フラッグ・デイ 父を想う日の紹介:2021年アメリカ映画。父を想う日:1992年、全米にショッキングなニュースが流れた。アメリカ史上最高額の贋札事件で非常に高度な技術を用いて紙幣を偽造した犯人ジョン・ヴォーゲルが、裁判を前にして逃亡した。彼にはジェニファーという娘がいた。父の犯罪の顛末を聞いたジェニファーはこうつぶやく―「私は父が好き」。愛する父親が実は犯罪者だったという衝撃の実話を映画化。原作はジャーナリストのジェニファー・ヴォーゲルの回顧録。
監督:ショーン・ペン 出演:ディラン・ペン(ジェニファー・ヴォーゲル)、ショーン・ペン(ジョン・ヴォーゲル)、ジョシュ・ブローリン(伯父ベック)、ノーバート・レオ・バッツ(ドク)、デイル・ディッキー(祖母マーガレット)、エディ・マーサン(Mr.エマニエル)、ベイリー・ノーブル(デビー)、ホッパー・ジャック・ペン(ニック・ヴォーゲル)、キャサリン・ウィニック(パティ・ヴォーゲル)ほか
映画「フラッグ・デイ 父を想う日」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「フラッグ・デイ 父を想う日」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「フラッグ・デイ 父を想う日」解説
この解説記事には映画「フラッグ・デイ 父を想う日」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
フラッグ・デイ 父を想う日のネタバレあらすじ:起
1992年6月、アメリカ最大級の贋札事件の犯人ジョン・ヴォーゲルが裁判を前にして逃亡しました。2200万ドルもの贋札を印刷し、懲役最長75年という彼の罪を始めて知った娘のジェニファーは、静かにつぶやきました。「私は父が大好き」と。
ジェニファーの幼少期、父ジョンは家族の前に現れては消えるという生活を繰り返していました。
そして1975年夏。突然家族のもとへやってきたジョンは農場を購入し、母パティと弟ニックの3人が暮らしていた荒れ果てた家を修復しました。パティに笑顔が戻り、平凡だった日々は見違えるほど驚きの瞬間へと変わり、家族にも幸せな暮らしを送っていました。
フラッグ・デイ 父を想う日のネタバレあらすじ:承
しかし、その幸せは長く続きませんでした。返せない借金で購入した農場の資材が次々と届き、笑顔を失ったジョンは再び姿を消す日々が続きました。借金を押し付けられたパティは酒に依存していき、家事も子供たちの世話もできなくなると、伯父のベックがジェニファーとニックをジョンの元へ連れて行きました。
ジョンに預けられたジェニファーとニックは、ジョンの新しい恋人と4人でお祭り騒ぎのような毎日を送り、ジェニファーは期待に胸を膨らませました。ところが、何度繰り返してもやはりジョンの仕事は不安定で再び借金に追われるはめになります。
結局パティのもとへ送り返されることになったジェニファーとニックは、「国旗制定日<フラッグ・デイ>に生まれた男はクソだ」と自分の息子をなじる祖母の言葉に複雑な感情を抱いていました。
フラッグ・デイ 父を想う日のネタバレあらすじ:転
1981年。高校生になったジェニファーは母の再婚相手とうまくいかず、ひとりで家を出る決意をします。行く当てはジョンのところしかありませんでした。
またしても借金を抱えていたジョンでしたが、今回ばかりは自分を頼ってくれたジェニファーのために、普通のセールスの仕事を見つけ真面目に働き始めました。
今年もフラッグ・デイがやって来ました。ジェニファーは「私たちは似たもの同士ね。どんな道に進もうと、私は永遠に支え続ける」というメッセージを添えて、幼少期にジョンが自分のために描いてくれたイラストを入れたペンダントをプレゼントしました。
思いもよらぬプレゼントに感激したジョンは涙を流し「世の中が爆発しようとも、お前のそばにいる」とジェニファーを抱きしめました
その夜、ジェニファーにふと嫌な予感がよぎりました。ジョンがいつも仕事へ持っていくアタッシュケースを開けると、中身は空っぽ。仕事などしていなかったのです。またしても裏切られたジェニファーでしたが、追い打ちをかけるようにジョンが強盗の罪で逮捕されてしまいます。
ジョンが留置されている警察署へ面会に行ったジェニファーは、真実を言ってほしいと懇願しますが、ジョンは「信じてほしい」と繰り返すのみ。ジェニファーはひとり旅へ出ることにしました。
フラッグ・デイ 父を想う日の結末
ジョンは刑務所からジェニファーへ手紙を書き続けました。しかし、ジェニファーは居場所も旅の行き先も伝えていなかったため、手紙が読まれることはありませんでした。
旅を経てジャーナリストを志す決意をしたジェニファーは優秀な成績で大学を出て新聞社で働き始めました。そこへ出所したジョンが突然訪ねてきました。昔の親子関係に戻りたいジョンは「湖に家を借りたから、週末一緒に過ごそう」とジェニファーを誘います。
しかし、これまでに父へ向けてきた愛情を全て踏みにじられたジェニファーには、ジョンと一緒に過ごす理由などありませんでした。仕事を理由に断ると、連絡先だけ伝えて別れました。
その後ジョンから幾度となく電話が来て、無視し続けることができなくなったジェニファーは父と週末を過ごす決心をしました。
ジョンは「仕事がみつかった」と話しました。そしてジェニファーにこれまでのことを謝るとおわびとして高級車ジャガーを買ったと言い出しました。仕事も車もジョンの出まかせなのはジェニファーにはお見通しでした。刑務所に入っても変わらない父に絶望したジェニファーは去っていきました。
心の中から父親の存在を排除するかのように仕事に精を出したジェニファーは、店のテレビから流れたニュース速報で、再び父の姿を見ることとなります。画面には詐欺で逮捕されたジョンが逃走し、カーチェイスの末に警察に追い詰められている姿が映し出されていました。
警察に囲まれたジョンは自らのこめかみに銃を向けると引金を引きました。
その姿をじっと見つめていたジェニファーはゆっくり席を立ち歩き出しました。
以上、映画「フラッグ・デイ 父を想う日」のあらすじと結末でした。
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