水のないプールの紹介:1982年日本映画。あることがきっかけで、地下鉄の切符切りの男が、クロロホルムを使って一人住まいの女性を眠らせレイプし始めます。そして男は、その女性をレイプしたあと朝食を作って帰るようになります。この男の背景にはいろんなことがあったのでした。1980年に宮城県仙台市で発生した事件をヒントに作られた、内田裕也主演のエロチックサスペンス作品です。内田裕也主演の作品は、すべてに過激で異常ですが、この作品も同様です。
監督:若松孝二 出演者:内田裕也(男)、MIE(じゅん)、中村れい子(ねりか)、藤田弓子(澄江)、浅岡朱美(みく)、殿山泰司(薬局の店主)、安岡力也(やくざ)、常田富士男(刑事)、原田芳雄(警備会社社長)ほか
映画「水のないプール」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「水のないプール」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「水のないプール」解説
この解説記事には映画「水のないプール」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
水のないプールのネタバレあらすじ:起
地下鉄の切符切りをする男が、雨の中を歩いて帰っています。公衆トイレで悲鳴を聞いた男が見てみると、若い女性が男二人にレイプされようとしています。帰ろうとした男でしたが、バッグで殴りかかりレイプをやめます。
男たちは逃げ、ずぶぬれで倒れる男を、被害者の女性がアパートに呼びます。ジンジャーエールを飲ませてもらい、タオルで体を拭いた男に、女性が「じゅんです、お名前は?」と聞きますが、男は何も言わずに立ち去ります。
男の自宅は、騒がしい小学生の息子と娘、そして女性を捨てた妻がいます。居酒屋で酒を飲んでいると、酔っぱらった男が文句を言いながら客に絡み始めます。ヤクザにまで絡んだ男が、暴行されそうになったのを見て男が止めに入りますが、突き飛ばされてしまいます。
右手を怪我した男が噴水の水で手を洗っていると、若い女性がタオルを差し伸べ、水のないプールへ連れていきます。女は全裸になり男を誘いますが、男は黙って帰って行きます。
帰り道、男がじゅんの部屋を覗くと窓が開いていて侵入します。じゅんは、みくが帰ってきたと思い「みく」と呼びますが、男が「窓を開けて寝たらだめだ」と注意します。じゅんは勝手に侵入された事より、注意された事で頭がいっぱいで「おじさん、わかった」と言います。男は「戸締りしろよ」と言って帰ります。その帰り、シャボン玉を吹きながら帰る、水のないプールの女性を見かけます。
水のないプールのネタバレあらすじ:承
手の怪我で切符が切れなくなった男は、上司から掃除係に回されます。その時、上司に暴言を吐き、転職を考えた男は警備会社に面接に行きます。その会社の社長は、国家思想が強く「街を悪くするやつらを捕まえ警察に渡すのが仕事だが、いずれ我々が国家に代わる警察になる」と意味不明な事を言い出します。男は「人と接したくない仕事がしたいんです」と言うと、社長は「採用だ」と言いますが、男は警備会社にはいきませんでした。
改札口を通るじゅんが、男に気づき二人は喫茶店に行きます。そこで男は自分のタイプのウエイトレスのねりかを見つけます。買い物をしてじゅんを部屋に送ると、同居人の女がいました。みくという名で、水のないプールの女でした。
夏休み、男は息子に昆虫採集がしたいとせがまれ、山にハイキングに行きます。男は林の中でSEXをするカップルを見つけ見入ってしまいます。家に帰ると、息子は獲ってきた昆虫に生きたまま注射をし、標本にし始めます。
それを見た男は、翌日、小学校の教師になりすまし薬局で大量のクロロホルムを買います。そして、大きなカエルを捕まえ、ケースに入れるとクロロホルムを注入します。ひっくり返ったカエルを見た男は、何かに目覚め大量の鍵とコンドームを買います。そしてねりかのいる喫茶店に入ると、仕事の終わったねりかの後をつけ、家を見つけます。ねりかは県外に転勤になった兄夫婦の家に一人で住んでいました。
水のないプールのネタバレあらすじ:転
深夜、男はねりかの家に行き、窓の隙間からクロロホルムを注入します。ねりかが意識を失うと、マスクをして家に侵入すると、寝ている女がねりかであることを確認し出て行きます。翌日の深夜も男はねりかの家に同様の手口で侵入します。そしてねりかが起きないのを確認すると全裸にしレイプしてしまいます。目覚めたねりかは、全裸の自分を見て、何があったか考えますが思い出せず、喫茶店に出勤します。
牛丼で朝食を済ませた男は、じゅんの部屋に行き喫茶店に誘います。喫茶店ではねりかが同僚に「変な夢を見た」と言っています。その夜も男はねりかをレイプします。そして食器を洗い、朝食を作って帰って行ったのです。目覚めたねりかは、朝食を見て警察に通報しようとしますが、途中でやめ、朝食を食べ出勤します。
味をしめた男は、街でタイプの女を見つけ同様の手口でレイプをし始めるようになります。一方、ねりかは来ない男を期待して待つようになります。男は昼間ねりかが、彼氏の警官とデートしているのを見かけます。映画館に入っていちゃつく二人を見た男は、彼氏を呼び出し「オレの女に手を出したな!」と言って暴行を加えます。
その夜、男はねりかをレイプし、洗濯、風呂掃除をした後、豪華な朝食を作って帰ります。目覚めたねりかは嬉しそうに朝食を食べ、喫茶店に出勤します。やがて満足しなくなった男は、ポラロイドカメラを買い、レイプした女の股間を撮影して帰るようになります。
水のないプールの結末
坊主頭にした男が水のないプールに行くと、みくがシャボン玉を吹いています。男の暴走は泊まらず、シェアハウスの複数の女までレイプするようになります。男はとうとう地下鉄会社を辞めます。妻が「どうしてやめたんだよ」と言いますが、黙って出て行きます。
ねりかの家に行き、いつも通りレイプし、朝食を作っているとねりかが目覚めます。寝たふりをしてねりかは男の様子を見ていました。そんなことを知らない男が喫茶店にやって来ます。ねりかは男を見て、同僚二人に「今夜泊まりに来ない?」と誘います。
その夜、妻から夜な夜な出ていくことを問い詰められると「オレは街の監視をしているんだ。報酬はない政治だよ」と言って出てクロロホルムを撒いて行きます。妻はすぐ意識を失って倒れます。
男は、水のないプールに寄った後、ねりかの家に行きいつもの手口で侵入します。同僚二人も一緒に全裸にし、レイプした後写真を撮ります。ここで男はマスクを外しシャボン玉を吹きはじめます。このことで男は意識を失いソファーで眠ってしまいます。
先に目覚めた同僚が男を見つけ、近所に助けを呼びます。やがて近所の人が集まると、警察もやってきて男は逮捕されます。調書を見てサインしていたねりかが「告訴を取り下げる」と言い出します。ねりかは「私、被害者だと思っていないし、これでもう誰も来ないじゃない」と言いました。
以上、映画「水のないプール」のあらすじと結末でした。
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