バード・ボックス バルセロナの紹介:2023年スペイン映画。突然として、続々と自殺者がバルセロナで発生。ニュース報道によれば、“あれ”を見た者は自殺衝動にかられるとのこと。セバスティアンは娘のアンナとともに“あれ”から逃げるため、道行く人に助けを求めます。手を差し伸べてくれたメンバーの1人は、“あれ”よりも卑劣な存在がいると話しはじめ、セバスティアンはある行動をとります。2018年にネットフリックスで配信され話題をよんだ『バード・ボックス』の、スペインを舞台にしたスピンオフ映画です。
監督:ダビ・パストール、アレックス・パストール 出演:マリオ・カサス(セバスティアン)、アレジャンドラ・ハワード(アンナ)、ジョージナ・キャンベル(クレア)、ディエゴ・カルバ(オクタビオ)、ロラ・ドゥエニャス(イサベル)、ナイラ・シューバース(ソフィア)、パトリック・クリアド(ラファ)、ゴンサロ・カストロ(ロベルト)、ほか
映画「バード・ボックス バルセロナ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バード・ボックス バルセロナ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「バード・ボックス バルセロナ」解説
この解説記事には映画「バード・ボックス バルセロナ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バード・ボックス バルセロナのネタバレあらすじ:起
父セバスティアンと娘アンナが楽しくローラースケートをしていると、物音が聞こえます。急いで逃げますが、目の見えない人物らに強盗され怪我を負います。
セバスティアンたちが外に出ると、2人はゴーグルをつけ始めます。街は荒廃して人の気配はほとんどありません。ニュースでは、“あれ”を見ると自殺に追い込まれると報道されています。
セバスティアンは通りすがりの人に助けを求めますが、見捨てられます。どうやら誰も信頼できない世の中になっているようです。そこでセバスティアンは、「発電機の場所を知っている」と発言。それを聞いて、その者たちは歩みを止め、セバスティアン受け入れます。
その者たちはセバスティアンをアジトへと案内し、強盗されたときに負った傷を治療し、食料も分け与えてくれました。そのメンバーの中に、完全に目がふさがっている男ラサロもいました。その人物は “あれ”よりもヤバいものがいると言います。それは、“あれ”を見ても自殺の衝動にかられない集団で、生存者を捕まえては、強制的に目を開かせ、次々と人々を自殺に追い込んでいるとのこと。その存在を知ったラサロは、自らナイフで目を傷つけ身を守っているとのことでした。
寝床はバスの車内です。みんなが寝ている間、セバスティアンはバスを動かし始めます。異変に気付いた者たちは目を覚まし、必死に止めに入りますが、セバスティアンは強行突破をしてバスを外に出し、横転させます。
次々とバスに乗っていた者たちは“あれ”を見てしまい自殺の衝動にかられます。一方セバスティアンは、自分の目で“あれ”を見ても特に変化はありません。
目を閉じ続けた女性に対して、セバスティアンは無理矢理まぶたを開いて“あれ”を見せます。その女性は自殺し、亡くなった女性から光のようなものが空へと向かっていきます。そこにアンナが現れ、「みんなを救えたね。羊を救えばまた一緒にいられる」と父親に微笑みかけます。アンナはセバスティアンの幻覚でした。
バード・ボックス バルセロナのネタバレあらすじ:承
今から9ヶ月前。この頃から原因不明の自殺者が増え、バルセロナはパニック状態となります。妻ラウラからの連絡を受け、セバスティアンは急いでアンナの通う学校へと向かいます。アンナと合流でき、学校から出ようとすると、神父に引き留められます。その神父は「ずっとこの時を待ち望んでいた」と、このパニック状態に満足気な様子です。
セバスティアンたちはラウラと合流。アンナとの再会を喜ぶ妻でしたが、気持ちが焦っており、車を取りに行こうと道路に出て、車に轢かれて亡くなってしまいます。
現在へと戻り、セバスティアンは教会で告解をしています。集団で生活する人に心乱されうらやみ、あのような行動に出たと罪を告白します。
外へ出ると物音がし、その方向へ向かうとたくさんの人がつられて亡くなっています。額には目の絵が全員に描かれています。その内の1人の男性はまだ生きていました。セバスティアンは“あれ”は天使だと言います。その後、その男性は自ら頭を打ち付けて亡くなります。するとさっきの人たちと同じように、魂のような光が空へと向かっていきます。
しばらく歩いていると、セバスティアンは1人の女性を見つけます。他にも男性が2人。“あれ”がやってきます。それに気づいた3人組は急いで逃げようとします。セバスティアンは、自分も一緒に行ってもいいかと話しかけます。女性のクレアは手を差し伸べてくれましたが、他の2人オクタビオとラファは警戒心が高く、セバスティアンを拒絶します。そして、セバスティアンは、この前の手口と同様、発電機の場所を知っていると発言します。それを聞いて男たちも心が変わり、しぶしぶセバスティアンを受け入れます。
彼らのアジトに着くと、老夫婦のロベルトとイサベル、スペイン語の話せない少女ソフィアがいました。
アオクタビオとラファに発電機はどこかと迫られ、セバスティアンはどうしようかと頭を巡らせていると、アンナが、「連れ出せるのは1人か多くても2人、全員一緒じゃなければ怪しまれる。あの女の子を利用して」とささやきます。
