超電子バイオマンの紹介:1984年日本映画。『スーパー戦隊シリーズ』第8作『超電子バイオマン』の劇場版オリジナル作品です。古来から伝わる、バイオマンの秘密基地の場所が記された地図を巡ってバイオマンと悪の新帝国ギアとの騙し合いの頭脳戦が展開されます。時系列は二代目イエローフォーが登場した第11話から再三勢力のシルバが登場する第37話までの間となっています。
監督:堀長文 出演者:坂元亮介(郷史朗/レッドワン)、太田貴彦(高杉真吾/グリーンツー)、大須賀昭人(南原竜太/ブルースリー)、田中澄子(矢吹ジュン/イエローフォー)、牧野美千子(桂木ひかる/ピンクファイブ)、太田淑子(ピーボ)、八代駿(メッサージュウ)、伊沢弘(メッツラー)、山下啓介(サイゴーン)、永井寛孝(アクアイガー)、安西正弘(ジュウオウ)、中田博久(メイスン)、ストロング小林(モンスター)、飛鳥裕子(ファラ)、大島由加里(ファラキャット)、幸田宗丸(ドクターマン)、村越伊知郎(ナレーション)ほか
映画「超電子バイオマン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「超電子バイオマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
超電子バイオマンの予告編 動画
映画「超電子バイオマン」解説
この解説記事には映画「超電子バイオマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
超電子バイオマンのネタバレあらすじ:起
夏の富士山麓。ひとりの少年ナカヤマケイタが悪の「新帝国ギア」の“ジューノイド5獣士”のメッサージュウ(声:八代駿)とジュウオウ(声:安西正弘)に追われていました。ケイタは助けを求めながら何とか逃げ切りました。その頃、「超電子バイオマン」の五人、レッドワンこと郷史朗(坂元亮介)、グリーンツーこと高杉真吾(太田貴彦)、ブルースリーこと南原竜太(大須賀昭人)、二代目イエローフォーこと矢吹ジュン(田中澄子)、ピンクファイブこと桂木ひかる(牧野美千子)は富士山を眺める湖畔でキャンプを張り、束の間の休息を楽しんでいました。
ケイタはなおもジューノイド5獣士のアクアイガー(声:永井寛孝)に追われていました。バイオマンがケイタの叫び声を聞きつけた時には、既にケイタはメッサージュウ・ジュウオウ・アクアイガー・メッツラー(声:伊沢弘)、サイゴーン(声:山下啓介)といったジューノイド5獣士全員、ギア大幹部“ビッグスリー”のモンスター(ストロング小林)、戦闘員メカクローンらに取り囲まれていました。バイオマンは現場に駆け付け、郷はレッドワン(声:坂元亮介/演:新堀和男)に、高杉はグリーンツー(声:太田貴彦/演:剣持誠)に、南原はブルースリー(声:大須賀昭人/演:喜多川2tom)に、ジュンはイエローフォー(声:田中澄子/演:辻井啓嗣)に、ひかるはピンクファイブ(声:牧野美千子/演:竹田道弘)に変身してギア兵たちと戦い、ケイタを助けてギア兵たちを退けました。
ケイタはこの地で小学3年生まで一緒だった親友のイシハラヒサオと待ち合わせをしていました。東京へと引っ越したヒサオは6年生になったらこの場所で再会しようと約束しており、一緒に小学生最後の夏の冒険をしようと約束していたのです。ケイタは家に代々伝わる地図を半分に分けてヒサオに託しており、郷は地図の片割れを見せてもらいました。その時、ジュンは落ちていたヒサオのカメラを発見、バイオマンはもしかしてヒサオはギアに連れ去られたのではと推測しました。
その頃、ヒサオはギアに捕まっており、山間の小屋に監禁されていました。ビッグスリーのメイスン(中田博久)とファラ(飛鳥裕子)はヒサオから地図の片割れを取り上げ、ケイタの確保に失敗したモンスターを責め立てました。
超電子バイオマンのネタバレあらすじ:承
バイオマンはケイタの地図を仲間のサポートロボ・ピーボ(声:太田淑子/演:野本奈穂子)に見せたところ、その地図は何とバイオマンの秘密基地「バイオベース」の場所を指し示すものであったことが判明しました。500年前に故郷バイオ星を滅ぼされたピーボは巨大戦艦「バイオドラゴン」で地球へと飛来、富士山麓にバイオベースを築き上げたのですが、どうやらその様子をケイタの先祖に目撃されてしまったらしく、バイオドラゴンは“城”、ピードは“黄金像”として語り継がれていたのです。ギアの総統ドクターマン(幸田宗丸)の狙いはケイタとヒサオの持つ地図を繋ぎ合わせてバイオベースの場所を探し出すことであり、バイオマンはギアからバイオベースを守り抜くこと、ヒサオを救出することを誓い合いました。そこで郷はケイタに地図の本来の目的は伏せつつ、ケイタに覚悟を促したうえで自ら彼と共にギアを誘き出す囮役を買って出、他の四人は郷とケイタの護衛と周囲の監視を担うことにしました。
その頃、ギアの本拠地「ネオグラード」では、ビッグスリーやジューノイド5獣士がドクターマンの前に呼び出されていました。ドクターマンは「肝心なのはもうひとつの地図だ」としてケイタを取り逃がした幹部たちを責め立てているところに、バイオマンとケイタを発見したとの報告が舞い込んできました。ドクターマンは「失敗は許されん」と幹部たちに檄を飛ばし、自身の“最高傑作”を投入することにしました。
