パリの恋人たちの紹介:2018年フランス映画。パリに住むジャーナリストのアベルは、3年もの間同居を続けてきた恋人マリアンヌに妊娠を告げられ喜んだのも束の間、父親は友人のポールだった。別れを告げられ家まで出されてしまった。数年後、ポールが突然死を迎えてしまう。告別式でマリアンヌと再会したアベルは恋心が再び燃え上がり復縁をせまる。そんなアベルに幼少期から恋をしていたポールの妹エヴは、ついに胸の内を打ち明ける。監督・主演はフランスの名匠フィリップ・ガレルの息子で、俳優としてセザール賞も受賞したルイ・ガレル。恋人約には実生活でもパートナーのレティシア・カスタ。
監督:ルイ・ガレル 出演:ルイ・ガレル(アベル)、レティシア・カスタ(マリアンヌ)、リリー=ローズ・デップ(エヴ)、ジョゼフ・エンゲル(ジョゼフ)、ほか
映画「パリの恋人たち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「パリの恋人たち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
パリの恋人たちの予告編 動画
映画「パリの恋人たち」解説
この解説記事には映画「パリの恋人たち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
パリの恋人たちのネタバレあらすじ:起
フランス、パリ。ジャーナリストのアベル(ルイ・ガレル)は3年近く同棲していた恋人のマリアンヌ(レティシア・カスタ)から、ある日突然「妊娠したの」と告げられました。この報告に喜ぶアベルでしたが、マリアンヌは続けて「父親はあなたじゃない」と言いました。相手は共通の友人ポール。結婚の日取りまで決めていました。
荷物をまとめ、マリアンヌの家を出たアベルでしたが、不思議と悲しくありませんでした。
ところが数年後、訃報が届きます。心臓の病気でポールが急死したとのことでした。
彼の告別式で再会したマリアンヌには、ポールとの間にできた息子ジョセフの姿がありました。アベルは悲しみに沈むマリアンヌを見て、彼女への想いが消えていないことに気付きます。
しかしそんなアベルに、遠くから熱い視線を送る若い女がいました。ポールの妹エヴ(リリー=ローズ・デップ)です。彼女は幼少のころからアベルに夢中でした。今やそんなエヴもすっかり成長した大人の女性。食い入るようにアベルを見つめていました。
パリの恋人たちのネタバレあらすじ:承
告別式から2週間がたったある日、マリアンヌから電話を受け、食事に出かけることになったアベル。外務省の広報アドバイザーをしているマリアンヌの話を聞きながら、アベルはまた一緒に暮らしたいという気持ちを募らせていきました。
帰りにマリアンヌのアパルトマンに立ち寄ると、ジョゼフ(ジョゼフ・エンゲル)が気になることを耳打ちしてきました。「ママがパパを殺した」と言うのです。毒殺したのち、関係があった医師ともみ消したとのこと。
自分を家から追い出すための子供の気まぐれな冗談だと自分に言い聞かせるアベルでしたが、マリアンヌに対して疑惑の念が沸き上がってきたアベルは医師を訪ねました。自らをゲイだと言うその医師はかなり胡散臭い男で、なんとなく何かを隠しているようにも見えました。
パリの恋人たちのネタバレあらすじ:転
ある日アベルは、マリアンヌのアパルトマンに泊まったことをきっかけに再び同居することになりました。しかし、母親を取られたと思ったジョゼフは反抗的。3人の関係はぎこちないまま同居生活がスタートしました。
そしてまた別の日。マリアンヌの前にエヴが現れ、突如として「アベルが欲しい。愛してないでしょ?」と詰め寄ってきたのです。そしてエヴはアベルにも「私にはあなた以外の男は存在しない」と告白したのです。
この件を受けて、マリアンヌはアベルに驚くべき提案をします。
それは「エヴと数日過ごして寝てあげて。ただし私からの提案だということは内緒よ。」という内容でした。これにはアベルも驚きましたが、実は心のどこかでその予感も感じていました。結局エヴの狭い部屋に転がり込んだアベル。奇妙な共同生活をはじめたのでした。
パリの恋人たちの結末
しかし、幸せな時は長く続きませんでした。エヴは数週間も経てばアベルに対しての熱を失っていきます。あんなに愛して喉から手が出るほどほしいと思った男は、手に入った瞬間から徐々にその魅力を失っていったのでした。アベルもこの気持ちを察していました。しかし沸き起こるのはエヴへの怒りや悲しみよりマリアンヌへの想いだったのです。幾度とマリアンヌに電話をかけましたが、声を聞くことはできませんでした。
一方エヴは、ジョゼフからアベルに同居を提案したのはマリアンヌだという事実を聞き、腹を立てアベルを締め出します。
ここでもこみあげてきたのは怒りではありませんでした。日に日にマリアンヌへの想いが強くなり、居ても立っても居られなくなったアベルは、ついに行動に出ました。マリアンヌの職場へ乗り込んだのです。
警備員に取り押さえながらも自分に会いに来たアベルを見たマリアンヌは微笑みました。
しかし翌日、事件が起こります。
学校から連絡があり、ジョゼフが登校していないことを知ります。いつも遊びに行っている交番にも、エヴのところにもいませんでした。懸命に探したアベルとマリアンヌはポールのお墓の前に立つジョゼフを見つけます。エヴもやってきました。
泣きもせず、言葉も発さず、ただお墓をじっと見つめているジョゼフ。その姿を見守るしかできない大人たち3人。ジョゼフはアベルに向かって手を差し出しました。
アベルはその手をやさしく握りしめたのでした。
以上、映画「パリの恋人たち」のあらすじと結末でした。
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