バットマン フォーエヴァーの紹介:1995年アメリカ映画。DCコミックスの人気ヒーロー『バットマン』の実写映画シリーズ作であり、1989年公開の『バットマン』を起点とする四部作の第3作です。前作『バットマン リターンズ』(1992年)からスタッフ・キャストを一新、前2作のマイケル・キートンに代わってヴァル・キルマーがバットマンを演じ、よりファミリー層に向けた明るめのエンターテイメント路線に転換しています。本作よりバットマンの相棒ロビンが登場、ゴッサムシティを混乱に陥れる二大悪党のリドラーとトゥーフェイスとの闘いに身を投じていきます。
監督:ジョエル・シュマッカー 出演者:ヴァル・キルマー(ブルース・ウェイン/バットマン)、クリス・オドネル(リチャード・ジョン・ディック・グレイソン/ロビン)、トミー・リー・ジョーンズ(ハービー・デント/トゥーフェイス)、ジム・キャリー(エドワード・ニグマ/リドラー)、ニコール・キッドマン(チェイス・メリディアン博士)、マイケル・ガフ(アルフレッド・ペニーワース)、パット・ヒングル(ジェームズ・ゴードン総監)、ドリュー・バリモア(シュガー)、デビ・メイザー(スパイス)、エド・ベグリー・ジュニア(フレッド・スティックリー)、ルネ・オーベルジョノワ(バートン博士)、ジョー・グリファシ(銀行のガードマン)、ジョン・ファヴロー(アシスタント)、マイケル・ポール・チャン(幹部社員)、ドン・ウィルソン(ニュースキャスター)ほか
映画「バットマン フォーエヴァー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バットマン フォーエヴァー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「バットマン フォーエヴァー」解説
この解説記事には映画「バットマン フォーエヴァー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バットマン フォーエヴァーのネタバレあらすじ:起
犯罪はびこる大都会ゴッサム・シティ。昼の顔はゴッサム一の大富豪にして大企業「ウェイン・エンタープライズ」の代表、そして夜の顔はゴッサムの悪を成敗する闇の騎士“バットマン”であるブルース・ウェイン(ヴァル・キルマー)。
この日もブルースはバットマンに変身し、装備を整えると専用車“バットモービル”に乗り込み、執事のアルフレッド・ペニーワース(マイケル・ガフ)に見送られて秘密基地“バットケイヴ”から出撃しました。
ゴッサムの銀行では、顔の左半分が醜く爛れた凶悪犯罪者トゥーフェイス(トミー・リー・ジョーンズ)が警備員を人質に取って立て籠もっていました。行動の全てをコイントスで決めるトゥーフェイスは世の中の不条理は全て“運”が引き起こしたものだと説き、警備員の処遇をコインの一投で占いました。その結果、警備員はバットマンを誘き寄せるための“餌”にされることとなりました。
銀行周辺はジェームズ・ゴードン総監(パット・ヒングル)が指揮を執るゴッサム市警の警官隊に包囲され、異常心理と多重人格治療の専門家である精神科医のチェイス・メリディアン博士(ニコール・キッドマン)も現場に駆け付けました。バットマンとチェイスは「精神に異常をきたしているトゥーフェイスに通常の善悪の判断は通用しない」という見解で一致、説得は無駄だと判断しました。
銀行に強行突入したバットマンはトゥーフェイスの部下たちを叩きのめし、警備員を助けようとしましたが、罠にかかって二人とも金庫の中に閉じ込められてしまいました。金庫はトゥーフェイスの乗るヘリに宙吊りにされ、トゥーフェイスは「長年の恨みを晴らす時が来た。この金庫の扉を開けた時、ゴッサムに地獄が訪れる」と宣言しました。
やがて金庫の中には硫酸が流し込まれました。バットマンは間一髪で扉をこじ開け、警備員を脱出させるとワイヤーを使って金庫を元の場所へ戻しました。バットマンはなおもトゥーフェイスのヘリにしがみつきましたが、トゥーフェイスはヘリを捨ててパラシュートで脱出、バットマンはあと一歩のところで取り逃がしてしまいました。
翌日のニュースはトゥーフェイスの事件と共に、ウェイン・エンタープライズが業績の好調な電子部門に利益分配制を導入したことを報じていました。ブルースが会社の研究所を視察目的で訪れた際、研究者のエドワード・ニグマ(ジム・キャリー)はチャンスとばかりに自ら発明した装置を売り込みました。
