ビルとテッドの大冒険の紹介:1989年アメリカ映画。ロックスターになる事を夢見ている能天気でおバカな高校生二人組がタイムマシンで歴史上の様々な偉人に会いに行き、大騒動を繰り広げる様を描いたSFコメディ『ビルとデッド』シリーズ第1作です。1991年には第2作『ビルとテッドの地獄旅行』、2020年には第3作『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』が公開されています。
監督:スティーヴン・ヘレク 出演者:キアヌ・リーブス(テッド・“セオドア”・ローガン)、アレックス・ウィンター(ビル・プレストン)、ジョージ・カーリン(ルーファス)、テリー・カミレッリ(ナポレオン・ボナパルト)、ダン・ショア(ビリー・ザ・キッド)、トニー・スティードマン(ソクラテス)、アル・レオン(チンギス・カン)、ジェーン・ウィードリン(ジャンヌ・ダルク)、バーニー・ケイシー(ライアン)、J・パトリック・マクナマラ(イアン・プレストン)、クラレンス・クレモンズ(未来人)ほか
映画「ビルとテッドの大冒険」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ビルとテッドの大冒険」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ビルとテッドの大冒険の予告編 動画
映画「ビルとテッドの大冒険」解説
この解説記事には映画「ビルとテッドの大冒険」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ビルとテッドの大冒険のネタバレあらすじ:起
西暦2688年、アメリカ・カリフォルニア州サン・ディマス。この時代は水も空気も埃すらも美しい平和で豊かな世界となっていました。ところが、時を遡ること700年前、この世界を危機に陥れる事態が起ころうとしていました。危機を回避するためには、700年前に遡り、ある二人の若者の未来を変える必要がありました…。
…1988年のサン・ディマス。この町に住む高校生のビル・プレストン(アレックス・ウィンター)とテッド・“セオドア”・ローガン(キアヌ・リーブス)は、ロックスターになることを夢見てバンド「ワイルド・スタリオンズ」を結成して活動していました。ロクな楽器もなければ演奏技術もないビルとテッドは思い切って「ヴァン・ヘイレン」でも引き抜こうかなどと、おバカな会話を繰り広げていました。
そんなビルとテッドは学校に遅刻しそうになり、何とかライアン先生(バーニー・ケイシー)の歴史の授業を受けましたが、元々頭の悪いビルとテッドは「ナポレオンはチビの昔の男」「ジャンヌ・ダルクはノアの妻」などと珍回答を連発させてライアン先生を呆れさせ、明日の最終発表会で合格しなかった場合は二人とも落第だということを突き付けられてしまいました。
もし落第になればテッドはアラスカの陸軍学校行きとなり、「ワイルド・スタリオンズ」も解散となってしまうことから、さすがに焦ったビルとテッドは仕方なく歴史の勉強を始めました。
ビルとテッドの大冒険のネタバレあらすじ:承
ビルは若い後妻ミッシー(エイミー・ストック=ポイントン)にぞっこんな父イアン(J・パトリック・マクナマラ)に家を追い出され、テッドと共にコンビニの前でたむろしていました。そんな時、二人の前に突如として電話ボックス型タイムマシンが現われ、中からルーファス(ジョージ・カーリン)という男が出てきました。
700年後の未来からやってきた歴史の保護者であるルーファスは、ビルとテッドが歴史を学ぶ手伝いにやってきたのだと言い、ビルとテッドの前にはもう1台のタイムマシンが出現、中からもう1組のビルとテッドが出てきました。もう1組のビルとテッドは、自分たちは歴史の旅をしているのだと語り、ビルとテッドはもう1組の自分たちに促されてタイムマシンに乗り込むことにしました。
ビルとテッドが最初に向かったのは、1805年のオーストリア、ちょうどフランス皇帝ナポレオン・ボナパルト(テリー・カミレッリ)率いるフランス軍が侵攻していたところでした。ビルとテッドは一応ナポレオンに挨拶して1988年に戻りましたが、爆発で吹き飛ばされたナポレオンもタイムマシンに乗り込んでしまいました。
ルーファスはビルとテッドにこれから向かうべき時代の番号を記した本を渡し、歴史のレポートを完成させるよう告げて、いずこへと去っていきました。ビルとテッドはナポレオンを連れてきてしまったことに気付き、このタイムマシンで歴史上の偉人たちを集めて発表会に連れていけば、合格は間違いなしだと思いつきました。
