オー・マイ・マザー!の紹介:2019年スペイン映画。母の訃報で故郷へ帰ったマリア。残された莫大な遺産を相続するためには、とんでもない条件が付いていた。そしていつの間にか神父になっていた元恋人にマリアの心が揺れる。
監督:フランク・アリサ 出演者:エステファニア・デ・ロス・サントス、セクン・デ・ラ・ロサ、テレール・パベス、マリア・アルフォンサ・ロッソ、マリオラ・フェンテス、アルフォンソ・サンチェス、パス・ベガ、マルタ・トルネ、ほか
映画「オー・マイ・マザー!」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「オー・マイ・マザー!」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「オー・マイ・マザー!」解説
この解説記事には映画「オー・マイ・マザー!」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
オーマイマザー!のネタバレあらすじ:起・突然の母の死
急逝した母の住む村に返って来たマリア。同じマンションのペトラに励まされながら母の部屋へ行くと、母の眠るベッドの横にはイサがおり、葬式の段取りを母から既に聞いていた。
母が自分の葬儀のために用意したと思しき服はフラメンコの衣装で、イサはこれを、悲しい葬式は嫌だと言う母からのサインだと落ち込むマリアに言い聞かせた。
母の身支度をさせると、マリアは母の髪に飾る花を見繕おうとした。そして部屋に飾られた母の写真に、この家を出たことを懺悔していると、写真の隣の鏡の中に母が現れた。しかしイサは信じてくれなかった。
オーマイマザー!のネタバレあらすじ:承・楽しいお葬式
涙を禁止した葬儀で、参列者たちは飲み歌い、フラメンコを踊った。そこで、マリアは母が若い神父と親交がありお金を貢いでいたかもしれないと言う噂を聞いた。マリアは音楽を頼み、洗面所で一人泣いた。
母の寝室から棺を出そうとすると、ドアが狭くて引っかかってしまい、脚の悪い親戚のセグンドが遺体を抱いて運んだ。棺を墓地に納める時も、歌と踊りは続いた。マリアはそこでフラメンコの衣装を着た母の姿を見た。
オーマイマザー!のネタバレあらすじ:転・母の遺言と神父
母は、今の家の他に、幾つもの家や金銭を持っていた。しかし財産相続の遺言によれば、一ヵ月で結婚して妊娠する事、そうでなければ教会に全額寄付と書いてあった。
マリアに思いを寄せるセグンドは「自分にすればいい」と提案した。しかしマリアは首を縦には振らず、娼婦になっていたピラーに男性の紹介を頼んだ。
母の服や装飾品を家から盗もうとしていたイサとひと悶着の後、神父のフアンがやって来た。それはマリアの元恋人だった。散歩の最中に、フアンは自分の将来の理想は家族と子供を持つことで、恋人だった頃にマリアの母に認められようとしたけれどうまくいかなかった、と昔を振り返った。
遺産の話はマリアとフアンを会わせるための母の計らいなのでは、とマリアは感じた。しかし、マリアは既に神父になったフアンの側にはいられないと、彼の元を離れた。
オーマイマザー!の結末:葬式コンサートの夜に
二人の仲を心配するセグンドだったが、マリアの母の葬儀で葬式用のバンドをロッシと組み、今際の老人の家を訪ねた。一時は親族に怪しまれるが、やって来たフアンが「教会が提供している」と口裏を合わせた。
海辺で歌うマリアの隣に現れた母に、自分が間違っていたと謝ると、母は消えた。
翌日、イサが遺産や相続の条件の話をすると、村中に広まってしまい、男性を紹介する約束をしていたピラーは、脳に障害のある兄とマリアを結婚させようとセグンドに話した。
一方、既に一人で生きていこうを決めていたマリアをペトラは励ました。
葬式バンドの仕事をしたいセグンドは、亡き妻がお別れパーティーをしたいと言っていると言いくるめて、野外ライブをすることになった。
一人で生きていこうを決めたマリアが最後にライブを訪れると、ドレスをピラーの兄に踏まれて脱げてしまうというハプニングが起きてしまった。咄嗟に老人に付き添っていたフアンが彼女を抱きとめて、その場は事なきを得た。
数ヶ月後、マリアの母の家には、子供部屋の壁を塗るフアンと妊娠したマリアの姿があった。そして彼らは、母親は喪服を準備しており、フラメンコの服を間違えて着せてしまった事に気づいた。
以上、映画「オー・マイ・マザー!」のあらすじと結末でした。
オーマイマザー!のレビュー・考察:母と娘の愛
マリアの母は作中でマリアにだけ見る事の出来る幻影として、何か言葉を発するわけではない。幽霊というにはそれほどおどろおどろしくわけではなく、母の死に目に間に合わず、母の写真に向かって、家を出た事への懺悔をするほど後悔しているマリアの願望として、そこに現れているように思う。また、遺言は遠回しではあるけれども、マリアが孤独にならないように願う彼女の母の最後の願いのように思えた。
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