洗礼の紹介:1996年日本映画。大女優のいずみは、顔にある大きなアザを年齢を重ねるとともに消せなくなり引退します。数十年後、いずみは16歳になった娘・さくらの体を自分のものにして、人生をやり直そうと、さくらの頭に自分の脳を移植する手術を始めます。楳図かずおの同名漫画の実写映画化したミステリー作品です。
監督:吉原健一 出演者:今村理恵(若草さくら)、秋川リサ(若草いずみ)、田子千尋(谷川)、網浜直子(谷川の妻)、吉田美江(女優時代のいずみ)、郷達也(メレディス)、楳図かずお(精神病院の男)ほか
映画「洗礼」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「洗礼」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「洗礼」解説
この解説記事には映画「洗礼」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
洗礼のネタバレあらすじ:起
銀幕のスターともてはやされる女優の若草さくらには、人には言えない悩みがありました。長年の化粧や照明などから顔に大きなアザができてしまい、化粧で隠していましたが年齢を重ねるごとに隠しきれなくなっていたのです。
いずみは主治医のメレディスに「あの計画を実行する」と言います。メレディスに「20年経ったらここに戻りなさい」と言われ、いずみは映画界から姿を消します。
数十年後、歳を重ねたいずみの顔は半分くらいがアザに覆われ、杖がないと歩けない状態でした。いずみには高校生の娘さくらがいて、谷川から日々ピアノレッスンを受けています。谷川は妊娠中の妻がありながら、さくらを女として見ています。そして谷川はいずみの財産の管理も任されていました。
いずみのさくらに対する愛情は異常なほどで、学校で友人から受けた少しのキズでも怒鳴り込んでいくほどでした。
洗礼のネタバレあらすじ:承
ある日、さくらがいずみの電話の内容を聞いて愕然とします。いずみはさくらを捕まえ「あんたは私の為に行きずりの白人と寝て産んだ子よ、これから私の脳をあなたに移植して、私はあなたの体で生きるのよ」といいながら、暗い部屋にある機械の前の台に寝かせます。いずみも「メレディス先生が作った機械よ」と言いながら台に寝ます。
そこへメレディスが入って来て電源を入れます。機械はいずみの脳を取り出し、さくらの脳と入れ替えます。しばらくして目覚めたさくらに「今度こそくいのない人生を送れ、もう会う事はないだろう」とメレディスが去っていきます。
立ち上がったさくらは、脳みそのないいずみの遺体を倉庫に隠します。いずみはさくらの体を得て学校に行き、谷川のレッスンを受けます。ピアノの弾けないさくらは谷川を誘惑し、二人は関係を持ってしまったのです。
洗礼のネタバレあらすじ:転
16歳になったさくらの目的は、財産を独り占めしようというものでした。谷川を自分のものにし書類を有利に作らせます。自宅に刑事がやってきます。「いずみさんが行方不明だ」と言いながら部屋を見まわします。気になったさくらが倉庫に行くといずみの死体が無くなっていました。
谷川に隠れてヤクを注射するさくらの額にアザが出始めます。さくらは谷川と海外へ逃亡を企てます。すると谷川は、妻と共謀して財産を奪おうとさくらを、ヤク中毒だと言って精神病院へ送ります。
病院を抜け出したさくらの顔のアザは大きくなっていました。そこでさくらは、谷川を陥れるべく、芝居をうち出産した妻を拉致し、自分の脳を妻に移植しようとします。
台に縛られた妻が逃げ出します。スイッチを入れようとしたメレディスが転倒し死んでしまいます。その時、パトカーのサイレンが鳴り響きます。
洗礼の結末
刑事が乗りこんできて「さくら、目をさませ、手術なんてなかったんだ」と叫びます。機械も台も、メレディスの死体も消えます。そこへいずみが入って来ます。さくらはいずみを拳銃で射殺したのです。
さくらといずみは固いきずなで結ばれ、やがてさくらはいずみの代わりに女優人生を歩もうと思いはじめます。その思いが強くなりすぎ、精神異常をきたしたいずみが描いた妄想が暴走し、起こした事件だったのです。
一方いずみもさくら同様、おかしくなりさくらのなすがまま倉庫で寝ていました。しかし生理現象から起き上がり、夢遊病者のように彷徨ううち保護され、全てを思い出したいずみの証言により事件が発覚したのでした。
さくらは精神病院の一室で、谷川からピアノのレッスンを受けています。さくらの症状は一向に回復せず、病院内に自宅同様の部屋を作っていました。
以上、映画「洗礼」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する