ビルとテッドの大冒険のネタバレあらすじ:転
ビルとテッドはナポレオンの世話をテッドの弟ディーコン(フレイザー・ベイン)に任せ、タイムマシンで過去の時代に飛びました。二人は手始めに1879年、西部開拓時代ののニューメキシコに飛び、伝説の無法者ビリー・ザ・キッド(ダン・ショア)を連れて行き、次に紀元前410年のギリシャ・アテネに飛んで哲学者ソクラテス(トニー・スティードマン)を連れて行きました。
続いてビルとテッドは15世紀のヘンリー王時代のイギリスに飛び、美しい二人の姫君のジョアンナ姫(ダイアン・フランクリン)とエリザベス姫(キンバリー・ケイツ)と出会いました。しかし、ビルとテッドは父王に見つかって捕らえられてしまい、危うく処刑されそうになったところをビリーとソクラテスに助けられました。
ビルとテッド一行は、追っ手から逃げる最中に2688年に飛び、出くわした未来人(クラレンス・クレモンズ)に敬意をもって迎え入れられましたが、再びタイムトラベルに出発したところでタイムマシンが暴走してしまいました。
1901年のウィーンに着いた一行は、精神分析学の権威であるジークムント・フロイト博士(ロッド・ルーミス)を、1810年のドイツで作曲家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン(クリフォード・デイヴィッド)を、1492年のフランスで女戦士ジャンヌ・ダルク(ジェーン・ウィードリン)を、1209年のモンゴルでモンゴル帝国皇帝チンギス・カン(アル・レオン)を、1863年のアメリカ・ホワイトハウスで時の大統領エイブラハム・リンカーン(ロバート・V・バロン)をタイムマシンに乗せました。
ぎゅうぎゅう詰めのタイムマシンは暴走して紀元前100万年のサン・ディマスに流れ着き、故障したアンテナをガムで補強して1988年のサン・ディマスに戻りました。この際、ビルとテッドはタイムトラベルを始める前の自分たちと遭遇、これまでの経験を生かしたアドバイスを送りました。
ビルとテッドの大冒険の結末
いよいよ発表会の当日となりました。ところが、偉人たちは暇を持て余してショッピングモールに出向いては装動を起こしてしまい、テッドの父で警官のジョナサン(ハル・ランドン・Jr)に逮捕されてしまいました。このままでは発表会に間に合わず、ビルとテッドはタイムマシンを利用したアイデアで何とか留置所のカギを開けて偉人たちを逃がしました。
ビルとテッドは発表会終了寸前に何とか間に合いました。ビリーの司会でビルとテッドの発表は始まり、ソクラテスはこの町で野球とビリヤードが気に入ったことをテッドの通訳を通じて語りました。続いてフロイトはテッドの夢分析を行い、「テッドの父自身の恐怖感が彼自身の潜在的劣等感の裏返しを息子に求めているのである。それがテッドへの攻撃性として現れる」と指摘しました。
続いてチンギス・カンはステージ上で槍を振り回し、ジャンヌ・ダルクは軍の訓練のためにエアロビを習得したことを発表しました。ナポレオンは地図を使ってヨーロッパの勢力を分析し、ベートーベンは自身の好きな音楽はモーツァルトとヘンデル、そして「ボン・ジョヴィ」だと発表しました。
締めくくりはリンカーンの演説です。「87分前、我々はこの町に来た。この素晴らしい冒険の旅で。二人の友人、ビルとテッドの招きです。この二人の偉大な若者は時代を乗り越えて、我々の真理に貢献したのです。互いに素晴らしくあれ。みんなパッと行こう」発表会は大盛況のうちに幕を閉じ、ビルとテッドはタイムマシンで偉人たちを元の時代に戻していきました。
こうして歴史の成績でA判定をもらったビルとテッドは、引き続きバンド活動を続行することになりました。あれだけの偉人たちと会ったのに自分たちは何も変わっていないと感じ取った二人は、本気で練習に励む決意を固めました。そこにルーファスがジョアンナ姫とエリザベス姫を連れて現れ、二人にサインを求めてきました。
実はルーファスはビルとテッドの大ファンであり、二人をタイムトラベルに誘った理由を語りました。2688年の世界では、ビルとテッドの音楽は戦争と貧困をなくし宇宙に平和と調和をもたらす世界の礎であり、ビルとテッドが別れてしまっては世界が滅茶苦茶になってしまうというのです。
ルーファスからギターをプレゼントされたビルとテッドは、未来のために本気で音楽の練習に励むことを誓いました。
以上、映画「ビルとテッドの大冒険」のあらすじと結末でした。
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