ブラック・バタフライの紹介:2017年アメリカ,スペイン映画。ベストセラー小説が書けなくなってしまったスランプ真っ只中の中年作家が、ある事件がきっかけで得体の知れない男を自宅に泊めることに。男は自分達の話を小説に書けばいいと提案するが、そこから次々と異常な行動に出る…。アントニオ・バンデラスとジョナサン・リース=マイヤーズという、二大ベテラン俳優の豪華共演。息詰まる駆け引きと、二転三転するストーリーの伏線が見事なサスペンス・スリラー。
監督:ブライアン・グッドマン 出演者:アントニオ・バンデラス(ポール)、ジョナサン・リース=マイヤーズ(ジャック)、パイパー・ペラーボ(ローラ)、保安官(ヴィンセント・リオッタ)、ニコラス・アーロン(配達人)、アレクサンドラ・クリム(レネー)、ケイティー・マクガバーン(ナンシー)ほか
映画「ブラック・バタフライ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ブラック・バタフライ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ブラック・バタフライの予告編 動画
映画「ブラック・バタフライ」解説
この解説記事には映画「ブラック・バタフライ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ブラック・バタフライのネタバレあらすじ:起
かつては売れっ子作家としてベストセラー小説を生み出していたものの、この2年間は優れた作品が書けずスランプ状態に陥っているポール。妻とも別れ、人里離れた小屋で孤独な生活を送っていました。小説のアイデアは枯渇して貯金も底をついた今、住み慣れた小屋を売るしかないところまで追いつめられた彼は、不動産の営業ウーマン、ローラに売却を依頼します。ローラに惹かれるポールは、あるダイナーで一緒に食事をしようと提案。ところがダイナーに現れた見知らぬトレーラーの運転手と言い争いになり、間一髪のところを1人の男に助けられます。男はジャックという名で、目的のない旅の途中だと言います。恩を感じたポールは、ジャックを自分の小屋に泊めてやろうと申し出ます。ジャックは小屋につくなり、散らかった部屋を片付け、美味しい料理まで作ってくれます。ポールは面食らいますが、あと3日ほど滞在する間に屋根の修理をしてやると言うジャックの好意に甘えることにします。
ブラック・バタフライのネタバレあらすじ:承
ジャックが滞在して数日後。ポールはジャックの背中のタトゥーに気づきます。それは“ブラック・バタフライ”といい、珍しくて捕まえるのが困難な蝶の姿でした。酒に溺れて小説が書けないポールにジャックは、「おれ達の話を書けばいい」と言い出します。ためらうポールに対し、ジャックの言動は徐々に命令じみたものになっていきます。ある日、食料品店の店員が配達にやって来ます。ジャックはライフルを持ち出してポールに居留守を使うよう指示。ポールは、ジャックが警察に追われている犯罪者であることに気づきます。ここ数年、この土地で女性の連続殺人事件が起きていたのです。その後、何度も小屋から脱出を試みるポールでしたが、ジャックが目を光らせていて全て失敗に終わります。そんな状況の中、突然ローラが訪ねて来ます。ポールはローラの車に乗り込み、2人で逃げようとしますがジャックに捕まって小屋に引き戻されます。ポールとローラは部屋に拉致されますが、今度はそこへ保安官がやって来ます。ここ数週間で再び女性が行方不明になる事件が起きており、ポールのもとに荷物を届けるはずだった郵便局員の女性も姿を消したと言うのです。ポールが保安官に危険を知らせようとした途端、小屋から飛び出したジャックが保安官を射殺。咄嗟にドアを閉めてジャックを閉め出したポールは、ローラをつれて2階へと駆け上がり身を潜めます。
ブラック・バタフライのネタバレあらすじ:転
ジャックの隙を見たポールとローラは小屋から抜け出しますが、またもや失敗に終わります。逆上したジャックはポールを椅子に縛り上げ、ローラに手をかけます。両手両足に巻きつくテープをガラスで切り、なんとか自由になったポールがライフルを奪ってジャックを狙います。警察に知らせるとすごむポールにジャックは、ローラの遺体を一緒に処分しようともちかけます。ところがポールは、意外にも行方不明になった女性達の話を始めます。ポールは女性達の行方を知っていました。なぜなら、彼女達を殺害したのがポール自身だったのです。ポールは、自分が犯した殺害を全てジャックになすりつけるつもりだと告げ、ジャックに向かってライフルの引き金を引きます。胸に銃弾を受けたジャックですが、倒れるどころかライフルを奪ってポールに振り下ろします。ポールは気を失い、その場に倒れ込みます。
ブラック・バタフライの結末
ポールが目覚めてみると、なぜか手錠をかけられ椅子に縛られています。彼の周囲にはジャック、ローラ、そして死んだはずの保安官、さらにはあのトレーラーの運転手までいます。彼らは全員、FBIの制服姿です。実はこれまでの出来事全て、連続女性殺人事件の犯人ポールを逮捕するためのおとり捜査だったのです。この3年間、ジャック達はポールがしっぽを出すのを待っていました。被害者は4人。その中の1人はポールの妻、レネーです。ジャックはポールに自白を迫ります。しかしポールは全てでっちあげだと主張。ポールの自白がなければ、証拠不十分で起訴は不可能です。追い詰められたジャックは、書斎の机にあったレネーの写真の中に証拠を発見。そこにはレネーが沈められる前の大きな池が映っていました。ジャックの指摘に観念したポールは取引きしようともちかけ、何もかも話す代わりに死刑を回避したいと訴えます。しかしジャックは冷たく「今さら遅い」と答え、ポールに背を向けるのでした…。その瞬間、ポールは目覚めます。小屋のソファーで1人、うたた寝をしていたのです。ジャックもローラも、全ては夢の中の存在でした。おもむろに目の前のタイプライターに紙をセットしたポールは、いま見たばかりの夢のタイトル、「ブラック・バタフライ」と打ち込みます。
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