ゴールデンボーイの紹介:1998年アメリカ映画。スティーヴン・キングの同名小説を映画化したサスペンスで、スポーツ万能で成績優秀な高校生が潜伏中のナチス戦犯との出会いを機に“悪”に目覚める過程を描いています。
監督:ブライアン・シンガー 出演者:ブラッド・レンフロ(トッド・ボーデン)、イアン・マッケラン(アーサー・デンカー/クルト・ドゥサンダー)、デヴィッド・シュワイマー(エドワード・フレンチ)、マージョリー・ラヴェット(アグネス・ボーデン)、ブルース・デイヴィソン(リチャード・ボーデン)ほか
映画「ゴールデンボーイ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ゴールデンボーイ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ゴールデンボーイの予告編 動画
映画「ゴールデンボーイ」解説
この解説記事には映画「ゴールデンボーイ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ゴールデンボーイのネタバレあらすじ:起
ロサンゼルス郊外の住宅地に住む高校生のトッド・ボーデン(ブラッド・レンフロ)はスポーツ万能で成績優秀、周囲の評判も上々でした。ある時、トッドは学校の授業で第二次世界大戦中にナチスドイツが行ったユダヤ人大虐殺“ホロコースト”に触れ、それからというもの戦争関連の本や強制収容所などの本を興味津々で読み漁るようになっていきました。そんなある日、トッドはバスの中でどこかで見かけたような老人を見かけ、老人のあとを家までつけていきました。老人はアーサー・デンカー(イアン・マッケラン)と名乗っていますが、トッドは元アウシュビッツ強制収容所の副所長で逃走中のナチス戦犯クルト・ドゥサンダーではないかと睨んでいました。
ゴールデンボーイのネタバレあらすじ:承
トッドはイスラエル政府発行の手配写真と指紋でデンカーの身元を照合しており、デンカーの家を訪れて彼こそがドゥサンダー本人であることを突き止めます。トッドは正体を知られて動揺するデンカーを脅し、事実を公表しない代わりにデンカーがナチス時代に行った残虐行為を全て話してほしいと頼みます。最初のうちは拒んでいたデンカーでしたが、やがてトッドの熱意に押されて少しずつナチス時代の思い出話を語り始めました。トッドは毎日のようにデンカーの元を訪れ、ナチス高官のコスプレをさせながらすっかり話のとりこになっていき、いつしか“暴力”の衝動に惹きつけられていきました。
ゴールデンボーイのネタバレあらすじ:転
トッドはデンカーの話に夢中になるうちに成績は下がっていき、指導カウンセラーのエド・フレンチ(デイビッド・シュワイマー)から呼び出されてしまいます。デンカーはトッドの祖父と偽って呼び出しに付き添い、学期末試験でオールAを取ればすべて水に流すという約束をとりつけます。トッドはデンカーの付き添いの元で猛勉強に励み、公約通りオールAを獲得します。そんなある時、デンカーは自分のあとをつけてきた浮浪者アーチー(エリアス・コーティアス)を家に招き入れて殺そうとしますが、突然心臓発作を起こして倒れ、駆け付けたトッドにとどめを刺させます。デンカーは入院することになり、トッドは彼と別れることになります。
ゴールデンボーイの結末
ところがデンカーの隣のベッドには偶然にもアウシュビッツの生き残りがおり、デンカーの正体を見破って告発します。デンカーの元にはイスラエル当局の捜査官やFBI捜査官が訪れ、体調が回復次第裁判にかけると告げます。その頃、トッドは首席で高校を卒業していましたが、卒業式の席でエドがデンカーの正体に気付き、トッドは捜査官から事情聴取を受けます。その場はシラを切り通してやり過ごしたトッドでしたが、その直後にエドが真相を聞きにトッドの元を訪ねてきました。トッドはエドが離婚していたことを逆手に取り、エドは実は同性愛者であり成績操作の見返りに生徒に性的関係を強要したと言いふらすと脅して追求を逃れました。その頃、デンカーは病院で自決を遂げていました。
「ゴールデンボーイ」感想・レビュー
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学校の授業でナチスについて学んだトッド。近所に住むデンカーという老人が過去にナチスの収容所で働いており指名手配されているデュサンダーだと気付いたのが二人の運の尽き。お互いがお互いより上にいると信じているが、共に着実に闇へと堕ちていく。人間の奥底に眠る狂気がうまく描かれている。
成績優秀な高校生が元ナチスの司令官だった老人と出会ったことで身の中の狂気が呼び起こされていく、、、人間の内面の怖さというものを如実に垣間見える映画だと思います。また、昔話をする老人も徐々に忘れされられていた狂気性を蘇らせていくあたり。最近のちょっとおかしくなってきている感じのする世の中と相まってゾッとしますね。