それは人間の脳に直接テレビ信号を送り、神経を刺激して人の脳波を思うがままに操るというものでしたが、エドワードの上司であるフレッド・スティックリー(エド・ベグリー・ジュニア)はエドワードの発明を危険視しており、ブルースもこの装置はマインドコントロールにつながり、倫理上問題があるとして不採用を決定しました。
その時、空にはバットマンを呼ぶ合図である“バットシグナル”が浮かび上がり、ブルースは足早に研究所を後にしました。エドワードは必ず自分の実力をブルースにわからせてやると決意しました。
ブルースは会社から秘密のルートを通ってバットケイヴに向かい、バットマンに変身するとバットモービルで夜のゴッサムに出動しました。実はバットシグナルを送ったのはゴードンではなくチェイスでした。バットマンはバットシグナルを私的な用事で使うなと叱りましたが、チェイスはバットマンに個人的な興味があって呼び出したのだと語りました。
チェイスはバットマンを誘惑しながら正体を明かすよう迫りましたが、バットマンはチェイスの話には乗らずにその場を立ち去っていきました。
バットマン フォーエヴァーのネタバレあらすじ:承
エドワードは夜の研究所に居残りし、装置の開発に没頭していました。エドワードは自分を研究所からつまみ出そうとしたフレッドを捕らえ、装置の実験台にしました。実験は成功し、エドワードはフレッドの頭脳を取り込んでより一層進化したと息巻きましたが、フレッドは狂っていると非難しました。完全に狂気に駆られていたエドワードはフレッドをビルから突き落として殺害しました。
トゥーフェイスの正体は、かつて有能な地方検事だったハービー・デントでした。しかし、デントは暗黒街のボスを裁く裁判の最中にボスから硫酸をかけられました。バットマンが助けようとしましたが間に合わず、デントは顔の半分を焼かれ、脳の半分に損傷をきたし、その結果凶悪なトゥーフェイスへと変貌したのです。
この日以来、トゥーフェイスは自分を助け損ねたバットマンを逆恨みし、復讐心を抱き始めたのです。
トゥーフェイスの過去を探っていたブルースの元に、研究所でフレッドが死亡したとの知らせが飛び込んできました。防犯カメラはエドワードによって壊されており、エドワードはフレッドが書いたという遺書を警察に見せてフレッドは自殺したのだと強調しました。ゴードンら警察はエドワードの言い分を信用しましたが、ブルースはフレッドのような人物が自ら死を選ぶとは到底考えられないと疑いを抱きました。
ブルースは秘書に、フレッドの遺族へ手厚い保証をするよう指示しました。その時、ブルースは机の上に「?」と書かれた紙を見つけました。紙には「僕の顔には数字が並んでいるけど“13”がない。僕は何だ?」とのなぞなぞ(答え:時計)が書かれていました。
このなぞなぞを出した張本人はエドワードでした。エドワードはウェイン邸の門に新たななぞなぞの紙を貼り付けていきました。紙には「僕をひとつちぎって擦ると黒かった頭が赤くなる(答え:マッチ)」と書かれていました。
翌日、ブルースはチェイスの勤務先を訪れましたが、彼女の不穏な喘ぎ声を聞き付けて部屋に突入しました。実はチェイスはサンドバックを叩いていたところでした。ブルースはチェイスが何かのトラブルに巻き込まれたかと思っており、ホッと安堵しました。
ブルースはチェイスになぞなぞの紙を見せたところ、チェイスはなぞなぞの出題者は完全に頭がイカれており、潜在的殺意と妄想癖、強迫観念の症状があると分析し、出題者がブルースを殺すまで続くと忠告しました。
チェイスの部屋にはコウモリの絵が飾られており、悪夢を追い払うといわれるマレーシアのお守りがありました。お守りは半分が黒、半分が白であり、チェイスはブルースが世間向けの顔とは別のもうひとつの顔があることを言い当ててみせました。
チェイスに興味を持ったブルースは、彼女をサーカスの興行に誘いました。会場にはゴッサム市長をはじめ街の名士たちが数多く招待されており、会場に姿を現したブルースとチェイスはたちまちマスコミの注目の的となりました。エドワードもその様子をテレビで見ていました。
サーカスは“グレイソン一家”の空中ブランコの番となり、会場は大いに沸き立ちました。ブルースはチェイスを週末のロッククライミングに誘った際、チェイスがバットマンに心を惹かれていることを見抜きました。ところがその時、サーカス小屋をトゥーフェイス一味が乗っ取り、観客たちを恐怖のどん底に突き落とすと宣言しました。
