恐怖のメロディの紹介:1971年アメリカ映画。人気ラジオDJが出来心で関係を持った女性に付きまとわれ、追い詰められていく恐怖を描いたサイコスリラー。クリント・イーストウッドの初監督作品であり、「ダーティハリー(1971年)」等でコンビを組んだ映画監督ドン・シーゲルもバーテンダー役で出演している。
監督:クリント・イーストウッド 出演者:クリント・イーストウッド(デイブ・ガーバー)、ジェシカ・ウォルター(エブリン)、ドナ・ミルズ(トビー)、ジョン・ラーチ(マッカラム刑事)、ドン・シーゲル(マーフィ)ほか
映画「恐怖のメロディ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「恐怖のメロディ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「恐怖のメロディ」解説
この解説記事には映画「恐怖のメロディ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
恐怖のメロディのネタバレあらすじ:ミスティの女
舞台はアメリカ、モントレー半島カーメル。人気ラジオDJデイブ・ガーバーの番組には、いつも同じ女性リスナーから「ミスティ」というバラード曲のリクエストが届いていました。仕事が終わったデイブは友人マーフィのバーに出向き、カウンター席に座っていた美しい女性エブリンに興味を持ちます。巧みに彼女の関心を引き、自宅まで送り届けたデイブ。話をしていく内に、エブリンがいつも「ミスティ」をリクエストするリスナーだと気づきます。エブリンはデイブのファンで、マーフィのバーで待ち伏せをしていたのでした。2人は1夜限りと割り切り、肉体関係を持ちます。しかし翌日、デイブの自宅に突然エブリンが押しかけて来ました。まるで恋人のように振舞う彼女に困惑するデイブでしたが、結局エブリンのペースに乗せられ関係は続いてしまいます。
恐怖のメロディのネタバレあらすじ:トビーとの再会
恋多き男デイブには、トビーという忘れられない女性がいました。かつて交際していた2人でしたが、デイブの浮気癖に耐えられなくなったトビーは彼の前から去っていたのです。4ヶ月の時を経て偶然トビーと再会したデイブは、ヨリを戻して欲しいと頼みます。トビーはすぐには返事をせず、同居人が待つ自宅へ帰っていきました。トビーはいつも同居人を募集しており、そこから収入を得ていました。その後デイブはマーフィの店に立ち寄り、大手ラジオ局の女社長マッジからの伝言を受け取ります。DJとして更なる躍進を狙っているデイブは揚々と店を出ましたが、車には何故かエブリンが座っていました。彼女はデイブのスケジュールを把握し、店の前でずっと見張っていたのです。エブリンの付きまといはエスカレートし、なかなか関係を断ち切ることが出来ません。トビーとヨリを戻したいデイブは、エブリンの家に直接出向き関係を終わらせようと決意するのでした。
恐怖のメロディのネタバレあらすじ:エスカレートする異常行為
デイブはエブリンを説得しようとしますが、彼女は聞く耳を持ちません。辟易したデイブは「もう関わるな」と言い捨て去っていきます。デイブを口汚く罵るエブリンでしたが、その後何度も電話をかけてくるようになります。何を言っても通じないエブリンに異常性を感じるデイブ。一方でトビーとの関係は順調に進み、2人はパーティに行く約束をします。翌朝、怒り狂ったエブリンがデイブの自宅に押しかけ、自殺未遂まで起こします。エブリンのそばから逃げられなくなったデイブはトビーとの約束を破ってしまいました。翌日もエブリンは異常な行動ばかり起こします。勝手にデイブ宅の合鍵を作り、デイブとマッジが仕事の話をしているレストランに乗り込んで喚き散らします。出世のチャンスまで潰されたデイブは心身ともに追い詰められてしまいました。
恐怖のメロディのネタバレあらすじ:暴走する執着
日光浴を楽しむトビーの元に、疲弊したデイブが現れます。約束を反故にされ怒るトビーに、デイブは正直にエブリンのことを話しました。その様子を見ていたエブリンはデイブの自宅に侵入し、家中をめちゃくちゃに荒らします。更にその犯行を目撃した家政婦を刺して殺人未遂事件まで起こしてしまいました。帰宅したデイブの前で、エブリンはマッカラム刑事に連行され入院することに。恐怖から解放されたデイブはトビーと存分に愛し合い、仲間と楽しい時間を過ごします。しばらくして、仕事中のデイブにエブリンから電話がかかってきました。退院したエブリンはこれまでのことを謝罪し、ハワイに移住すると告げます。エブリンは何かの詩を引用し、「ミスティ」をリクエストして電話を切ります。しかしその夜、眠っていたデイブがふと目を覚ますと、ナイフを振りかざすエブリンの姿が。間一髪で避けたナイフは枕に深く突き刺さっていました。デイブはマッカラム刑事に事情を説明し、トビーの保護を頼むのでした。
恐怖のメロディの結末:狂気の果てに
仕事中、デイブはエブリンが引用した詩が「アナベル・リー」であることに気づきます。そして現在のトビーの同居人の名前もアナベル。嫌な符合にトビーに電話をかけると、エブリンの声が聞こえます。エブリンは名前を偽り既にトビーに近づいていたのです。慌ててトビーの家に向かったデイブが目にしたのは、一足先に到着したマッカラム刑事の刺殺体でした。彼はエブリンに殺害されてしまったのです。トビーの悲鳴が響き、真っ暗な家の中へ駆け込むデイブ。ロープで縛られたトビーを助けようとしますが、背後からエブリンがナイフで切りかかります。デイブは何とか反撃しようとしますが、エブリンは巧みに闇に紛れ翻弄します。乱闘の末、エブリンを思い切り殴り飛ばしたデイブ。ベランダまで吹っ飛ばされたエブリンは、その衝撃で壊れた柵ごと波しぶきをあげる海へと落ちていきました。デイブは無事トビーを救出し、この映画も終わりを告げます。
以上、映画恐怖のメロディのあらすじと結末でした。
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