西部戦線異状なしの紹介:1930年アメリカ映画。ドイツに住む純粋な若者たちが、戦争によって命を落とすまでの体験を描くことによって、戦争の悲惨さを訴えた反戦映画。ドイツ出身のレマルクが書いたベストセラー小説を原作とし、当時のドイツの様子を正確に捉えた本作は、第3回アカデミー賞で最優秀作品賞と最優秀監督賞を受賞した。
監督:ルイス・マイルストン 出演者:ルイス・ウォルハイム(カット)、リュー・エアーズ(ポール・バウマー)、ジョン・レイ(ヒンメルストス)、アーノルド・ルーシー(カントレック)、ベン・アレクサンダー(フランツ・ケメリック) ほか
映画「西部戦線異状なし」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「西部戦線異状なし」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
西部戦線異状なしの予告編 動画
映画「西部戦線異状なし」解説
この解説記事には映画「西部戦線異状なし」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
西部戦線異状なしのネタバレあらすじ:起
第一次世界大戦の最中、ドイツのとある町にある学校では、教授が若者たちに戦争を賛美する教育をしていました。クラスメートと共に兵隊に志願した、作家になることを夢見るポール・バウマー(リュー・エアーズ)は、顔なじみの郵便屋ヒンメルストス(ジョン・レイ)が軍曹になったことを知ります。しかし、彼は別人のようにポールたちに対して厳しくなり、若者たちに猛訓練を課すのでした。辛い訓練の結果、ヒンメルストスの分隊は西部前線で戦うことが決まり、腹の虫が収まらないポールたちは酒に酔ったヒンメルストスにいたずらをします。次の日、基地に着いた若者たちは、思い描いていた生活と実際の兵舎での生活の差に愕然とします。そこで食料係のカット(ルイス・ウォルハイム)に出会ったポールたちは、彼と共に鉄条鋼を張る仕事を命じられます。カットは若者たちに、戦場で生きていくためのノウハウを教えるのでした。しかし、初めての戦場に恐れおののくポールたちのクラスメートの一人が早速、犠牲になってしまいます。
西部戦線異状なしのネタバレあらすじ:承
別の隊へ移動する兵士たちが、日夜問わず鳴り響く砲撃の音に怯え続ける中、精神に異常をきたした仲間が兵舎を飛び出し、重傷を負ってしまいます。ようやく長く続いた砲撃が止み、いよいよ実戦が始まりますが、その惨状を目撃したポールたちは呆然とします。この戦闘で、所属する隊の半数が戦死するのでした。その後基地に戻ったポールたちは、久しぶりに充分な食事にありつきますが、明日にはまた西部前線へ戻ることを知ります。ポールたちは、戦闘で怪我をしたフランツ・ケメリック(ベン・アレクサンダー)の見舞いに行くことにしました。しかし、ケメリックは右足を切断されてしまい、その後まもなく亡くなるのでした。
西部戦線異状なしのネタバレあらすじ:転
戦争が終わったら何をしたいか語り合っているポールたちの元に、上官のヒンメルストスがやって来ます。そして予定よりも早く大規模な戦闘が始まり、ポールはその最中、敵のフランス兵を刺してしまいます。自責の念に駆られたポールは必死に介抱しますが、結局フランス兵は死んでしまいます。その後、無事に味方と合流したポールは、戦争の悲惨さを嘆くのでした。フランスにあるとある町に入った兵士たちは、久々に飲む酒や女性との出会いに興奮します。束の間の休息を終えたポールたちは町を後にしますが、爆撃が始まります。逃げ惑うポールは怪我をしてしまい、病院へ搬送されました。病院に着いたポールは、施設内にある間もなく死ぬ人々が入る「死の部屋」に入れられてしまいますが、奇跡的に回復し、その後退院します。
西部戦線異状なしの結末
休暇をもらい家に帰ったポールは、家族と再会しますが、母親が病気になったことを知ります。父と彼の仲間たちと共に食事をするポールは、彼らが実際の戦場のことを知らずに適当な発言を繰り返す様子を見て気分を害し、一足先にバーを出ていきます。その後、母校に立ち寄ったポールは、講義中の教授から、生徒へ戦場での素晴らしい体験談を聞かせてほしいと頼まれ、自分が見てきたことをありのまま話して聞かせます。しかし、生徒たちは、彼を臆病者呼ばわりして非難するのでした。再び戦場に戻ったポールは、基地に多くの若者がいることに気づき、かつての仲間であるカットと再会しますが、空爆によりカットが負傷し、帰らぬ人となってしまいます。ある日、ポールは戦場で、空き缶にとまった蝶に手を伸ばそうと塹壕から身を乗り出したところを敵兵に狙撃され、戦死してしまうのでした。
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