会場には爆弾が仕掛けられており、起爆装置を手に持つトゥーフェイスは起爆までの2分以内にバットマンの正体を明かせと観客や招待客を脅しました。ブルースは意を決して「バットマンは私だ!」と名乗り出ましたが、その声は観客たちの悲鳴にかき消されてしまいました。ブルースはトゥーフェイスの手下たちを倒しながら爆弾を探し、グレイソン一家も手分けして爆弾を探すことにしました。
爆弾は天井に吊り下げられている鉄球の中に仕掛けられていました。コイントスをしたトゥーフェイスは「今日はツイてる」と言うと、グレイソン一家を銃撃し始めました。一家の息子であるリチャード・ジョン・ディック・グレイソン(クリス・オドネル)は爆弾を見つけ、会場近くの海中に投げ捨てて危機を救いましたが、リチャードを除く一家全員は殺害されてしまいました。一部始終をテレビで見ていたエドワードはトゥーフェイスに強い興味を抱きました。
ブルースはゴードンの頼みもあって、身寄りのないリチャードをウェイン邸に招き入れることにしました。リチャードはトゥーフェイスを見つけ出して家族の仇を討つ決意を固めていましたが、ブルースはそんなことをしても何の慰めにもならないと忠告しました。リチャードはそれでもウェイン邸を出ようとしましたが、あいにく乗ってきたバイクのガソリンが足りないため結局お世話になることにしました。
ブルースはリチャードの姿に、かつて両親を失った自分の境遇(第1作『バットマン』参照)を重ね合わせ、自分があの時正体を名乗り出なかったためにリチャードは家族を失ったのだと自責の念に駆られていました。その時、夜空にバットシグナルが浮かび、ブルースはアルフレッドにリチャードを託して出動していきました。
アルフレッドは“ロビン(コマドリという意味)”の模様を施したリチャードのバイク用ヘルメットを見つけました。リチャードはかつて兄が空中ブランコを失敗した際に助けたことがあり、それを見た父がリチャードは“ロビン”のようだと言ったのです。アルフレッドはいつかリチャードの哀しみも癒え、“ロビン”のように再び羽ばたく時が来ると励ましました。
バットマン フォーエヴァーのネタバレあらすじ:転
ブルースはバットマンに変身し、バットモービルでトゥーフェイスの手下たちとカーチェイスを繰り広げました。トゥーフェイスはバットモービルめがけてミサイルを発射しましたが、バットマンは上手くかわし、ミサイルは手下の車に直撃して爆破炎上しました。バットマンはトゥーフェイス一味の執拗な追跡を振り切り、バットマンを倒せなかったトゥーフェイスは悔しさと憎しみを露わにしました。
アジトに帰ったトゥーフェイスは愛人のシュガー(ドリュー・バリモア)とスパイス(デビ・メイザー)の出迎えを受けました。そこに“?”マークを全身にあしらった緑の衣装に身を固めたエドワードが現れ、「僕は君の仲間さ。僕のことをこう呼んでよ。“リドラー(なぞなぞという意味)”って」と呼びかけました。
エドワード改めリドラーは、共通の敵であるバットマンを倒すため手を組もうとトゥーフェイスに持ちかけました。なぜアジトの場所がわかったのだと問うトゥーフェイスに、リドラーは自分の発明品である3Dホログラム装置「3Dボックス」を使ったのだと説明し、トゥーフェイスの協力を得て3Dボックスを量産しようと呼びかけました。一緒にバットマンの正体を突き止めようと持ちかけられたトゥーフェイスはコイントスを行い、リドラーと手を組むことにしました。
トゥーフェイスとリドラーは宝石店やカジノなどで強盗を繰り返し、大金を調達していきました。ブルースとアルフレッドは新たな敵の出現に警戒心を強めましたが、そんな彼らを嘲笑うかのようにリドラーは次なるなぞなぞをウェイン邸に送り付けてきました。
ブルースとアルフレッドはこのなぞなぞの答えである“チェスのポーン(歩兵)”、先日送り付けられた“時計”“マッチ”というキーワードからリドラーの正体を探ろうと試みました。キーワードの共通点は「いずれも人間の作り出したもので軽量なもの」です。
その頃、リドラーは集めた資金で3Dボックスの量産を開始し、瞬く間にゴッサム中の家庭に広まっていきました。ゴッサムの人々の脳波は3Dボックスによってエネルギーへと転換され、リドラーの作ったマインドコントロール装置に吸い上げられていきました。
