地獄の英雄の紹介:1951年アメリカ映画。些細な事件を大掛かりなイベントにしてしまう新聞記者を通し、現在のマスコミに対する批判を行ったビリー・ワイルダーの異色作。自らもジャーナリストだった監督自身の経験が活かされている。
監督:ビリー・ワイルダー 出演:カーク・ダグラス(チャールズ・テータム)、リチャード・ベネディクト(レオ・ミノザ)、ジャン・スターリング、ボブ・アーサー、ポーター・ホール、ほか
映画「地獄の英雄」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「地獄の英雄」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「地獄の英雄」解説
この解説記事には映画「地獄の英雄」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
地獄の英雄のネタバレあらすじ:起
レッカー車に引かれた車に乗りながら優雅に新聞を読んでいる男。彼はチャールズ・テータム。優秀な新聞記者ですが、ニューメキシコ州の小さな町で不遇をかこっています。元々いくつかの大新聞社にいたものの、飲酒癖や反抗的な態度のせいで次々とクビになってきたのです。今日も何かネタはないかと町をうろついていると、近くの洞窟で落盤事故があったという知らせ。
地獄の英雄のネタバレあらすじ:承
チャールズは現場に早速出かけますが、事故は大したこともなく、被害者の男、レオ・ミノザもすぐに救出されそうでした。しかし、チャールズは一計を案じます。救出をわざと遅らせ、この事故を一種のイベントにして世間の注目を集め、自分がその報道を独占しようというのです。そうすれば自分のジャーナリストとしての名も上がり、念願の大新聞社への復帰も叶うはずでした。金の匂いを嗅ぎつけた保安官も協力を約束します。
地獄の英雄のネタバレあらすじ:転
洞窟の上から大掛かりなドリルによる穴掘り作業を始め、チャールズの思惑通りにこの救出作業は大きなニュースとなりました。洞窟の周りにはニュースを聞いた人々が集まり始め、長期間に渡るであろう作業を見世物として楽しみます。見物人目当てに様々な臨時の食べ物屋も営業を始め、周辺はまるでカーニバルの会場のように賑やかになってゆきます。あきれたことにレオの妻のロレインまで、夫の窮状をよそに見物客相手のガソリン販売に勤しんでいます。
地獄の英雄の結末
ロレインはさらにチャールズに男の魅力を感じ、2人は体の関係にまで発展。チャールズの望みどおり、かつての勤め先から戻ってこいとの知らせがあり、すぐにレオを救出することにしますが、彼は急激に体調を悪くし、いつ死ぬか分からない状態になっていました。作業を急がせるチャールズ。しかしその甲斐もなく、レオは死んでしまいます。
ロレインは冷酷なチャールズに対して怒りを覚え、2人は口論に。彼女はハサミで彼を刺します。勤めていた小さな新聞社にかろうじてたどり着いたチャールズは社主に自分の罪を告白し、死んでゆきます。
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