不死鳥の紹介:1947年日本映画。木下恵介がいつものように脚本と監督を兼ねたラブストーリー。終戦から間もない頃に作られたバタ臭い作品の一つで、いかにもアメリカ的な自由恋愛を称揚する内容になっている。主演は田中絹代で、佐田啓二との激しいキスシーンが話題となった。
監督:木下恵介 出演:田中絹代(相原小夜子)、佐田啓二(八坂真一)、黒沢昭二(相原弘)、小杉勇(八坂真也)、高橋とよ(八坂もと)、山内明(八坂勇二)、浜野肇(八坂三郎)、長船ふじ子(八坂保子)、川頭顕一郎(八坂健一郎)、ほか
映画「不死鳥」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「不死鳥」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「不死鳥」解説
この解説記事には映画「不死鳥」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
不死鳥のネタバレあらすじ:起
近くに海を控えた広壮な屋敷。そこに住むのは八坂一家です。その家事を司っているのは長男真一の妻である小夜子。ただ真一は戦争で死んでしまい、彼女は未亡人でした。
朝、義理の弟や妹、そして義父を学校や会社に送り出した後、小夜子は真一の遺子である健一郎とかくれんぼをして遊びます。やがてそこに来た義弟の勇二が「結婚を決めた」と報告。
一時は自分との結婚話まで持ち上がった勇二の決心を聞き、小夜子はホッとします。そして思いは亡き夫との出会いに…。
不死鳥のネタバレあらすじ:承
出会った頃、真一は第一高等学校に通うエリート学生。毎朝のように電車で顔を見かける彼にほのかな恋心を抱いたのは小夜子の方でした。
ズボンのポケットから顔を出した手ぬぐいでその八坂という名前を知った小夜子は、入ろうとしていた本屋で彼の姿を見かけ、店内で八坂名義の学生証を拾います。
これを届けたことが、2人が付き合い始めるきっかけとなります。真一の方でも可憐な小夜子のことが好きになり、一緒にテニスやピクニックなどをして親交を深めます。
不死鳥のネタバレあらすじ:転
戦争が拡大し、学生の真一も徴兵されることが確実となります。戦地へゆくと当然ですが命がどうなるか分かりません。一緒にいる時間も少ないかもしれませんが、それでも2人は結婚する決心を固めます。
そんな中、寡夫だった小夜子の父親が亡くなり、小夜子の家族は病身の弟弘だけになります。小夜子の生活は苦しくなるものの、真一はそんな彼女を必死に支えます。
ところが真一が婚約者として小夜子を父親の真也に紹介すると、彼は猛烈に反対。勝手に結婚相手を決めたことが旧弊な父親には許せないのです。
不死鳥の結末
真一に赤紙が来て、戦地に向かいます。小夜子は畑を耕したり裁縫をやったりして生活に必死です。そんな彼女のところへ真也がやってきます。実は真一が休暇で家に戻ってくる時に2人は密かに結婚式を上げる計画でした。
それに父親は反対し、小夜子に諦めさせるつもりです。小夜子はその執拗な父親の態度に取り乱し、泣きながら自分たちの気持を伝えます。それに打たれた真也はついに結婚を許すことに。そしてその短い休暇の時に子供も授かります。
真一は戦死、そして弟の弘も他界。それでも大勢の家族に囲まれ、今の小夜子は幸せでした。
以上、映画「不死鳥」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する