ウェイン邸内を散策していたリチャードは、1ヶ所だけある開かずの扉の向こうがバットケイヴに繋がっていることを発見してしまいました。リチャードはそこでバットモービルを見つけましたが、警報を聞いてやってきたアルフレッドに見つかってしまいました。
その頃、ブルースはチェイスの元を訪れ、自分は今でも両親を殺された時の悪夢に苛まれていることを打ち明けました。ここ最近ブルースは記憶に覚えのない赤い革表紙の本の夢も見るようになっていました。チェイスは、それは心の中で押しつぶされている記憶だと分析し、忘れ去ろうとしていた忌まわしい記憶が蘇ろうとしているのだと教えました。
チェイスの机にはバットマンに関する記事が大量に並べられており、チェイスは研究対象としてバットマンに興味を抱いていることを認めました。ブルースは少しずつチェイスに心を開き始め、二人が唇を重ねたその時、アルフレッドからブルースに緊急連絡が入りました。リチャードがバットモービルを奪って街に繰り出したというのです。
リチャードは自分がバットマンだと騙り、女性を乱暴しようとしていたチンピラ相手に大乱闘を繰り広げていました。そこに本物のバットマン(ブルース)が現れ、チンピラたちは一目散に逃げ出していきました。リチャードはバットマンを「あんたがトゥーフェイスに正体を明かしていたら家族は殺されずに済んだんだ!」と責め、バットマンは「もし私が身代わりになれるのだったら喜んでそうしていた」と諭しました。
バットケイヴに戻ったブルースはリチャードに自らの正体を明かしました。リチャードはブルースに、トゥーフェイスへの復讐に協力してくれるよう頼みましたが、ブルースは「復讐を遂げたとしても、憎しみは消えるどころか増すだけだ。君は新たな敵を求めるようになる。復讐だけが生き甲斐の人生なんて虚しいだけだ。僕も君と同じように両親を殺されたが、君に協力することはできない」と断りました。
リドラーは新型3Dボックスの発表パーティーを開き、ゴッサム中の名士たちを招待しました。ブルースとチェイスも招待されて会場に出向き、リチャードもアルフレッドの車で会場に向かいました。ブルースの姿を見つけたリドラーは、今や自分はブルースを超える存在になったとマスコミに自慢してみせました。3Dボックスの実態を探ろうとしたブルースは、自分の記憶を機械に読み取られてしまいました。
その時、パーティー会場に武装したトゥーフェイス一味が乱入してきました。トゥーフェイスは招待客に金品などをよこせと要求しましたが、会場を抜け出したブルースはバットマンに変身して一味と戦い始めました。
チェイスは自分を助けてくれたバットマンにキスをし、自宅で12時に会おうと約束しました。しかし、バットマンはトゥーフェイス一味の罠にかかって地下室に閉じ込められ、火炎放射や瓦礫の雨を浴びせられて大ピンチに陥りました。バットマンのピンチを救ったのは、サーカス団時代の衣装をまとい、仮面をつけたリチャードでした。
バットマンはリチャードと共にバットケイヴへと引き上げました。リチャードは既にバットマンの相棒を気取っていましたが、ブルースは決して認めようとしませんでした。ブルースはアルフレッドにリチャードを煽ったことを責めると、アルフレッドは「両親の仇を討つと固く誓った若者には導くお手本が必要です。ご自分が辿った道を振り返ればお判りのはずです」と説きました。
チェイスに心を奪われていたブルースでしたが、チェイスの心はバットマンにあることを理解していました。ブルースから相談を受けたアルフレッドは「自分のお気持ちを打ち明けるのです」とアドバイスしました。ブルースはバットマンに変身し、約束通りにチェイスの家を訪れました。
バットマンとキスをしたチェイスは、自分はバットマンとは違う別の人に恋をしてしまったことを打ち明けました。それが誰なのかを理解したバットマンは笑みを浮かべました。
バットマン フォーエヴァーの結末
ハロウィンの夜。リドラーとトゥーフェイスは早速ブルースから読み取った記憶を解析していました。一方、ブルースはバットマンを引退することを決意し、リチャードに改めて復讐はやめろと忠告しました。リチャードは納得がいきませんでしたが、ブルースはチェイスをウェイン邸に招いたうえで彼女に正体を明かす決意を固めていました。ブルースに失望したリチャードはサーカス団の衣装を持ち出し、バイクでウェイン邸を後にしました。
