ゴースト・ハンターズの紹介:1986年アメリカ映画。原題『Big Trouble in Little China』。キャッチコピーは「おもしろラビリンス(迷路)アドベンチャー大作!」で、伝説のゴーストに恋人を誘拐された2人の男たちが恋人救出に奮闘する姿をコメディタッチで描いたSFファンタジー・カンフーアクション映画です。
監督:ジョン・カーペンター 出演:カート・ラッセル(ジャック・バートン)、キム・キャトラル(グレイシー・ロウ)、デニス・ダン(ワン・チー)、ジェームズ・ホン(デヴィッド・ロー・パン)、ヴィクター・ウォン(エッグ・シェン)、ケイト・バートン(マーゴ)、ほか
映画「ゴースト・ハンターズ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ゴースト・ハンターズ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ゴースト・ハンターズの予告編 動画
映画「ゴースト・ハンターズ」解説
この解説記事には映画「ゴースト・ハンターズ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ゴースト・ハンターズのネタバレあらすじ:1.謎の老人・シェン
「一体、何があったのか。詳しく伺いたい」と、弁護士からある老人が問われていました。その老人はエッグ・シェンというサンフランシスコのチャイナタウンで、観光バスの運転手をしていました。ある爆破事件について、シェンはその目撃者として問われていました。「ジャック・バートンさんは今、どこにいますか」と問われたシェンは、回答を拒否しました。
そのある事件とは、何かの大爆発によって街の半分が得体のしれない緑の炎に包まれて、大混乱に陥ったというものでした。弁護士から執拗にその原因を問われたシェンは、事件を回想しながら、怒り始めました。「彼の話はよしてくれ!儂は恩恵を受けておる。あの男は実に勇敢だ」とジャックのことをシェンは評しました。
弁護士は質問を変え「魔術を信じていますか」とシェンに問いました。シェンは苦笑しながら「中国の黒魔術の事か…信じているさ。怪物や幽霊も、それに妖術も」と答えました。頭を抱える弁護士にシェンは、静かに両手を挙げました。するとシェンの両手から青白い電流のような光が走りました。驚く弁護士にシェンは「これは序の口だ。今に驚くぞ」と意味深に語りました。
ゴースト・ハンターズのネタバレあらすじ:2.出現!謎の怪人たち
時は変わり、ある雨の日、陽気なアメリカ人・ジャック・バートンは、愛車の大型トラックを走らせていました。目的地のサンフランシスコに着いたジャックは、友人ワン・チーとその仲間たちとで博打をして楽しみました。ワンはチャイナタウンでレストランを経営していました。
夜が明けた次の日、ジャックは、ワンが婚約者ミャオ・インを空港へと迎えに行くと言うので、愛車のトラックにワンを乗せ、二人で迎えに行きました。ミャオは美しい緑色の瞳の美女でした。空港に着きミャオを待っていたジャックは、一人の美女に目を奪われました。ジャックはそっと近づき、声をかけましたが、彼女に一蹴されてしまいました。
その時、空港にチャイナタウンのギャング「死の貴族」がやって来ました。彼らはミャオがワンたちの方に姿を現すと、突然、ミャオを誘拐しました。ワンとジャックは彼らを追いかけました。ワンは彼らが行きそうな場所を言いました。ジャックは愛車のトラックをブッ飛ばしました。
ジャックとワンは、死の貴族を追いかけ、チャイナタウンの迷路へと迷い込んでしまいました。狭い路地に入ったジャックたちは、チャイナタウン「戦う結社」という組織の大物の葬列と出くわしました。二人が葬列を眺めていると、突然、その「戦う結社」と対立している赤いターバンを巻いた組織が現れました。彼らは銃をぶっ放し、その葬列を妨害し始めました。ジャックとワンは、その銃撃戦とカンフーの壮絶な抗争に巻き込まれてしまいました。
