硝煙の紹介:1956年アメリカ映画。南北戦争勃発直前、ゴールドラッシュのコロラド。南部からの流れ者が酒場の女と、開拓者精神にあふれるレディーの心をつかむ。監督は『キャット・ピープル』や『過去を逃れて』のジャック・ターナー。画面縦横比1:2のスーパースコープで公開されたカラー西部劇。
監督:ジャック・ターナー 出演者:ロバート・スタック(オーウェン・ペンテコスト)、ヴァージニア・メイヨ(アン・メリー)、ルース・ローマン(ボストン)、レイモンド・バー(ジャンボ・ミーンズ)、アレックス・ニコル(スティーヴン・カービー)、ほか
映画「硝煙」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「硝煙」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「硝煙」解説
この解説記事には映画「硝煙」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
硝煙のネタバレあらすじ:起・南部から来たギャンブラー
1861年。コロラドの町デンヴァーへ向かって一人旅を続けていたオーウェン・ペンテコストは、白人に抵抗する先住民の一団に遭遇し銃撃戦となるが、危ない所をスティーヴン・カービーとゼフ・マスターソンに助けられる。
カービーとゼフはアン・メリーに雇われていて彼女もデンヴァーを目指していたので、オーウェンは彼女たち3人に同行する。しかし、ゼフは南部人を奴隷制支持者とみなして毛嫌いしていて、南部ノースカロライナ州から流れてきたオーウェンといつでも戦争を始めそうな気配だった。
3人はデンヴァーに着く。ジャンボ・ミーンズ所有のホテル付きの酒場、サーカス・テント・サロンの客たちはズボン姿のアンの美脚を見て騒ぐ。アンがホテルの部屋がある二階に上るのと入れ替わりに階段を下りてきた、この店で働く女芸人ボストンとオーウェンはたちまち意気投合する。
オーウェンはジャンボとの朝まで続くカードの勝負の末、ボストンの手助けでサーカス・テント等ジャンボの資産を自分のものにする。ジャンボはサーカス・テントの向かいに新しい店を始め、南部との戦争で一儲けする準備をする。
硝煙のネタバレあらすじ:承・親代わりになる
オーウェンはボストンに事業を手伝ってもらう一方で、サーカス・テントの近くで婦人服店を始めたアンにも接近する。アンに思いを寄せるカービーは気が気でなかった。だが、アンを含め誰も知らなかったが、カービーは金(きん)が南部に運ばれるのを阻止するために政府が密偵として送りこんだ軍人だった。
オーウェンはジャンボから手に入れた試掘権を、もしも金(きん)を掘り当てたら半分がオーウェンのものになるという条件で、人々に譲る。オーウェンは視察中に、試掘権を得たパートナーの一人ローフォードが金(きん)を隠しているのを見抜く。ローフォードは銃を抜くがオーウェンは早撃ちで射殺する。
カービーに会いに行く途中でオーウェンと同行したアンがそれを目撃し、街までいっしょに遺体を運ぶ。オーウェンの正当防衛だが、北部人のローフォードを殺されて、ジャンボ、ゼフら多数派の北部人が納得しそうにないのを感じたアンは、オーウェンの命を守るために、自分たちが行く前にローフォードは殺されていたと嘘をつく。
ところが、ローフォードの息子ゲイリーが、母親が死んだために、駅馬車でデンヴァーにやってくる。到着早々地元の子供にいじめられ、初めて父の死を知ったゲイリーを、オーウェンはアンの反対を押し切って引き取る。ゲイリーはボストンから算数を教わり、いつか父の仇を撃つためにオーウェンから銃の使い方を教わる。
尊敬するオーウェンが父を殺したとは思いもよらないゲイリーをアンは心配する。ゲイリーをあなたのようなガンマンにする気かとオーウェンに問いただす。
硝煙のネタバレあらすじ:転・開戦
南北戦争が勃発する。北部人たちは開戦を祝って街をパレードし、ついにゼフたちがサーカス・テントに押し入ってオーウェンたち南部人を殺そうとする。北部人は返り討ちにあって何人か命を落とすが、ゲイリーを守ろうとしたオーウェンも負傷する。
ボストンはオーウェンの看病は自分一人でだいじょうだと、アン相手に敵意をむき出しにする。アンは自分もオーウェンを愛していることを認める。だが、オーウェンを理解できずに苦しんでいた。
翌朝、カービーは初めて大尉の制服で姿を現し、ゼフたちを志願兵として宣誓させる。一方、南部人鉱夫たちが夜幌馬車で、南部の軍資金にするつもりの金(きん)を運んでサーカス・テントの倉庫に逃げ込む。
オーウェンは戦争には中立の立場だったが、彼らのリーダーに推されて受け入れる。だが、倉庫の周りは既に、軍曹になったゼフたち志願兵に取り囲まれていた。
硝煙の結末:デンヴァー脱出
金庫の金(きん)とサーカス・テントはボストンとゲイリーに譲るつもりだったが、ボストンもゲイリーもオーウェンといっしょに南部へ脱出すると言い張る。しかたなくオーウェンはゲイリーの父親を自分が殺したことを告白する。
ショックを受けて出て行ったゲイリーの行き先をさがすボストンをだまして、ジャンボが自分の店に連れ込む。ボストンが自分を捨てたことを恨んでいたジャンボは彼女を刺し殺す。
オーウェンたちは、倉庫の戸を開けた瞬間にダイナマイトを炸裂させ、硝煙にまぎれて脱出する。脱出劇をゲイリーはアンと見届けたが、ジャンボは爆発にまきこまれて命を落とす。
だが、オーウェンたちはカービーが率いる騎兵隊の追跡から逃れなくてはいけない。オーウェンは荷物を積んでいない幌馬車を夜間2台走らせて騎兵隊をだまし、荷物を積んだ幌馬車を逃がすことにする。オーウェンは空っぽの幌馬車をたっぷり走らせてから放棄し洞窟にかくれる。
だがカービーに見つかって銃を奪われてしまう。カービーは恋敵を始末したいという誘惑にかられるが、オーウェンは、自分が必要とし、欲しいと思ったのは、アンではなくボストンだと言う。
デンヴァーに戻ったらボストンに、オーウェンが愛していると伝えてくれとカービーに頼む。カービーはオーウェンに逃走路を教えて水筒を与え、部下と共に退却した。オーウェンは一人洞窟を出ていく。
以上、映画「硝煙」のあらすじと結末でした。
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