映画「吸血ゾンビ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
吸血ゾンビの紹介：1966年イギリス映画。19世紀のイギリス。迷信深い村を奇病が襲った。犠牲者たちの棺は空っぽになっていた。ジョージ・A・ロメロ登場前夜の、ハマー・プロ製作の伝統的ゾンビ映画。ゾンビはブードゥー教の魔術で操られる死者というあり方にとどまっています。でも、死者たちが土を掘り返して立ち上がり人を襲う鮮烈なイメージや頭部を切断されたゾンビが死ぬという発想は現代的ゾンビ映画に刺激を与えたと思われます。
監督：ジョン・ギリング 出演：アンドレ・モレル（サー・ジェームズ・フォーブス）、ダイアン・クレア（シルヴィア）、ブルック・ウィリアムズ（ピーター・トンプソン医師）、ジャクリーン・ピアース（アリス）、ジョン・カーソン（クライヴ・ハミルトン）、マイケル・リッパー（スウィフト巡査部長）、ほか
この解説記事には映画「吸血ゾンビ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ある休日、ロンドン大学医学部のジェームズ・フォーブス教授は、コーンウォール地方の村で働く教え子ピーターから、村で原因不明の病気が広まり、次々と死者が出ているという手紙を受け取る。
教授は、ピーターの妻アリスと学校で友だちだった娘シルヴィアにせっつかれ、二人でその村へと向かった。父娘は、馬車で村に到着早々、死亡した村人の葬列、そしてキツネ狩りに熱中して葬列など意に介さない若者たちに出くわした。
12カ月間で13人の死者が出て、依然として病気の原因は分からない。その日、弟の葬儀を出したマルティナスにパブでピーターは無能呼ばわりされる。そしてアリスは憔悴しているようだった。困ったことに村人は遺体の解剖を認めてくれない。人々は迷信深い。そしてこの地では大地主ハミルトンが法律を超える権力を振るっていた。
教授とピーターは昼間に埋葬された死体を無断で解剖しようと考える。墓を掘り返すところをスウィフト巡査部長と部下の巡査に見られてしまうが、棺はもぬけの殻だった。息子も奇病の犠牲になっていた巡査部長は、墓を掘り返すことを黙認する。
一方、真夜中に家を抜け出したアリスを心配して彼女を追ったシルヴィアは、途中で昼間のキツネ狩りの一団と遭遇し拉致される。シルヴィアが連れていかれたのはハミルトンの屋敷。
ハミルトンの鶴の一声で手下の若者たちからシルヴィアは解放されるが、父の元に帰る途中、アリスの体が丘の上から投げ落とされるのを目撃する。彼女が駆け寄るとアリスは死んでいた。翌朝、夫のピーターも警官と共に、野に転がる妻の死体を確認することになる。
アリスの死体の側で酔って寝ていたために殺人容疑で逮捕されたマルティナスは、死んだ弟が自分の前に立っているのを見たという、信じがたい証言を警察でする。教授とピーターは、シルヴィアが前夜アリスの死体が投げられるのを見た村はずれの廃鉱となったスズ鉱山に行く。
巡査部長によると、ハミルトン家所有のその鉱山は先代大地主の時代に事故が続いて廃坑になった。先代が死ぬまで外国にいた今の当主は、謎の高収入を得ているようだ。
そのハミルトンはピーターの家を訪れ、留守番のシルヴィアにお悔やみを言うが、ワインを所望した後グラスを割ってしまう。そしてグラスのかけらで指を切ったシルヴィアの血をこっそり集め、シルヴィアの指に包帯をして帰っていく。
アリスの葬儀が墓地で行われる時間、ハミルトンは屋敷の隠し部屋で、白装束でブードゥー教の儀式を行う。そのとき、シルヴィアの包帯をした指から血が流れた。
牧師の蔵書の魔術に関する本を読み、教授はブードゥー教の黒魔術で病死者たちはゾンビになったと確信する。
教授、牧師、ピーターがアリスの墓を見張るが、先に帰った牧師が覆面の男に襲撃され、教授とピーターが牧師のもとに駆け寄ったすきに墓穴は掘られ、アリスの棺桶は開けられていた。
やがて教授とピーターはアリスの死体が見る間に皮膚の色を変え、突然目を見開き立ち上がるのを目撃する。教授がスコップでアリスの頭部をたたき切り、アリスは倒れる。
巡査部長が墓を掘り起こすと、奇病の死者の死体はすべて消えていた。そして留置場に入れられていたマルティナスを、シルヴィアと同じように指をグラスのかけらで切った後でハミルトンが脱走させたことがわかる。
教授はハミルトン家へ乗り込む。ハミルトンは、ハミルトンがハイチにいた時に学んだ魔術を操っているという教授の推理を否定するが、屋敷の灯りが消えた後に教授は屋敷に侵入し、ハミルトンが儀式に使った小さな人形をおさめた小さな棺を発見する。
しかし、ハミルトンの手下にみつかる。手下と格闘して手下を殺すが、屋敷は火事になる。
そのころ、シルヴィアは魔術で、アリスと同じようにスズ鉱山に呼び寄せられ、先にゾンビと化していたマルティナスに抱きかかえられて鉱山の中に入っていく。そこではゾンビたちが労働者として働かされていた。
シルヴィアをゾンビに変える儀式が完成されようとするとき、家を抜け出たシルヴィアを追ってきたピーターが廃坑に着く。そして、屋敷にあった人形と棺に火が燃え移った時、ゾンビたちの体が燃え始める。
ハミルトンとその手下は制御不能になったゾンビたちに襲われる。火事を逃れた教授がシルヴィアとピーターをリフトに乗せて救い出した後、鉱山は炎に包まれるのだった。
以上、映画「吸血ゾンビ」のあらすじと結末でした。
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