赤い手裏剣の紹介:1965年日本映画。原作はダシール・ハメットの『赤い収穫』を翻案した大藪春彦の小説「掟破り」。謎の浪人・伊吹新之介が宿場町のヤクザ一家たちを一掃する様子を描く。黒澤明の「用心棒」も同じハメットの原作に基づいているため、プロットがそっくりになっている。
監督:田中徳三 出演:市川雷蔵(伊吹新之介)、小林千登勢(お雪)、春川ますみ(千波)、南原宏治(北風の政)、吉田義夫(炭屋松次郎)、須賀不二男(絹屋源兵衛)、山形勲(仏の勘造)、ほか
映画「赤い手裏剣」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「赤い手裏剣」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「赤い手裏剣」解説
この解説記事には映画「赤い手裏剣」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
赤い手裏剣のネタバレあらすじ:起
無人の野を、栗毛馬に乗って1人駆け抜けてきた謎の浪人・伊吹新之介。彼がある宿場に行き着くと、ちょうどそこではヤクザたちが喧嘩をしていました。
新之介は、睨み合う男たちの間に入ると、赤い手裏剣を投げつけ、騒ぎをたちまち収めてしまいます。すぐに彼は再び馬にまたがると、馬宿へ行き、そこの娘・お雪に馬を預けます。どうやら新之介はここにしばらく留まるようです。
夜になって飲み屋に入った彼は、酌婦からこの宿場の事情を聞き出します。十手持ちでもある仏の勘造が率いる一家が最も勢力を持っているのですが、対抗勢力である絹屋がその裏をかこうと暗躍している最中でした。
赤い手裏剣のネタバレあらすじ:承
その後、女将である千波と話をしていると、昼間のヤクザの仲間、即ち仏一家の男たちが仕返しにやってきます。新之介は彼らもあっさり片付け、そのまま店を出ていきます。千波が勘定を払わせようと追いかけてきますが、生憎新之介は一文無し。文句をつけた千波の手に銭を握らせたのが、やはりヤクザらしい風体の男でした。
新之介は自分の腕前を知って絹屋が目をつけたと思ったのですが、男は第三の勢力・炭屋の松次郎の子分でした。新之介は松次郎と交渉し、5両の手付金で炭屋一家に雇われることになります。
赤い手裏剣のネタバレあらすじ:転
新之介は早速、仏一家の賭場に出かけてひと騒ぎ起こし、68両をせしめてきます。腹を立てた勘造は子分だけでは埒が明かないと見て、流れ者たちの助っ人を頼むことにします。
その中に北風の政という凄腕の渡世人がいました。新之介はその助っ人たちに襲われますが、たちまちのうちに政以外の全員を叩き斬ります。新之介の策略によって仏一家と炭屋は出入りとなり、炭屋は全滅。さらに絹屋も皆殺しの目にあいます。
赤い手裏剣の結末
一方、千波は半年前に勘造らがおこなった御用金泥棒の2万5千両の隠し場所を探していました。彼女は政を抱き込み、その御用金を盗み出そうとします。
ところが政はそれを勘造にバラし、千波を監禁させた上で、仏一家とともに隠し場所である廃坑へと向かいます。それを察知した新之介はその後を追うことに。
勘造を含めた仏一家を全員倒した後、新之介は政と決闘をおこなって勝利します。千波は1人で廃坑に入り、哀れにも落盤で圧死。御用金をお雪に託した新之介はそのまま宿場を去っていくのです。
以上、映画「赤い手裏剣」のあらすじと結末でした。
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