ボリショイ・バレエ 2人のスワンの紹介:2017年ロシア映画。才能を見出されバレエ学校に途中から入学したユリアと、お嬢様でエリートのカリーナ。卒業公演の主役を争う二人。その裏で講師の因縁や親の不正が渦をまく。
監督:ヴァレリー・トドロフスキー 出演:マルガリータ・シモノヴァ(ユリア・オルシャンスカヤ)、アンナ・イサエヴァ(カリーナ・クルニコヴァ)、アリーサ・フレインドリフ(ガリーナ・ミハローヴナ)、アレクサンドル・ドモガロフ(ウラジミール・ポトツキ)、ニコラ・ル・リッシュ(アントワーヌ・デュバル)、ほか
映画「ボリショイ・バレエ 2人のスワン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ボリショイ・バレエ 2人のスワン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ボリショイバレエ 2人のスワンの予告編 動画
映画「ボリショイ・バレエ 2人のスワン」解説
この解説記事には映画「ボリショイ・バレエ 2人のスワン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ボリショイバレエ 2人のスワンのネタバレあらすじ:起・スワンたちの出会い
かつてボリショイの舞台に立っていた父親の希望で、バレエ学校の入学試験にやって来たユリア(マルガリータ・シモノヴァ)。父の既知の人物で古株のガリーナ(アリーサ・フレインドリフ)に才能を見出された彼女は、無事に入学を果たしたが、厳しいレッスンの日々の合間は、友達も作らず屋根裏で一人過ごした。そこで同じく一人だったカリーナ(アンナ・イサエヴァ)に出会った。
ガリーナは、ユリアが食堂で口答えをすると、自分の部屋の掃除を言い渡した。そこでユリアは、ガリーナが時々記憶を失くす事があることを知ってしまった。同僚の教師たちにバレたくないガリーナは、そのことを固く口留めした。
しかし、ユリアに譲ったはずのサファイヤのイヤリングを「盗まれた」と言い始め、泥棒扱いされそうになったユリアは、危うく退学処分になる所だった。
ボリショイバレエ 2人のスワンのネタバレあらすじ:承・オーロラを踊るのは誰
卒業公演の「眠りの森の美女」でユリアとカリーナのどちらがオーロラ役を踊るのか、最後のまで難航した。すると裕福なカリーナの母は、ガリーナの卒業公演の配役について話をするため訪ねて来た。そこでガリーナは、オーロラをユリアにすると言ってしまった。
するとカリーナの母は、ユリアをドライブに誘い、卒業公演にはお金がかかるから観に来られない家族の足代を出すから、オーロラ役を辞退するように頼んだ。その帰りの電車で出会った男と行きずりの関係を持ったユリアは、寝坊し、裸足のまま舞台リハーサルに駆け込むと、リハーサルは中断された。
ガリーナの記憶障害に気づいていた同僚は、このまま知らぬふりをしていよう思ったものの、ユリアをひいきするのなら、ユリアにオーロラ役を踊らせて、講師の職を辞してほしいと言った。
ボリショイバレエ 2人のスワンのネタバレあらすじ:転・卒業公演の日に
ユリアは卒業公演前の休暇に帰省すると、都会に染まって帰って来た彼女を母は責め、喜ぶ家族は誰もいなかった。
そして公演当日、ユリアは突然カリーナにオーロラ役を譲り、その代わりに大金を手にしたユリアは、かつてガリーナが飛び移ったという屋根から屋根を飛んだ。公演翌日、ガリーナは茫然自失していた。
卒業後、ユリアはコールドバレエに、カリーナはプリマになった。バレエ団は、引退を控えたアントワーヌ・デュバルに白鳥の湖を踊らせる予定だった。
練習に入ると、オデットを踊るカリーナとアントワーヌのリフトは失敗ばかり。ユリアもコールドの練習で周りに合わせる事ができず、役を外され、オデットの代役だと発表された。
ボリショイバレエ 2人のスワンの結末:ユリアとアントワーヌ
ユリアは、卒業公演の時、オーロラ役をカリーナに踊らせたのは、カリーナの母からお金を渡されたからだと告白し、衣装を着けてのリハーサルではオデット役のカリーナの横で同じ踊りを踊った。
そして、昔、父に連れられてくるみ割り人形を見に来た時に入り込んだ舞台袖で、アントワーヌに出会っていたことを思い出した。
公演当日、ボリショイ劇場にはたくさんの人が集まったところで、カリーナが足を怪我してしまった。代役をユリアに踊らせようとするが、心の準備がまだできていなかった。すると、アントワーヌがくるみ割り人形公演時の舞台袖での出来事をユリアに話した。アントワーヌも覚えていた事を知ったユリアは、ガリーナに貰った耳飾りを付けて舞台に立った。
以上、映画「ボリショイ・バレエ 2人のスワン」のあらすじと結末でした。
ボリショイバレエ 2人のスワンのレビュー・考察:ユリアとカリーナ
作中でライバルの二人とされるユリアとカリーナ。それぞれの生い立ちや家庭環境はともかく、バレエには常に思い出がつきまとっていて、まるで過去のために踊っているようなユリアと、バレエに自分の未来すべてをかけ、常に前線にいるカリーナ。正反対の二人は作中は視点がユリアにあるため、どちらが主役を踊るかと言う競争に、ユリアが勝って決着がついたように見えるが、きっとその先にまた怪我を克服したカリーナがライバルとして再び勝ち上がるだろう。怪我や親の不正で挫けてしまうようなライバルには、私は見えない。
この映画の感想を投稿する