死霊のはらわたの紹介:1981年アメリカ映画。山小屋に訪れた5人の若者は、地下室にて不気味な本とテープレコーダーを見つける面白半分でテープを再生するのだが、それは悪霊を蘇らせる呪文だった。
監督:サム・ライミ 出演:ブルース・キャンベル(アッシュ(アシュレイ・J・ウィリアムズ))、エレン・サンドワイズ(シェリル)、ベッツィ・ベイカー(リンダ・ウィリアムズ)、ハル・デルリッチ(スコッティ)、サラ・ヨーク(シェリー)
映画「死霊のはらわた」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「死霊のはらわた」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
死霊のはらわたの予告編 動画
映画「死霊のはらわた」解説
この解説記事には映画「死霊のはらわた」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
死霊のはらわたのネタバレあらすじ:山小屋
週末の休暇をとある山小屋で過ごすアッシュたち。彼らは、山小屋に地下室へ続く通路を見つける。下へ降りたアッシュとスコット(ハル・デルリッチ)は、人の皮でできた不気味な本とテープレコーダーを見つける。かつてこの山小屋には研究者である夫婦が暮らしていた。その研究者の夫婦は、遺跡から「死者の書」を見つけこの山小屋へ持ち帰っていた。そしてテープから死霊が蘇る呪文が流れ出す。怯えていたアッシュの姉シェリル(エレン・サンドワイズ)は悲鳴をあげる。その瞬間外の木が折れ窓を突き破ってくる。
死霊のはらわたのネタバレあらすじ:悪霊
シェリルは外に異様なものを感じ、森の中へ入る。そして木が何かに取り憑かれたかのようにシェリルに襲いかかる。木から逃れたシェリルは山小屋へ戻る。傷だらけで何かに怯えるシェリルを家まで送ろうとするアッシュだったが、山小屋へ来る時に通った道は閉ざされていた。山小屋に戻ったシェリルはどんどん様子がおかしくなっていく。そして悪霊に取り憑かれみんなに襲いかかる。リンダは足に鉛筆を刺され負傷してしまう。シェリルを地下室に閉じ込めたスコットたちだったのだが、今度はスコットの彼女シェリー(サラ・ヨーク)に悪霊が取り付く。襲われたアッシュたちは斧を持ち対抗するも、シェリーは何度も生き返る。そしてシェリーの体をバラバラに切断した。シェリーと争い傷を負ったスコットはアッシュの目の前で息を引き取った。
死霊のはらわたのネタバレあらすじ:対決
リンダの様子が気になったアッシュはリンダの様子を見に行く。しかし悪霊はリンダにまでも取り憑いた。殺されそうになった悪霊は本当のリンダと何度もすり替わる。ためらうアッシュだったが、リンダを殺し外へ埋めようとする。しかしリンダはまたしてもアッシュに襲いかかる。アッシュは落ちていたスコップでリンダの首をはね、山小屋へと戻る。すると、シェリルを閉じ込めた地下室の扉があいていた。
死霊のはらわたの結末
地下室から出たシェリルと悪霊に変わってしまったスコットに襲われるアッシュは暖炉の前に落ちている「死者の書」を見つける。2人に襲われながら、アッシュは「死者の書」を投げ入れる。本は暖炉の中で勢いよく燃え上がる。そしてシェリルとスコットの体は溶け出し骨と化す。外は朝日が登りすっかり朝になっていた。アッシュは山小屋を去っていくのだったが、後ろから悪霊が襲いかかるのだった。
以上 死霊のはらわたのあらすじ・結末でした。
「死霊のはらわた」感想・レビュー
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サム・ライミ監督のホラー映画は、ほぼ無条件に楽しめる。
笑えて、頭が切れて、遊びが多いからだ。特に、この「死霊のはらわた」は、文句なしに楽しめる傑作だ。
話自体は、類型を出ない。森の小屋で週末を過ごそうとした五人の若者が、悪霊に取り憑かれ、恐怖の一夜を送るという展開は、チープなホラー映画の典型だ。
だが、当時22歳の青年だったサム・ライミ監督は、直球をストライクゾーンにズバリと投げ込んでくる。
しかも彼は、釣り球を使わない。
ストライク、ストライク、ストライクで三球三振。
そんな感じの描写がスピーディーに続くので、観ていて全く退屈しない。大袈裟な流血の場面を前にしても、嫌な気分に陥ったり、気が沈んだりすることはない。
むしろ、けらけらと笑って、次の場面を待ち構える。ただし、サム・ライミ監督は、ホラー映画の文法をしっかり押さえる。
前進移動と後退移動の着実な切り返し。そして、あまりにも有名なシェイキー・カムを多用したPOV撮影。
霧や泥や雷の効果的な活用。死霊の正体を映し出さない節度。かくて「死霊のはらわた」は、低予算ホラー映画のエポックメイキングな作品になったのだ。
製作費は三十七万五千ドル。これで興行収入が三千万ドル以上なのだから、サム・ライミ監督としては、してやったりだろう。
危機を次々と切り抜ける、主役のアッシュに扮したのは、自主映画時代からサム・ライミ監督の盟友だったブルース・キャンベル。
そして、映画ファンとしては、編集助手として親友のジョエル・コーエンの名前がクレジットされているのも、ニヤリとしてしまいますね。
休暇を過ごすために山小屋にやってきた若者5人がその小屋の地下室であやしげな本とテープレコーダーを発見する。そのテープに吹きこまれていた内容は悪霊を蘇らせる呪文で若者たちがその悪霊に取り憑かれゾンビとなってしまう。特に印象に残っているシーンはゾンビと化した女を男が斧でバラバラにするところ。80年代半ば日本でのスプラッター映画ブームの火付け役でもあり、予想外のヒットとなった作品。
グロい描写はあるものの一種のドライブ感というかパワフルさも感じられる。監督は「スパイダーマン」シリーズですっかり有名になったサム・ライミ。ライミの初監督作品でもある。