メッセージ(原題:ARRIVAL)の紹介:2016年アメリカ映画。短編SF小説「あなたの人生の物語」(テッド・チャン著)をベースにした、オスカー賞作品賞など8部門にノミネートされている秀作です。地球の12ヶ所に、突如異星人が降りたちます。彼らの目的を探るため、軍に同行させられた言語学者ルイーズ。言語を解読していく内に、予知夢のように未来の出来事がフラッシュしていきます。人は、果たして結末を知っている道を選択するのか、深く考えさせられる映画です。
監督:ドゥニ・ヴィルヌーヴ 出演:エイミー・アダムス(ルイーズ・バンクス)、ジェレミー・レナー(イアン・ドネリー)、フォレスト・ウィテカー(ウェバー大佐)、マイケル・スタールバーグ(ハルペーン)、ほか
映画「メッセージ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「メッセージ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
メッセージの予告編 動画
映画「メッセージ」解説
この解説記事には映画「メッセージ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
メッセージのネタバレあらすじ:起
自分の娘を、若くして癌で亡くすルイーズ。大学で講義中、異星人を乗せた宇宙船が地球の12ヶ所に停留します。何の目的でやって来たのか、各国が躍起になって探ろうとします。米軍のウィーバー大佐は、異星人の言語を解読するようルイーズに要請します。半ば強制的に、モンタナの基地に向かうルイーズ。そこには、同じように軍に連れて来られた物理学者のイアンがいました。
メッセージのネタバレあらすじ:承
異星人のいる宇宙船に乗り込むルイーズ、イアンを含む特別チーム。異なる重力と、軍の威圧的な態度、極度の緊張感とプレッシャーで、ルイーズは上手く交信出来ません。時を同じくして、ルイーズの脳に、予知夢のように、娘との場面がフラッシュします。その映像に導かれるように、防護服を脱ぎ捨て、自分の名前を掲げたホワイトボードを異星人に見せるルイーズ。異星人は初めて反応を示し、複雑な円を描きます。
メッセージのネタバレあらすじ:転
異星人が示すシンボルを読解したルイーズは、彼らの目的が「武器を提供する」ことにあると辿り着きます。「武器」という言葉に各国は激しく動揺し、「道具」や「技術」の意味かもしれないと説得するルイーズに、イアン以外は耳を傾けません。中国は、宇宙船が撤退しなければ攻撃を始めると宣言し、それに追随する国が出てきて、12ヶ国の連携は途絶えます。更に複雑なシンボルを記し、「人類にギフトを持ってきた」とする異星人。ギフトとは、彼らの難解な言語を解読することで、世界が協力し合うことだったのです。
メッセージの結末
ルイーズは、また予知夢の映像を見ます。その中で彼女は、国連のパーティーに出席し、中国国家主席から世界を救った賛辞と謝意を求められます。彼女が電話をかけたことで、中国の軍事攻撃を止めたと語る国家主席。現実に戻った彼女は、必死の思いで国家主席に電話をかけるのです。これまで見てきた娘との日々も、これから起こる未来の出来事と悟ったルイーズ。娘がやがて癌で死に、その現実を受け止められず夫が離れると知っていても、イアンの求愛を受け止め、子供を産む決断を下すのでした。
以上、映画メッセージのあらすじと結末でした。
はじめは宇宙人が地球にきて、地球を乗っ取っり資源を搾取したり、人間たちを奴隷のように捕まえてしまう、侵略SFもののように感じますが、中盤あたりから少しずつ様子が変わってきます。
人と人とのつながりなどのメッセージ性が出てくるようになり、自分の未来を認識しながら、それを受け入れるルイーズの姿には感動しました。