AMY エイミーの紹介:2015年イギリス,アメリカ映画。エイミー・ワインハウスというユニークな本名なアーティストがいた。アルコール中毒とオーバードーズにより、27歳でこの世を去った若き「天才」を追ったドキュメンタリー映画。
監督:アジフ・カパディア 出演者:エイミー・ワインハウス、ミチェル・ワインハウス(エイミーの・ワインハウスの実父)、ジェニス・ワインハウス(エイミー・ワインハウスの実母)、ジュリエット・アシュビー(エイミー・ワインハウスの親友)ブレイク・フィールダー・シビル(エイミー・ワインハウスの元夫)
映画「AMY エイミー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「AMY エイミー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
AMY エイミーの予告編 動画
映画「AMY エイミー」解説
この解説記事には映画「AMY エイミー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
AMY エイミーのネタバレあらすじ:起
エイミー・ワインハウス、本名、エイミー・ジェイド・ワインハウスは1983年9月14日にロンドン北部サウスゲイトで誕生しました。幼い頃から歌う事やユーモアのある明るい女の子。父親はタクシー運転手からジャズシンガーへ転職、母は薬剤師でした。しかし、父、ミチェルはエイミーがまだ乳飲み子の頃から浮気をしていて殆ど家に居ませんでした。その後、両親の離婚が成立し、母や祖母の深い愛情に包まれて育ってゆくのです。16歳で演劇の学校を退学になった彼女はナショナル・ユースジャズオーケストラというバンドで活躍し、同じく歌手の友人で演劇学校のクラスメイトでもあった、タイラー・ジェームズの紹介でマネージャーとなるニック・シマンスキーと知り合います。彼をマネージャーにし、キャリアを開始するのです。
AMY エイミーのネタバレあらすじ:承
ソニーATV音楽出版社と契約し、実家を出て友人のジュリエット・アシュビーとルームシェア生活しながら、デビューシングル「Stronger than me」、デビューアルバム「Flank」を発売してキャンペーンツアーを開始します。デビューアルバムの「Flank」は高評価を受け、マーキュリーミュージックプライズとブリットアォードという賞でノミネートされました。彼女の独特なハスキーボイスと艶やかで「危険」な雰囲気、力強く、リアリティある音楽は多くの人の心を掴んでいきます。また、エイミーは交友関係が広く、友達を大切にする人でもありました。彼女の周りはいつも絶えない笑い声やジョークが飛び交っていて、パワフルでクールなステージでの彼女とはギャップのあるお茶目で少女のような部分を併せ持つ素面を覗かせていました。誰もがこの天真爛漫で音楽を純粋に愛する彼女が麻薬とアルコールに溺れてゆくなど予想しなかったと思わせる「健全」なアーティストでした。そんな彼女に恋人が出来ます。ブレイク・フィルダーという撮影アシスタントの仕事をしている男です。しかし、直ぐに破局してしまい、この頃からエイミーはアルコールへ頼るようになってしまいます。仕事中にカメラが回っていても常に一緒にいたがるカップル状態となり、エイミーの雑誌掲載の写真撮影の現場では彼も同行して写真に写り、「お熱い」姿を見せました。
AMY エイミーのネタバレあらすじ:転
彼とエイミーはどこにでもいる「所構わずイチャイチャしたい」普通のカップルに思われがちですが、実はブレイクは麻薬中毒者で彼の悪影響を受けてエイミーはドラッグの快楽へ誘われてしまいました。2人は結婚しますが、共にアルコール・ドラッグ依存で同じ施設に入所しました。しかし、ブレイクと直ぐに離婚。このことがエイミーのアルコール依存に歯車をかけてしまうのです。以前はスタイルがよく、健康体だったエイミーは瘦せ衰え、目の焦点が合っていないなど危険な状態でした。エイミーは施設に入ることを拒否し、マイアミにある友人のサラーム・レミの自宅でアルバム制作を開始。本格的な復帰に向けて活動します。この頃から、マネージャーをニックからレイバーンという人に変えました。レコーディングに追われ、リハビリ施設での体験を基にした曲「リハブ」がヒットしたり、最愛の祖母の死を乗り越えたり、音楽の賞でまたまたノミネートされたりと目まぐるしくエイミーの日常に変化が起きます。
AMY エイミーの結末
ブレイクとエイミーは復縁し、今度はヘロインとコカインに夢中になってしまいます。ドラッグの過剰摂取で病院に運ばれ、再びブレイクとリハビリセンターへ一時的に入所しますが、退院後も彼女は薬と世間から見れば「ヒモ」で「最低」な男から離れられずにいました。ドラッグとアルコールの問題を抱え、リハビリ施設への入所を繰り返しながらもエイミーは音楽活動と向き合い続け、彼女の音楽はヒットと受賞の嵐でした。エイミーは療養も含めて友達の家があるセントルシアに6か月滞在します。そこで父、ミチェルがテレビ番組の出演の為に娘を訪ねます。ブレイクと再び離婚し、新しい恋人で映画監督のレジ・トラヴィスと交際を開始します。全てが本当の復帰に向けて今度こそ順調に事が進むはずでした。公演中、エイミーは泥酔してまともに歌えず、数々のメディアに取り上げられ、批評と観客の怒りを買ってしまいます。そして彼女は27歳の若さでこの世を去ってしまうのでした。赤いシートに包まれ、運ばれてゆくエイミーの亡骸・・・。近隣住民や彼女を心から愛した家族や友達は涙します。
27歳の若さで他界したイギリスの女性シンガー、エイミーワインハウスのドキュメンタリー映画で、第88回アカデミー賞で長編ドキュメンタリー賞を受賞しています。2003年にデビューし、ハスキーな歌声が魅力で、ソウルフルなナンバーや、ジャズなどを歌いこなし、2008年のグラミー賞では、5部門を受賞、一気にスターへと駆け上がっていった歌姫です。一方で、交際相手やアルコールやドラッグの問題を抱え、知られざる彼女の生き様やありのままの姿を、幼少期から最期までドキュメンタリーで追った内容は、生々しい展開で、やるせないような悲しさや切なくなるような場面が多々あり、中々ディープな作品でした。