その組織の抗争中、突然、爆発、雷鳴、そして稲光が起き、編み笠を被った怪しい三人の男たちが現れました。彼らはそれぞれ雨・雷鳴・稲妻の妖力を持った「嵐の三人組」でした。その三人の男たちには銃は全く効きませんでした。三人の男たちは抗争していた二つの集団をあっという間に蹴散らしました。「嵐の三人組」は怪しげな武器を取り出しました。それを見ていたジャックとワンは、彼らから逃げようとトラックを走らせました。三人組は簡単にトラックをよけました。するとジャックたちの目の前に、また怪しげな一人の男が立っていました。ジャックはその男を轢いてしまいました。驚くジャックにワンは「あれはロウ・パンだ!」と叫びました。
ロウ・パンは悪の魔術師で、伝説の怪人でした。ロウ・パンはトラックから降りたジャックに、目と口から怪しげな光線を放ち、ジャックを苦しめ始めました。ワンは「見るな!」と言い、ジャックを連れて逃げました。
ゴースト・ハンターズのネタバレあらすじ:3.作戦開始
ジャックとワンは、どうにかこうにか逃げ切り、ワンの店に辿り着きました。そこへ近所に住んでいると言う美女が駆け込んで来ました。その美女はジャックが空港で目をつけた女性でした。彼女はグレイシー・ロウという弁護士でした。グレイシーは今度の事件で、ワンに責任を感じていました。グレイシーはミャオを「ホワイトタイガー」という組織に売り飛ばすつもりだと言いました。ジャックはその時、ワンの知人からロウ・パンは不死身で、肉も骨も霧となり幻になって姿を簡単に消せると聞かされました。
俄かにその話を信じられないジャックとワンはその夜、「ホワイトタイガー」の売春宿へと向かいました。ジャックは変装して、その店に潜入しました。ジャックはそこでミャオを見つけましたが、そこに「嵐の三人組」が再び出現しました。ジャックは彼らを殴り飛ばそうとしましたが、逆に倒され、ミャオは彼らに連れ去られてしまいました。
グレイシーは、ミャオはロウ・パンの元に連れて行かれたと推理しました。ジャックはもう、緑の炎と共に突如出現する謎の「嵐の三人組」やロウ・パンという怪人の出現で、完全にパニクっていました。しかし、友人ワンのミャオを救出するという強い決意に心を打たれたジャックは、意を決しワンと行動を共にする決意をしました。グレイシーと行方不明となっているリトルチャイナの主であったロウ・パンの事を調査している新聞記者のマーゴ、そして、ロウ・パンに詳しい老人シェンが加わり、ミャオの救出と恐ろしい怪人ロウ・パン退治が開始されました。
その夜、ジャックとワンは、ロウ・パンがいるであろう建物へと潜入しました。二人はそこで、「地獄のカマ」と書かれたドアを開け、奥へ奥へと入って行きました。すると突如、その部屋の中に海水が入ってきました。二人の行動は敵に読まれていました。部屋は水で溢れかえりますが、二人はどうにかこうにか水面へと出ることができました。しかし、そこで待っていたのは、あの「嵐の三人組」の一人でした。二人は彼らに捕まってしまいました。
二人は車椅子に縛られ、ある部屋へと連れて行かれました。二人の前に車椅子にのった不気味な老人が現れました。その老人はロウ・パンと名乗りました。似ても似つかぬ老人に二人は戸惑いました。そんな二人に、約2千年は生きていると言うロウ・パンは、緑の目を持った女を自分に呪いをかけた神に献上して、呪いを解いてもらおうと考えていました。
その時、グレイシーと行方不明となっているリトルチャイナの主であったロウ・パンの事を調査している新聞記者のマーゴが、やって来ました。監視カメラでそれを見たロウ・パンは、「お前たちの友達か!けしからん!…ミャオは儂と共にいる限り安全だ」と二人に言い、去って行きました。ジャックとワンは牢屋に入れられてしまいました。一方、グレイシー達はスーツ姿の「嵐の三人組」の一人に案内され、すぐに捕まってしまいました。
ゴースト・ハンターズのネタバレあらすじ:4.脱出
