。
悪魔は私の大親友のネタバレあらすじ:承・善良なグレタ
翌朝、いつもは自転車通学のグレタは、リリスにせがまれてバスに乗った。そこでメロディとダリア笑われ、校長の息子エディにエコヒッピーといじられ、仕返しにリリスは、メロディとダリアが持っていた香水を飲み干すと、エディに向かって火を噴き、彼の髪の毛をチリチリにした。
学校では変わり者のサミュエルが屋上から飛び降りるフリをして先生を困らせ、テストを辞退して退室した。リリスがカンニングして提出しようとすると答案用紙を間違えている事に気づいたグレタはとっさに止めた。
グレタが恋をしているのは、メロディとダリアとバンドを組んでいる女たらしのカルロ。グレタを怒りによって人の道から外したいリリスは、カルロにグレタに言い寄ってから捨てるようにお金で買収した。
悪魔は私の大親友のネタバレあらすじ:転・悪魔と恋
サミュエルと目が合い一緒に煙草を吸ったリリスは、とられたロレックスを取り戻しに来たエディと悪友の三人を一人で返り討ちにし、彼はそんなリリスに興味を持った。
この町から出てベルリンへ行きたいサミュエルは、リリスが海を見たことが無いと知ると、リリスにとっては天敵である教会の鐘楼から海を見せ、その顔にキスをした。驚いたリリスが帰宅し、石を確認すると、内側から赤く変化していた。さらに連絡を取ると、その電話口で父親は恋に落ちた部下の悪魔を、弱く感情的なクズだと解任した。
その夜、カルロのバンドのリハーサルに誘われて喜ぶグレタに、リリスは今時の服やお化粧を準備していると、サミュエルがキスをした事を謝りにやって来て、また出かけようと誘い、怒って断るリリスを可愛いと褒めた。寝床でリリスは恋じゃないと言い聞かせても、石は明るく光った。
翌朝、グレタの真っ赤な今風のワンピースに、母親は内面が大事だと言っていつものニットを着せた。リリスはグレタの母親のニットワンピースがセレブに人気だと嘘をつき、グレタの写真を撮ると、偽のホームページを作り、いつもからかうメロディーとダリアに見せ、欲しがる彼女たちとグレタを引き合わせ、ニットワンピースを作ってもらう約束をさせた。
慣れない自転車でサミュエルと海まで行ったリリスは、自分を塔に囚われた姫に重ねて話すと、サミュエルは助け出すと言ってキスをした。
その頃、リハーサルではダリアのコーラスをユニゾンではなく低音にして、ダリアのパートにグレタが入り、三人でのコーラスで完成しようという時、メロディーとダリアが露出度の高い服で写った動画を出しているのを見つけた校長が、彼らを学園祭には出さないと決定した。
悪魔は私の大親友の結末:リリスのお試し期間の成果は?
恋を知り弱くなる事恐れたリリスは、サミュエルとのデートを中断し、市場に野菜を売りに来ていたグレタの父親と帰った。すると家の前には、バンドに入らないかカルロに打診されているグレタがいた。
彼女はリリスがこの町に残る事を望んでいたが、リリスは父親と、悪事をしなければ一週間で帰らなければいけない賭けをしたとごまかした。
学園祭前日、ダリアたちはグレタの母のドレスで上機嫌で打ち解けていた。そしてカルロがグレタにキスをしようとするところを見て、とっさにリリスは「彼女を傷つけるな」と言って引きはがした。既にグレタを好きになっていたカルロは、リリスからの買収の話をばらした。リリスはグレタが怒りで人の道を外れる事を期待したが、彼女はただ悲しいと言った。
サミュエルに誘われるままに海へ行くと、彼は、リリスに出会いこの町や学校に残るのも悪くないと言うので、耐えられなくなったリリスは彼に別れを告げ、グレタに、父親に試されて悪ぶっていたと明かした。
学園祭にはリリスの父親も見学に訪れ、バンドを禁止されたダリアたちがエディの四重奏で音がおかしくなる細工や、校長の講演会の写真の差し替えの悪戯をし、ダリアたちの出演の後、校長は寄付の横領をばらされて舞台上は滅茶苦茶に。
それを喜んだリリスの父親は、彼女を第一現場担当者に任命、念のため石を確認すると、事前にグレタが黒いマニキュアを塗っていたおかげで真っ黒で、この町に残る事が決まった。
リリスが町に残る事を喜ぶグレタは、舞台でカルロとキスを交わした。そして、リリスもサミュエルを引き止め、彼の切符を燃やすのだった。
以上、映画「悪魔は私の大親友」のあらすじと結末でした。
悪魔は私の大親友のレビュー・考察:弱さを知り痛みを知る
恋を知り父親の言葉を借りれば「弱く」なったリリス。しかし、彼女が知ったのはそれだけではなく買収たのは自分だけれど、グレタに手を出そうとしたカルロへの怒り、グレタが怒らずに悲しむときの罪悪感、サミュエルへの押さえられない恋慕など数えきれない。悪魔は人をあるべき道から外れさせようと、あの手この手で誘惑する。恋を知り、自分の弱さや人とかかわる上で生まれる様々な感情を知ったリリスは、これから悪魔として人の感情を操り誘惑するには最強なのではないかと思う。
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