武士の一分(いちぶん)の紹介:2006年日本映画。木村拓哉主演の時代劇です。不運な下級武士が妻を手篭めにした上級武士に復讐を果たす物語です。目を失明していながら、見事な剣さばきを見せた主人公に注目したい作品です。全体的には静かに復讐心を燃やしながら稽古に励み、武士としてのプライドを守った一人の武士を描いた文学的作品です。
監督:山田洋次 出演:木村拓哉(三村新之丞 )、檀れい(三村加世 )、笹野高史(徳平)、緒形拳(木部孫八郎)、坂東三津五郎(島田藤弥)ほか
映画「武士の一分」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「武士の一分」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「武士の一分」解説
この解説記事には映画「武士の一分」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
武士の一分のネタバレあらすじ:ある武士の不幸
新之丞は優れた剣術を持った優秀な武士でしたが、出身が下級武士であったため、思うように出世できず、お毒味係として藩に仕えていました。仕事は思うようなことができませんでしたが、妻である加世と幸せに暮らしていました。ある日お毒味中に貝の毒にあたってしまい、失明してしまいます。失明により藩に仕えることが難しくなってしまいました。
武士の一分のネタバレあらすじ:悪い上司
新之丞たちの親戚たちは加世に妻として、なんとかお家存続のため頼みに行けと言います。加世は夫と家を守るため、新之丞の上司の島田に、夫が失明の状態であっても藩の仕事に就けるようにしてもらうこと、お家取り潰しを免れるようお願いします。島田は加世の幼馴染で加世のことが昔から気になっていました。言うことを聞けば、自分が口聞きをしてやるからと、加世を手篭めにしてしまいます。
武士の一分のネタバレあらすじ:復讐のための修行
新之丞は藩から追い出されずに済みましたが、そのために上司の島田に妻を手篭めにされたことを知ります。しかも島田の口聞きなどなかったことを同僚から知らされます。自分が情けなく、そして島田に対して怒りに震える新之丞は島田へ復讐することを心に決めます。そのために加世に離縁を言い渡します。新之丞は失明しているため、このままでは島田と決闘しても負けてしまいます。新之丞は目が見えなくても剣術が使えるようになるため、かつての剣術の師匠である孫八郎と長年、新之丞の家に仕えてきた徳平から目が見えなくても使える剣術を学びます。その修行は静かに厳しく行われました。
武士の一分のネタバレあらすじ:決闘の日
新之丞と島田の決闘の日になりました。復讐を果たすべく勝負を挑む新之丞に島田は目も見えないに自分の相手になるはずがないとあざ笑います。新之丞は気配だけを頼りに剣をさばきます。島田は予想以上に新之丞の剣術が上達していることに驚きます。島田はの剣さばきに圧倒され追い込まれます。島田は背後から新之丞に忍び寄り羽交い締めにします。甚之丞は体を押さえ込まれますが、一瞬の隙をうち島田の左手を切り落とします。新之丞はトドメを刺さずにその場から離れます。
武士の一分の結末:島田の最後
新之丞は事を起こした咎として藩から自害を言い渡されるのを覚悟していました。しかし島田は失明している相手に負けたことを誰にも言っていませんでした。失明している相手に剣術で負けたことを恥じていました。そして島田はそのことを恥じて自害します。島田には島田なりの武士の一分があったのです。それぞれの武士の一分にケリをつけて事態は収束します。新之丞は徳平と酒を飲んでいました。未だに妻であった加世のことを想っていますが、自ら会いに行こうとはしませんでした。その気持ちを察して、徳平は加世を甚之丞の元へ行かせます。二人は様々な思いを乗り越え、手を携えます。
以上が武士の一分のあらすじと結末でした。
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