アリゾナ・ドリームの紹介:1992年フランス映画。若き日のジョニー・デップが出演したダークコメディ。叔父の結婚式でアリゾナにやってきた主人公アクセルを取り巻く恋模様や、破滅に向かっていく人々の様子を個性的なキャラクターを通じて表現しています。
監督:エミール・クストリッツァ 出演:ジョニー・デップ(アクセル)、ジェリー・ルイス(レオ)、フェイ・ダナウェイ(エレイン)、リリ・テイラー(グレイス)、ヴィンセント・ギャロ(ポール)、ポーリーナ・ポリスコワ、マイケル・J・ポラード、ほか
映画「アリゾナ・ドリーム」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アリゾナ・ドリーム」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アリゾナ・ドリームの予告編 動画
映画「アリゾナ・ドリーム」解説
この解説記事には映画「アリゾナ・ドリーム」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アリゾナドリームのネタバレあらすじ:起
子供の頃に両親を失くしたアクセル(ジョニー・デップ)は、叔父のレオ(ジェリー・ルイス)に育てられました。ニューヨークで魚に標識をつけて数を数えたり、成長を監視したりする仕事をしているアクセルの夢は魚になることでした。
そんな彼の元に、俳優志望のポール(ヴィンセント・ギャロ)がレオの使いでやってきました。レオが結婚するというので、その立ち会い人になって欲しいと言うのです。
嫌がるアクセルでしたが、ポールに無理やりアリゾナに連れてこられます。レオは未だにアメリカンドリームを追いかけていて、月まで届くほどにキャデラックを販売する事が彼の夢でした。
久しぶりに帰ってきたアクセルを自らの仕事のパートナーにし、いつかはレオの夢の後を継ぐ、そう考えていたのです。こうしてキャデラックの販売員となったアクセルは夫を射殺したらしい未亡人のエレイン(フェイ・ダナウェイ)と、義理の娘であるグレイス(リリー・テイラー)と出会います。
アリゾナドリームのネタバレあらすじ:承
エレインは子供の頃から空を飛ぶことが夢でした。アクセルは彼女の愛人となり、彼女の夢を叶えようと試行錯誤しながら飛行機を作成しようとします。グレイスはそんな二人の姿を心地よくは思っていませんでした。
自殺願望のあるグレイスは亀になる事が彼女の夢です。年の近いアクセルに好意を抱き、アクセルなら自分を変えてくれるのではないかと期待していたのですが、アクセルの気持ちは母エレインに向かっている、それが何とも歯がゆかったのです。
仕事をして欲しいレオやポールが幾度か止めに来ましたが、アクセルは飛行機作りに没頭。やがて飛行機が完成し、空を飛んで見せますが敢えなく失敗、墜落してしまいました。
アリゾナドリームのネタバレあらすじ:転
その夜、グレイスがアクセルを誘いロシアンルーレットに出掛けます。そこでアクセルは生きることの意味を知ります。そんなアクセルにかねてより想いをよせていたグレイスが想いを告白、アクセルもその想いに応え、二人は体を重ねました。
そんな中、レオの新妻ミリーからレオが自殺したと連絡が入ります。急いでアクセルはレオの元に駆けつけますが、「キャデラックは時代遅れだ。もう夢は終わった。お前も大人になれ」と告げ、救急車の中で息を引き取りました。
アリゾナドリームの結末
エレインの40歳の誕生日に、アクセルは飛行機をプレゼントします。自由に飛び回るエレイン、それを見たポールはヒッチコックの「北北西に進路をとれ」の場面を真似て見せました。ポールは以前も映画館でロバート・デニーロの物真似を見事にして見せた事がありました。しかしそれは同時に独創性のない、物真似だけという現実を突きつけていました。ポールの夢も潰えていたのです。
アクセルはエレインとグレイスの間で気持ちが揺れていました。その気持ちを察したのか、グレイスはその夜飼っていた亀をすべて逃がし、拳銃を持って出ていきます。アクセルとエレインが追いかけますが、二人の目の前で頭を撃ち抜き、死んでしまいます。それと同時に落雷が落ち、エレインの飛行機を破壊してしまいました。
儚くも皆の夢は砕け散り、アクセルはアメリカンドリームなどはないと確信します。いなくなったレオの店で、埃をかぶった車の上で眠ってしまったアクセルは夢を見ます。それは、アラスカでレオと釣りに行き、魚を釣り上げます。釣り上げた魚が空を飛んでいく、そんな夢でした。
以上、映画「アリゾナ・ドリーム」のあらすじと結末でした。
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