薔薇の標的の紹介:1972年日本映画。麻薬取引現場をヤクザの八木らに銃撃され、舎弟の明が殺されたうえ自分も逮捕され4年間服役した宏が出所します。宏は八木や親分の井戸垣らに復讐するため、刑務所仲間の門田らと井戸垣の麻薬を強奪する計画をたてます。そんな時、自分の女だった杏子に再会。しかし杏子は井戸垣らを束ねるヤクザの会長の女になっていました…という内容の舘ひろし主演のハードボイルド作品です。
監督:村川透 出演者:舘ひろし(野本宏)、内田良平(門田圭介)、本間優二(中尾光二)、中島ゆたか(石川杏子)、山西道広(八木)、今井健二(井戸垣謙三)、佐藤慶(浜田一郎 )、松田優作(矢沢)ほか
映画「薔薇の標的」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「薔薇の標的」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
薔薇の標的の予告編 動画
映画「薔薇の標的」解説
この解説記事には映画「薔薇の標的」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
薔薇の標的のネタバレあらすじ:起
野本宏(舘ひろし)は舎弟の明と、金の入ったアタッシュケースを持って車で港の麻薬取引現場に向かいます。倉庫の中に入って取引をしている途中、突然外から銃撃されます。宏らも応戦し、倉庫内の人間を射殺して外に逃げ出しますが、井戸垣(今井健二)の手下のヤクザの八木(山西道広)たちに追われます。
途中で明が撃たれると、宏は海に飛び込み身をひそめます。八木は、明の持っていた金を奪い、走り去ります。海から上がって死んだ明のところへ宏が行った時、パトカーに包囲されました。
4年間、真面目に服役した宏は弁護士に付き添われて出所しました。弁護士と別れると宏は八木の元へ向かいます。女と寝ていた八木に暴行を加え、八木の拳銃を奪うと「4年前の取引の日に襲ったのはお前だろう。何で知っていた。やらせたのは井戸垣だろう」と迫りますが、何も答えない事から、有り金を全部奪い取り、去って行きます。
八木は井戸垣に電話して「野本宏が出てきた」と話します。井戸垣は「場合によっては野本を始末しろ」と命じました。
薔薇の標的のネタバレあらすじ:承
羽振りのよくなった宏が街を歩いていると、八木らに捕まり暴行を受けます。そして八木が「死んでもらう」と銃を構えた時、路地から男が発砲してきます。刑務所で仲良くなった門田圭介(内田良平)でした。門田が銃を構え、宏が八木に暴行を加えます。
そして門田は自分が泊まっているホテルに宏を案内し、「オレとお前で井戸垣のヤクを奪おう」と持ちかけます。返事をしない宏に門田は「オレには小児麻痺の子供がいて、そいつに一生困らないだけの金を残したいんだ」と言います。それでも宏は返事をしませんでした。
宏は街で自分の女だった杏子(中島ゆたか)を見かけます。杏子は高給外車に乗り派手な振る舞いでした。杏子のマンションで愛し合った後「オレより、今の旦那と一緒にいた方が幸せになる」と言って杏子を突き放します。
宏がホテルにいると、門田が中尾(本間優二)という男を連れてきます。元麻薬捜査官で、「近く井戸垣と上海丸の事務長の王とが大がかりな麻薬取引をする」という話をします。門田は宏に「3人でやらないか?」と言うと、宏は「いつだ」と言って受けました。
薔薇の標的のネタバレあらすじ:転
井戸垣が浜田会長に麻薬取引の話をした後「杏子の元の男の野本が出てきた」と教えます。杏子はヤクザの浜田会長の女になっていました。
取引の日を迎え、宏ら3人は港の倉庫に向かいます。王と八木らが取引をしているのを確認し、中尾が麻薬捜査官の手帳を出し、全員逮捕すると言って乗り込みます。後ろを向かせ、宏と門田が入って来て全員を殴り倒した後、金とヤクを奪い逃走します。
途中で中尾が撃たれて倒れました。中尾は二人に、「オレの分の金は妻に渡してくれ」と言って息を引き取りました。車で逃げ、八木らをまいた二人は、金を3等分して別れます。宏は自分の金をコインロッカーに入れ、中尾のアパートに向かいます。しかし八木らが張っていて、宏は腹に銃弾を受けます。
それでも逃げ延び、中尾の妻に金を渡した後、アパートに戻りそのまま倒れます。宏が目覚めると杏子の部屋にいました。一方、門田はホテルのツケを払い、息子のいる修道院に行き、奪った金の大半を渡します。そして「カナダに行く」といって門を出たところで、八木らに銃撃され拉致されます。
薔薇の標的の結末
このことは杏子の耳にも入り、杏子は「門田という人が捕まった」と宏に教えます。宏はコインロッカーの鍵を杏子に渡し、門田を助けに向かいます。宏は門田が拉致されたビルに着くと、八木らを銃撃し全員を射殺しました。
瀕死の門田を抱えて逃げていると、井戸垣がやって来ます。井戸垣と宏は相撃ちになり、双方が銃弾をくらいます。弾切れした宏に井戸垣がとどめを刺そうとすると、門田が体で銃弾を受けとめ、井戸垣と一緒に階下へ転落し、二人とも死にました。
宏が下に降りて門田を看取っていると、浜田が来ます。宏に銃弾を撃ちこみ「4年前、お前の事を密告したのは杏子だ。オレとベッドの中で」と言って、銃を構えた時、背後から杏子が出てきて浜田を撃ちます。宏は杏子の銃を取り、浜田を射殺しました。
杏子は宏に抱き着き「あの時、宏に犯罪をさせないようにと、浜田に助けてもらおうと会いに行った。でも逆に騙されてこうなった」と言います。それを聞いた宏は杏子の胸に銃弾を撃ちこみます。死んだ杏子を車に乗せて港に行きます。そして杏子を乗せたまま車に火をつけました。燃え上がる杏子の車はやがて爆発炎上しました。
以上、映画「薔薇の標的」のあらすじと結末でした。
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