クラムの紹介:1994年アメリカ映画。ディズニーなどのかわいいマンガやアニメが主流のアメリカにおいて、性や政治などを自由に描き、アンダーグラウンドコミックの創始者と呼ばれるロバート・クラム。本作は彼と家族が少年時代からの思い出を語り、出版関係者が彼の作品や社会への影響を語るドキュメンタリー映画です。
監督:テリー・ズワイゴフ 出演:ロバート・クラム(漫画家)、ダナ・クラム(最初の妻)、アリーン・コミンスキー・コラム(2番目の妻で漫画家)、チャールズ・クラム(ロバートの兄)、マクソン・クラム(ロバートの弟)、ジェシー・クラム(ロバートの息子)ほか
映画「クラム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「クラム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
クラムの予告編 動画
映画「クラム」解説
この解説記事には映画「クラム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
クラムのネタバレあらすじ:起・クラムの生い立ち
漫画家のロバート・クラム(以下クラム)は、少し変わった作風の漫画を講演会で紹介します。彼はドキュメンタリー映画の作成があることも明かします。クラムの漫画は兄チャールズから影響を受けたことを話し、母に故郷フィラデルフィアに帰ることを電話します。
漫画家でもある妻アリーンは、彼の変わった作品と、絵に没頭する性格について語ります。カリフォルニアでクラムは妻と散歩しながら世間話をします。
クラムは学生時代に出会った女性の漫画を描き、彼女たちとの思い出話をします。音楽のレコード収集家としても知られる彼は、昔の音楽を聞きながら、昔の彼の漫画を紹介します。
クラムは故郷フィラデルフィアに帰り、地元での少年時代、兄弟との思い出を話します。彼は兄チャールズに会います。チャールズは少年時代から漫画に熱中したことや、姉妹と両親との思い出を語ります。クラムは弟マクソンと家族との思い出を語り、よく海賊ごっこをして、宝島の漫画を描いたことを話します。
クラムは性への関心の目覚め、性の漫画への影響を語り始めます。彼はシーナという強い女性のテレビドラマへの関心と、漫画への影響を語ります。クラムは良い少年になろうとしたが無理だとわかり漫画に熱中したと話します。
クラムのネタバレあらすじ:承・クラムのブレイクとザップ雑誌
クラムの漫画とアンダーグラウンドコミックスの展覧会で、妻アリーンはクラムの女性の描き方が好きだと語ります。雑誌関係者は政治、麻薬、セックスなどへの彼の独自の画風を称賛します。クラムは大手のレコード会社や雑誌社の仕事の依頼を断ってきたと話します。
1964年に結婚したクラムの最初の妻ダナは、彼の女性の描き方が好きだと話します。1965 − 66年頃、夫はいつもスケッチブックを持ち歩き絵を描いていたと言います。
1965年代に、クラムはLSD(幻覚剤、日本では麻薬に指定)をはじめ、1966年、67年頃は、LSDを常用しながら漫画を書き、1967年頃、クラムは自身を人気漫画家にしたザップ雑誌に関わります。彼はトイレやセックスをネタにした大胆な漫画を書きます。
他の漫画家は彼の漫画は革新的でユニークだと語ります。クラムは金になる仕事より、自分のやりたい漫画を書きます。出版関係者は、普通のアメリカの家庭が異常な行為を始める漫画を紹介します。クラムは現在の居住地サンフランシスコで、中華街などを探索し、そこで暮らす人々のユニークな絵を書きます。
クラムのネタバレあらすじ:転・両親との思い出と論議を呼ぶ女性描写
クラムは母、兄チャールズと会い、楽しく昔の思い出話をします。彼は昔の女友達、出版関係者と楽しく語らいます。クラムは大きなお尻や、足が自慢の雑誌モデルの女性とふざけ合います。
2番目の妻アリーンもアンダーグラウンドの漫画家。彼女は自分の書いた母の漫画をみせます。クラムは息子ジェシーに漫画の指導を行います。女性の写真を見ながら、どのようにインパクトの強い漫画を描くか教えます。また、自らの過去の漫画のネタの本を見せ、どのように漫画を書いたか説明します。
クラムは1960年代のザップを見ながら、LSDを吸いながら漫画を書いていた思い出を語ります。彼は父との思い出を話し、父は第2次大戦中は、兵士のトレーニングの本を書いていたと言います。父は戦争経験者だけあり、厳格であったと語ります。クラムの母は薬物を乱用していたと言い、父と母はよく口論していたと話します。
クラムは彼の代表作『ミスター・ナチュラル』について語ります。関係者は、議論を呼ぶ女性の描き方を語ります。ザップに現れた彼の女性の描き方はかなり衝撃的であったと言われています。関係者は、黒人の描き方が非常に差別的で議論を呼んだと語ります。
クラムの結末:アメリカを去るクラム
クラムは自身が描いた女性の肖像画と、昔のチャールズが描いた漫画についてマクソンと語り合います。クラムはチャールズと、自らの性的な体験や女性のことなどをざっくばらんに語ります。マクソンはヨガのポーズをとり、宝島などの昔の漫画から受けた影響を語ります。
クラムは彼の息子と娘と語らい、膨大なレコードコレクションの中から音楽を聞きます。息子ジェシーは父との思い出話をします。クラムがピアノを弾きながら、アメリカの歴史という短編漫画が流れます。
クラム一家はカリフォルニアからフランスへ引っ越します。彼は自宅の膨大な数のレコードなどをトラックに積み込みます。彼は妻とのフランスでの生活について話します。彼はジェシーとマクソンはカルフォルニアに残ると話します。
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クラムの姉妹は映画のインタビューに応じなかったこと、チャールスが自殺したこと、マクソンは今でもカルフォルニア州サンフランシスコ在住であることが紹介されます。
以上、映画「クラム」のあらすじと結末でした。
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