ファンタスティポの紹介:2004年日本映画。ミネラルウォーターの会社を父から引き継いだ、トラジとハイジの兄弟。社長業を一生懸命働く兄のトラジ。弟のハイジは専務になっても常にマイペース。そんな二人の前に現れたミジン女性マシュウコ。この3人を中心に、会社内で巻き起こる騒動を描いたコメディ映画です。
監督:薮内省吾 出演者:堂本剛(鯉之堀ハイジ)、国分太一(鯉之堀トラジ)、大河内奈々子(マシュウコ )、池乃めだか(フランキー)、宝田明(鯉之堀金太郎)ほか
映画「ファンタスティポ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ファンタスティポ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ファンタスティポ」解説
この解説記事には映画「ファンタスティポ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ファンタスティポのネタバレあらすじ:起
ミネラルウォーターの製造販売会社『アルマジロ社』の社長の鯉之堀トラジと、弟で専務のハイジがCMソング『ファンタスティポ』の制作を、自社のスタジオで行いながら昔を回想します。
1年半前、社長だった父の鯉之堀金太郎のひらめきと発想で、ミネラルウォーター業界のシェアの大半を奪い取り、『アルマジロ社』は年商500億と急成長を遂げました。勢いに乗り、時の人となった金太郎は『アルマジロ体操』も大ヒットさせ、テレビなどのマスコミへの露出も多くなります。
早くに母を亡くした長男のトラジと次男のハイジは、社員として入社し後継者としての教育を受けています。父親に忠実なトラジに対し、ハイジはまともに出社せず発想はいいものを持っているものの、仕事は適当で金太郎も手をこまねいています。ある日、金太郎はハイジに「毎日きちんと会社に来て、ちゃんと働け』と檄を飛ばしますが、ハイジには響きませんでした。
しばらくして社員を集めた感謝祭が開かれ、ステージに立った金太郎は「私は、自叙伝を書くことに専念するために引退する。後継はトラジを社長、ハイジを専務に任命する」と発表したのです。驚くハイジ、一方トラジはいつものようにマイペース、二人はステージに上がり社員達に後継者としてのスピーチをしました。
ファンタスティポのネタバレあらすじ:承
金太郎の夢である、動物園とミネラルウォーター博物館の構想を受け継ぎトラジは日夜仕事に励みます。マイペースのハイジは、トラジに相談を受ければ答える程度で専務のしての自覚はないような行動です。
金太郎は旧友であるパイロットのフランキーに会っています。そして海外暮らしをしていたフランキーの娘のマシュウコを、広報宣伝マネージャーとして迎え入れ社員達に紹介しました。やがて仕事にとりかかるとマシュウコは、ハイジと気が合うようになり、ハイジもマシュウコとは普通に話をするようになります。
社長のトラジは金太郎のようになるため、何事にもチャレンジします。金太郎が自宅で飼っている苦手な類人猿のトムにも接しようとしますが、逆に襲われかけてしまいます。しかしトムはハイジにはなついていて、ハイジの前では大人しく素直でした。
やがてトラジは思い通りいかない事が多くなり、会社でもイラだち突然キレたりし始めます。専務になっても全く変わらないハイジを何とかしようと、金太郎がハイジに寄り添い話をするようになったことから、それを見たトラジは遂にプッツンして精神を病んでしまったのです。
ファンタスティポのネタバレあらすじ:転
ノイローゼになったトラジを楽にさせようと、金太郎は、昔家族で良く来ていた浜辺に、ハイジ、マシュウコ、トム、社員達を連れてやってきます。ハイジとマシュウコは恋人同士のように寄り添い話しこんでいます。
類人猿のトムが初めて海を見たためか、興奮して泡を吹いて倒れます。トラジが助けようと檻に入った時、トムが目覚めトラジに襲いかかり、トラジは気絶してしまいました。
入院したトラジが、マシュウコとハイジを呼びます。「TVCMのオファーが来ている」と言い、「子供アルマジロ体操はどうだろう」とトラジが相談します。ハイジは「いいかもしれない」と言って、早速プロモーションビデオを作り3人で見て検証しました。
フランキーがハイジをバーに呼び出します。「マシュウコも呼んでいる」と言うフランキーでしたが、マシュウコは来ませんでした。待っている間、ハイジと話していたフランキーは「君は何も求めていないから自由に出来るんだ。そこがマシュウコにないところだ。マシュウコが君に魅かれる意味が分かった」と言って別れました。
ファンタスティポの結末
体も心も良くなったトラジに会いにハイジがやってきます。二人は久しぶりに楽しく話しはじめ、トラジがハイジを『マミー牧場』という変なバーに誘います。店内の異様な雰囲気の中、嬉しそうな顔をするトラジをハイジが見つめていました。
昼間、CM撮影を終えたトラジが、ハイジの車に乗らず、ハイジとマシュウコと二人で帰させます。
夜になり、途中で車が故障で止ると、マシュウコが「アルマジロ社をやめる」とハイジに打ち明けます。ハイジは「知っていた」と言うだけです。車を降りたマシュウコはハイジに抱き着きキスをします。ハイジもマシュウコを抱きしめます。やがてマシュウコが去って行くと、ハイジは何をしていいのかわからなくなり、会社にも来なくなり姿を消したのです。
半年後、帰らないハイジを、トラジと金太郎が探します。子供時代に言った海辺で毎日待ちますがハイジは現れません。ハイジはトラジと言った『マミー牧場』にいました。ハイジは暗いホールに立っています。ハイジの頭の中にマシュウコが現れます。
あの日のように、笑顔で話をするマシュウコ。その顔が死んだ母の顔に変わります。ハイジはマシュウコを死んだ母とだぶらせていました。そこへトラジと金太郎がやって来ます。再会した3人は親子水らずで昔のように話しはじめます。
そんなことを思い出しながら『ファンタスティポ』は完成したのです。
以上、映画「ファンタスティポ」のあらすじと結末でした。
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