一方、バイオマンとケイタはなだらかな山麓でギア軍団を誘き寄せることにしました。その時、地面が崩れ、地下からドクターマンが生み出した最強のメカジャイガン(巨大ロボ)“カニカンス”が出現しました。バイオマンとケイタの前に現れたメイスンは地図の半分を奪うと宣言、ジューノイド5獣士はバイオマンに総攻撃を仕掛けて地図を奪い取ってしまいました。バイオマンの危機にピーボは巨大ロボ「バイオロボ」に乗って駆け付け、バイオロボに乗り込んだバイオマンはカニカンスに戦いを挑みますが、カニカンスは頑丈な装甲と素早い動きでバイオロボを翻弄しました。バイオロボは剣“スーパーメーザー”を取り出し、剣技“コメットカッター”を繰り出しましたが全く効かず、やむを得ず一時撤退することにしました。
実はギアに奪われた地図は精巧に作られた偽物であり、本物の地図はバイオマンがバイオベースに厳重に保管していました。バイオマンは次の一手として仏像を黄金像(ピーボ)に見立て、偽の地図に書かれた場所にギアを誘き出す作戦を立てました。バイオマンがギアが偽の場所に移動する間、バイオロボを隠すための石垣を築き上げました。
まんまと騙されたことに気付いていないメイスン・モンスター・ジュウオウは洞窟に誘き出され、中に南原が隠れた黄金像を発見して運び出しました。しかし、報告を受けたドクターマンは、黄金像はピーボだと想定していたことから自分たちはバイオマンの罠にはめられたのではないかと感づきました。
超電子バイオマンのネタバレあらすじ:転
中に南原の入った黄金像はヒサオが監禁されている小屋へと運び込まれ、郷たちは密かに後を追いました。まんまと小屋の中に入り込むことに成功した南原はメカクローンたちを倒し、捕らえられていたヒサオを救出しましたが、その一部始終は監視カメラによりドクターマンに筒抜けになっていました。
バイオマンはヒサオを連れてその場から脱出しようとしましたが、すぐさまビッグスリー、ジューノイド5獣士、ファラのボディーガードであるファラキャット(大島由加里)とその部下“キャット軍団”(野本奈穂子、菊地香理、志村忍)、メカクローン部隊に取り囲まれてしまいました。騙されたことに憤慨するギアは総力をもってバイオマンを叩き潰そうと襲いかかり、バイオマンはヒサオを庇いながら応戦しますが次第に追いつめられていきました。それでも何とか戦場から脱出したバイオマンはヒサオとケイタを対面させ、二人はこれで冒険ができると喜び合いました。ところが、このヒサオはメカクローンが変装していた偽者であり、バイオマンを道連れにしようと自爆しました。バイオマンはケイタのためにも本物のヒサオを必ず助け出すと約束しました。
実はドクターマンはバイオマンの作戦を見抜いており、裏をかいた作戦を展開していたのです。ドクターマンは幹部たちに今度こそ必ず本物の地図を手に入れるよう号令をかけ、「いよいよ決戦の時が来たぞ!」とメラージュ戦闘機を出撃させて東京を攻撃させました。
ドクターマンはバイオマンに予告メッセージを送り、本物の地図を12時までに富士山麓に持ってこなければ東京に大空襲を仕掛け、ヒサオを殺すと脅迫してきました。ドクターマンの卑劣さに怒りを爆発させたバイオマンは変身、バイオドラゴンで出撃しました。バイオドラゴンはメラージュ戦闘機の編隊をドッグファイトの末に撃ち落とし、ギアの大軍勢が本物のヒサオを人質に取って待ち構える富士山麓へと急ぎました。
超電子バイオマンの結末
バイオマンは本物のヒサオを助け出し、ビッグスリーに正々堂々と戦ったらどうだと叫びました。バイオマンはジューノイド5獣士と互いに名乗り合戦を展開、そのままギア軍団との決戦になだれ込みました。バイオマンは次々とメカクローンを蹴散らしていき、イエローフォーは必殺武器“バイオアローでファラキャットを除くキャット軍団を壊滅させました。
バイオマンはジューノイド5獣士の連携技に苦しめられましたが、すぐさま合体技“バイオエレクトロビーム・ペンタビーム”で5獣士を撃退、ビッグスリーたちを撤退に追い込みました。ドクターマンは一気に決着をつけようとカニカンスを投入、バイオマンはバイオドラゴンから巨大戦闘機「バイオジェット1号」「バイオジェット2号」を発進させました。2機のバイオジェットはメラージュ戦闘機部隊を撃墜、合体してバイオロボとなりました。
バイオロボはカニカンスとの再戦に挑み、“スーパーメーザー・ダッシングビーム”を相手に叩きつけると、カニカンスの弱点が胸部の通気ダクトであることを見抜きました。上空に舞い上がったバイオロボは必殺技“スーパーメーザー・グレートアタック”を炸裂させ、カニカンスを撃破することに成功しました。
約束通り冒険遊びをすることにしたケイタとヒサオは、地図を手に洞窟の奥深くへと進んでいきました。そこは紛れもなくバイオベースであり、バイオロボやバイオドラゴンが格納されていました。バイオマンとピーボは特別にケイタとヒサオを招き入れ、自分たちの正体はバイオマンであることを明かしました。郷はケイタとヒサオに「君たちの友情と勇気が最高の冒険を成功させ、バイオマンとバイオベースを守り抜いたんだ」と語りかけ、このことは二人だけの秘密にしてほしいと約束させました。バイオマンとピーボは帰路についたケイタとヒサオをいつまでも見送っていました。
以上、映画「超電子バイオマン」のあらすじと結末でした。
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