ブルースはウェイン邸を訪れたチェイスに自らの過去を打ち明け始めました。赤い革表紙の本とはブルースの亡き父の日記であり、二度と書き加えられることのないものでした。両親の葬式の日、ブルースは父の日記を持って葬儀場を飛び出し、洞穴に転落して見知らぬ洞窟に迷い込みました。
洞窟の奥にいたコウモリをみて恐怖に震えたその時、ブルースは自らの運命を悟ったのです。「僕はその時の恐怖を悪人にも植え付けることにした。僕の身に起きたことが他の人にも起こらぬように。それが僕の復讐だ」その言葉を聞いたチェイスは、ブルースこそがバットマンであることに気付きました。
その時、ハットマンの正体がブルースであることを突き止めたトゥーフェイスとリドラーがウェイン邸を急襲してきました。バットケイヴに侵入したリドラーは設備やバットモービルを破壊し、トゥーフェイスの手下たちはブルースとチェイスに襲い掛かりました。ブルースは銃撃され、チェイスは一味に捕まってしまいました。
トゥーフェイスはブルースにとどめを刺そうとしましたが、リドラーはトゥーフェイスを止めると、チェイスを連れて引き上げていきました。幸いにも軽傷で済んだブルースは、アルフレッドからリドラーが新たななぞなぞを残していったとの報告を受けました。
ゴッサム・シティの夜空にバットシグナルが浮かびましたが、その直後に緑色の“?”マークが覆いふさがりました。ゴードンはリドラーの仕業だと気づきました。一方、ブルースとアルフレッドはリドラーのなぞなぞに隠された暗号を解読し、リドラーの正体がエドワードであることを突き止めました。
ブルースは奇跡的に残っていたスーツと試作型マシンで出撃しようとしたその時、リチャードが現れて加勢させてほしいと告げてきました。リチャードはアルフレッドに作ってもらった専用スーツで“ロビン”に変身しており、バットマンはロビンを相棒と認めて固い握手を交わしました。
バットマンは戦闘機“バットウィング”で、ロビンは試作型クルーザーで二手に分かれてトゥーフェイスらのアジトへ出撃しました。しかし、ロビンのクルーザーは魚雷によって沈められ、脱出したロビンは捕らえられてしまいました。バットマンもバットウィングを撃墜されましたが、ロビンを救出するとアジトのある島に上陸しました。しかし、島全体は鉄壁の要塞に改造されており、バットマンとロビンは分断されてしまいました。
ロビンの前にトゥーフェイスが現れ、ロビンは家族の恨みのこもった拳をトゥーフェイスにくらわしました。崖から転落しそうになったトゥーフェイスは「俺を殺せ!」と挑発しましたが、ロビンは「お前は監獄へ行くんだ」とトゥーフェイスを引き上げました。しかし、トゥーフェイスはロビンに銃を突きつけ、チェイスの囚われている場所に連行していきました。
アジト内部に潜入したバットマンは罠を潜り抜け、巨大なマインドコントロール装置の前に陣取るリドラーやトゥーフェイスと対面しました。リドラーはバットマンに捕らえたチェイスとロビンを見せつけ、どちらか一人の命を救うとしたら誰を選ぶか選択を迫りました。しかし、バットマンは「二人を助ける方法はない」と回答を拒否し、逆にリドラーになぞなぞをぶつけました。
「私は闇の中でもはっきりと光を見分けることができる。私は誰だ?」リドラーは答えを「コウモリ」だと言い当てましたが、バットマンは隙を突いてマインドコントロール装置を破壊し、リドラーは装置から解き放たれた膨大な脳波エネルギーの直撃を受けて廃人と化していきました。
バットマンはチェイスとロビンを助けましたが、今度は銃を手にしたトゥーフェイスが迫ってきました。バットマンはコイントスをしろと挑発し、何枚ものコインを投げつけてトゥーフェイスを混乱させました。トゥーフェイスは足を踏み外し、奈落の底へと転落して命を落としました。
リドラーはゴッサムの精神病院「アーカム・アサイラム」に収容されました。面会に訪れたチェイスは、発狂して「私がバットマンだ!」と叫びまくるリドラーの姿を目の当たりにしました。外で待っていたブルースは「君という新しい夢を見つけたんだ」とチェイスに語りかけ、二人は熱いキスを交わしました。チェイスは「“副業”はほどほどに」と笑顔で忠告しました。
ブルースはバットマンの引退を撤回し、この日もゴッサムの悪を退治するためロビンと共に出動していきました。
以上、映画「バットマン フォーエヴァー」のあらすじと結末でした。
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