Our Friend/アワー・フレンドの紹介:2019年アメリカ映画。ジャーナリストのマットと舞台女優で美しい妻ニコルは2人の幼い娘を育てながら穏やかに暮らしていた。しかし、ニコルが末期ガンの宣告を受けた日から、一家の生活は大きく変わってしまう。妻の介護と子育てで日に日に疲弊していくマット。そんな彼を見かねて救いの手を差し伸べたのは、2人の親友デインだった。デインもまた、かつて人生に絶望した時にマットとニコルから救われた過去を持っていた。デインは彼らのために、ニューオリンズから夫婦の自宅があるアラバマ州の田舎町フェアホープまで車を走らせ、ティーグ家に住み込みでサポートした。親友の献身的な助けを得て、愛と友情という言葉ではとても語り切れない絆を結び、限られた時間をかけがえのない日々に変えていく。アメリカの一流雑誌「Esquire」に掲載され、熱い共感の声に包まれて大反響を巻き起こし全米雑誌賞に輝いた、ベテランジャーナリストのマシュー(マット)・ティーグによるエッセーの映画化。
監督:ガブリエラ・カウパースウェイト 出演:ケイシー・アフレック(マット・ティーグ)、ダコタ・ジョンソン(ニコル・ティーグ)、ジェイソン・シーゲル(デイン・フォシュー)、イザベラ・カイ・ライス(モリー・ティーグ)、ヴァイオレット・マグロウ(イーヴィー・ティーグ)、チェリー・ジョーンズ(フェイス・プルイット)、ジェイク・オーウェン(アーロン)、グウェンドリン・クリスティー(テレサ)ほか
映画「Our Friend/アワー・フレンド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「Our Friend/アワー・フレンド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
Our Friend/アワー・フレンドの予告編 動画
映画「Our Friend/アワー・フレンド」解説
この解説記事には映画「Our Friend/アワー・フレンド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
Our Friend/アワーフレンドのネタバレあらすじ:起
2013年秋。米国アラバマ州の美しい街フェアホープ。
ジャーナリストのマットと、舞台女優の美しい妻ニコルの夫婦は、二人の娘たちを妻のベッドへ呼び寄せ「ママの命はあとわずか」と打ち明けようとしていました。
その様子を親友のデインがポーチから祈るように待っていました。
その13年前。
マットとニコル、そしてデインの3人が初めて顔を合わせました。ニコルが出演していた舞台のスタッフだったデイン。ニコルは打ち上げに参加したマットに彼を紹介しました。
マットは初対面のデインに、「世の中が変わるような記事を書くジャーナリストになりたい」と熱く語り、対するデインは「スタンダップコメディアンになりたい」という夢をジョークにして生真面目なマットを笑わせます。2人は一瞬で意気投合しました。
Our Friend/アワーフレンドのネタバレあらすじ:承
それから時が経ち2012年。
ある日を境にマットとニコルの人生が一変することとなります。ニコルが末期がんの診断を受けたのです。
化学療法で入院することになったニコルの代わりに、マットは娘の子育てと家事をしながら介護をしていきました。しかし、半年後にはマットの負担は限界に達することに。そんな彼を助けるために、デインがやってきました。
はじめは2~3週間のつもりだった滞在も、家の惨状を見て心配になり、しばらく残ることを決めます。デインにとっては、精神的に不安定になっていく長女モリーや、まだ事情の分かっていない次女イーヴィーも心配でした。
「いつ帰ってくるの?」とニューオリンズに残した恋人キャットに、「マットが持ち直すまで」としか答えることができないデイン。自分が犠牲になっても親友を助けていきたいと説明することなど、できるはずもありませんでした。
Our Friend/アワーフレンドのネタバレあらすじ:転
今となっては固い絆で結ばれたマットとニコルでしたが、過去においては危機もありました。それは2008年、告知の4年前。
記者として野心に燃えているマットは、世界各地の紛争地を飛び回っていました。休む間もなく取材を重ね、家に帰ってくることも稀になったマットに対し、「まるでシングルマザーみたい」とぶつけるニコル。
そんなマットを見かねたデインは、家族のそばにいるよう忠告しますが、辛く当たるだけでした。
また、その後キャットと別れたデインにも苦悩の日々がありました。
マットを手伝うために管理職に就いていた量販店を辞め、夢も諦めたデインは深く傷ついていました。生きることに迷いが生じ、死を覚悟して一人で訪れたキャンプ。
しかしそこで知り合ったテレサや、マットや彼の娘たちの留守番電話によって正気に戻ることができました。デインもまた、マットたちによって救われていたのです。
しかし、無情にもニコルの体調は日に日に悪化していきました。
来訪者がやってくると気を引き締めて優雅で勇敢な姿を他人に見せる一面もありましたが、客が帰るととたんにぐったりし、それまでにも増して容赦なくマットに辛く斬りかかりました。
Our Friend/アワーフレンドの結末
告知から1年後の2013年春。
ニコルの容体が急変。緊急手術が行われました。翌朝には、マットが呼ばれ医者から化学療法の甲斐なく、余命半年だと宣告を聞かされます。気を失いそうなほどショックを受けたマットに医者は、フェイス・プルイットという女性ケアワーカーを紹介しました。
フェイスは明るく前向きにマットとデインの支えになっていきました。
自分の感情が制御できなくなってきたにニコルに、大量の麻酔薬と抗うつ剤が投与され、眠りについている時間が長くなっていきました。
デインがやってきて、死の影を見つめながらの生活が始まってから1年。ニコルの呼吸は徐々に遅くなっていきました。
そしてフェイスが言いました。
「今のが最後の一息だったかもしれない」
それからニコルが再び呼吸をすることはありませんでした。
ニコルが亡くなってからの数か月、マットたちは悲しみに打ちひしがれていました。
マットはこの感情を少しずつ文章にして徐々に気力を取り戻してきましたが、デインのほうはふさぎがちになり部屋からも出てこなくなりました。
そんなデインにマットは完成した文章を渡しました。
『Our Frend』そうタイトルの付けられたエッセーはデインを勇気づけ、仕事を求めて荷造りを始めました。
そしてマットに簡単な挨拶を済ませるとデインはドライブウェイから車を出し走り去りました。その姿を見送るマットの目には涙が浮かんでいたのでした。
以上、映画「Our Friend/アワー・フレンド」のあらすじと結末でした。
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