それを聞いて、セバスティアンは発電機の発言はハッタリだと白状します。それを聞いたオクタビオたちは怒りを露わにします。そこにソフィアが止めに入ります。彼女がドイツ語を話すことに気づいたセバスティアンは、自分もドイツ語を話し始めます。ここでは他にドイツ語を話せる人がいなかったため、ソフィアがどうして1人になってしまったのか、これまで知ることができませんでした。セバスティアンは、どうしてソフィアが1人になってしまったのか通訳し始めます。
ソフィアが母親と旅行していたときに、あの騒動が巻き起こります。母親はソフィアの目を覆い隠し、バスへと逃げ込みます。そこで流れていたラジオ放送で、ある女の人が「山の上に安全な場所がある」と言っていたと。それは山の城モンジュイックだろうと、話を聞いていたメンバーは推測します。ソフィアは母親と目を隠して逃げている途中、母の手を放してしまい1人になってしまいました。
メンバーは、モンジュイックに行くかいかないかでもめます。ロベルトは絶対たどりつけないと拒否。セバスティアンは、一生ここにいたらいつか食料は尽きる。だからモンジュイックに行くべきだと説得をします。多数決をとると、賛成多数だったため、全員でモンジュイックを目指すことにします。
セバスティアンはソフィアと自分の娘アンナを重ねます。そんなセバスティアンは夜中に、彼らの飼い犬で、外に出るときに頼りにしている犬のリードを半分くらいナイフでこっそり切って翌日に備えます。
バード・ボックス バルセロナのネタバレあらすじ:転
全員で外に出るも、早速“あれ”が現われます。“あれ”は、それぞれの耳に話しかけ、ソフィアは母親、クレアは弟の声が耳の中から聞こえます。パニック状態の中、昨夜切っておいたリードが切れて犬たちが走り去っていきます。道しるべを無くしたアオクタビオとラファは懸命に犬を探します。すると、犬の悲しそうな鳴き声が。その声にラファは導かれ、犬を助けようと目隠しを外して“あれ”を見てしまい自殺を実行し亡くなります。一方ロベルトは、“あれ”をみた犬に襲われ、手を噛まれてしまいます。
ラファ以外の6人はなんとか窓のない施設へと逃げ切ります。母の声を聴いたソフィアは、母の存在が恋しくなり落ち込んでしまいます。そんなソフィアにセバスティアンは、アンナの天使のペンダント、セラフを差し出します。セラフは、天使の中で一番美しく、あまりに美しいからその姿は神しか見られないと説明し、ソフィアを勇気づけます。
7カ月前、セバスティアンとアンナが避難していた地域で、あるオカルト軍団が、生存者の額に目のマークを書いてむりやり“あれ”を見させる儀式を行っていました。悲痛な叫び声が響き渡ります。
現在へと戻り、ロベルトの手の怪我が悪化し、抗生剤が必要になってしまいます。そこで、オクタビオ、クレア、セバスティアンの3人で薬を探しにいくことにします。そこでも“あれ”が再びやってきます。セバスティアンはオクタビオに窓は閉まっていると嘘をついて“あれ”を見せます。間もなくしてオクタビオは自殺を実行し亡くなります。しかし、魂の光は見えませんでした。
クレアがやってくると、アンナがクレアの目隠しをとるよう、父親に強く言いましたが、セバスティアンは実行しませんでした。クレアはオクタビオの死をきっかけにセバスティアンに疑念を抱きます。
少しの抗生剤を手に入れたクレアたちはロベルトたちのところに戻ります。セバスティアンは、オクタビオから光が出なかったことに動揺します。その姿を見たアンナは、信仰心を失っているからだと言います。
バード・ボックス バルセロナの結末
クレアたちはモンジュイックを目指してさらに先へと進みます。その道中、目隠しをしていないオカルト軍団に追われます。彼らは預言者とも言われています。クレアは絶対ソフィアの手を離さないと、ソフィア第一に考えます。その後、ロベルトたち夫婦とはぐれてしまいます。2人は死を覚悟し、最後に顔を見たいからと目隠しを外し、口づけを交わします。
クレアは、セバスティアンが付けているゴーグルが見通せることに気づき、セバスティアンに騙されていたと知ります。クレアはセバスティアンを拒絶し、アンナは「彼女たちを救ってあげて、またママと3人で暮らせるために」と父親に言い、セバスティアンの頭はぐちゃぐちゃになります。
ソフィアの目隠しをとることをためらっていると、アンナが「私に会いたくないの?」と悲しそうに責めてきます。アンナへの気持ちをぐっとこらえ、セバスティアンは手を止め、ソフィアに謝ります。
時はアンナの誕生日。2人でささやかな誕生日パーティーをしていると、例のオカルト軍団に存在を気づかれ、拘束されてしまいます。あの軍団のリーダーの正体はあの神父でした。アンナは額に目の絵を描かれ、むりやり“あれ”を見せられます。“あれ”を見たアンナは「きれい」と表情をゆるめ、そのままセバスティアンの前で飛び降り自殺をしてしまいます。
そして現在。クレアになかなか信頼されないセバスティアン。追手が来たため、選択肢がなかったクレアはセバスティアンに身を委ねます。
セバスティアンが2人の目となって突き進み、車へ乗り込みます。神父率いるオカルト軍団に追いかけられながら、モンジュイックに繋がるロープウェイへと向かいます。乗り場に来ると、セバスティアンはおとりとなってクレアとソフィアをロープウェイへと向かわせます。
神父が向かってくる中、セバスティアンは鉄パイプで神父を刺し、それと同時に自分も刺されてしまいます。
クレアとソフィアは無事にロープウェイに乗ることができ、モンジュイックに着くとそこには軍がいて、生活の基盤が整っていました。あのラジオ放送で言っていたことは真実でした。すると、ソフィアの母がおり、親子は再会を果たします。
そこの施設では、“あれ”と預言者の実験が行われており、実験が進めば“あれ”に対する免疫ができるかもしれないと。その実験のさなか、この映画の幕は閉じます。
以上、映画「バード・ボックス バルセロナ」のあらすじと結末でした。
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