牢屋に入れられたジャックは真実が知りたいとワンに言いました。ワンはジャックに中国の歴史を語り始めました。ワンの話によると、ロウ・パンは神を怒らせ、肉体消滅の呪いをかけられた伝説の人物として語り継がれていました。その時、スーツ姿の「嵐の三人組」の一人が現れました。ジャックは彼に襲いかかりましたが、妖術で逆に跳ね飛ばされてしまいました。どうにかこうにか牢屋から抜け出せたジャックとワンは、警備員の銃を奪い、捕らえられたミャオやグレイシーたちの救出に向かいました。
その頃、変身したロウ・パンは壁を通り抜け、ミャオのもとに行きました。ロウ・パンはミャオを神に献上する儀式を始めました。一方、ジャック達は牢屋に捕まっていたグレイシーとマーゴを助け出しました。そしてジャックは、そこに投獄されていた女性達を解放することにも成功しました。
ジャックとワンたちは様々な難局を乗り越えて、何とか外へと脱出しましたが、その途中でグレイシーだけが化け物に捕まってしまいました。グレイシーは、ロウ・パンの所へ連れて行かれました。美しい緑色の瞳のグレイシーを見たロウ・パンは、緑色の瞳を持った女性が二人もいた事に喜びました。
ゴースト・ハンターズのネタバレあらすじ:5.決戦
一旦、態勢を立て直すため、ジャックはワンの店に戻りました。ジャックとワンは、シェンとその仲間たちを連れて、ロウ・パンのもとへと向かいました。
グレイシーはある部屋に連れて行かれました。そこには眠っているミャオが、宙に浮かんでいました。グレイシーが驚いていると、変身したロウ・パンが出現しました。ロウ・パンはグレイシーに催眠術をかけ、ミャオのように眠らせました。いよいよロウ・パンは呪いを解く本格的な儀式を始めようとしていました。
その頃、ジャックたちは老人シェンの案内で、チャイナタウンの秘密の地下道を通り、ロウ・パンの元へと向かっていきました。ジャックたちはロウ・パンのアジトに侵入しますが、ロウ・パンに気づかれてしまいました。ロウ・パンはジャックと宿敵シェンに、時すでに遅しと告げました。ロウ・パンはグレイシーは殺して、ミャオと快楽に貪ると言い、高笑いしました。
ジャックたちは、ロウ・パンの直ぐ近くまで辿り着くと、シェンが持ってきた「六魔神の秘薬」という飲み物を飲みました。そして、ジャックたちはいよいよ、ロウ・パンとの決戦に向かいました。
ジャックたちが到着すると、ロウ・パンが儀式をしていました。焦るジャックとワンをシェンは、ロウ・パンが人間に返るまで待てと制しました。儀式の途中でロウ・パンは人間に返りました。それを合図に、ジャックたちは一斉にロウ・パンたちに襲いかかりました。カンフーでの壮絶な戦いが繰り広げられました。グレイシーとミャオも意識を取り戻し、ロウ・パンに抵抗しました。ジャックとワンは、シェンの秘薬で得たパワーと、シェンの助けで「嵐の三人組」を倒しました。二人は徐々にロウ・パンを追い詰めていきました。そして、ジャックは人間となったロウ・パンを、ナイフであっさりと倒しました。ジャックとワンたちは、グレイシーとミャオを救出し、ジャックのトラックで、無事にアジトから脱出しました。
ゴースト・ハンターズの結末
無事に生きて帰ったジャックたちは、ワンの店で祝杯を挙げました。ジャックはグレイシーとキスも交わさず、その場を立ち去り、仕事へ戻りました。ジャックはトラックに乗り込みました。しかし、そのトラックには、生き残っていたロウ・パンの手下が潜んでいました。
サンフランシスコのチャイナタウンは、大陸横断鉄道建設に従事した中国人が、故国から妻子を呼び寄せて建設した街だ。
いわば白人にとっては、中国的なもののイメージの源泉となる場所だ。
この街を舞台にした「ゴーストハンターズ」の出だしは、主人公が、黒づくめの愚連隊死の貴族を追って、黄色い鉢巻きのチャンシンと、赤いターバンのウィンコンなる戦う結社が対立する中華街にやって来る。
そして、乱闘が始まるや否や、雷鳴と共に編み笠姿の嵐の3人組が現れる。
トラックで逃げようとした主人公は、魔界の王ローパンを轢いてしまうのだった——-。
ジョン・カーペンター監督は、「今のうちに思い切り悪ふざけをしておきたかった」のだそうで、香港映画顔負けの羽目を外した演出が見ものだ。