ニューヨークの巴里夫(パリジャン)の紹介:2013年フランス,アメリカ,ベルギー映画。スパニッシュ・アパートメントから始まった群像劇三部作、ここにフィナーレ。グザヴィエは幸せを手に入れることが出来るのか。
監督:セドリック・クラピッシュ 出演:ロマン・デュリス(グザヴィエ)、オドレイ・トトゥ(マルティーヌ)、セシル・ドゥ・フランス(イザベル)、ケリー・ライリー(ウェンディ)、サンドリーヌ・ホルト(ジュー)、ほか
映画「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)」解説
この解説記事には映画「ニューヨークの巴里夫(パリジャン)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ニューヨークの巴里夫(パリジャン)のネタバレあらすじ:ウェンディとの破局
パソコンに向かうグザヴィエは、どうしてダメな人生なのか自問しつつ、NYまで流れてきていた、次回作のタイトルは「難問(チャイニーズパズル)」。妻、ウェンディと別居生活を始めたグザヴィエは、レズビアンカップルのイザベルが子どもを持てるように精子提供をする。彼女の夢は子どもを持ちNYで暮らすことだった。同じ頃、NYで出会いがあったというウェンディは、子どもをつれてNYへ旅立ってしまう。息子のトマスはパリにいたいと訴えるが、それも虚しくウェンディ一行は飛行機へ。その脚でグザヴィエは出版披露会に行くが演説できず、自分もNYへ旅立った。
ニューヨークの巴里夫(パリジャン)のネタバレあらすじ:旧世界と新世界
グザヴィエはイザベルと恋人のジューのマンションに居候する事にした。彼はジューにイザベルに精子提供をしたのは自分であることを気にしないのかと聞くと、気にしないと言われた。高級住宅街にあるウェンディの家を訪ねたグザヴィエは、そこでジョンと言う男性に招きいれられる。お互いに話しをしなければならないと言いつつも、フランス人のグザヴィエの貧弱な英語力に子ども扱いをされるのを感じた。そこへ、子どもをつれたウェンディが帰ってくる。すると息子のトマスが制服を着ている事にびっくり。ウェンディはNYの一流校に入れたというけれど、グザヴィエは制服には断固反対。ダメ男でも父親と言張るが、面談は週に二回、学校の事に関しては弁護士を通してと釘をさされてしまう。そして、弁護士を探そうにも、フランス人ので作家(実質無職)のグザヴィエには不利な状況だった。相変わらずマルティーヌとはパソコンのビデオトークをする仲のグザヴィエは、ウェンディの所に暮らす子どもを招くのに、イザベルの所に居るわけにいかず、部屋を探す事にした。しかし良い物件が見つからず、ジューが学生の時に使っていた中華街にある部屋を借りる事にした。そこで、ジューはグザヴィエに、本当は自分が子どもを産むはずだ長けれど、検査で子どもを産む事が出来ない事がわかり、イザベルが子どもを産む事になったが、彼女は知らない男を怖がり、友人のグザヴィエに頼んだのだと打ち明け、感謝していると言った。
ニューヨークの巴里夫(パリジャン)のネタバレあらすじ:法の目をかいくぐるNYの生活。
NYで働いていないグザヴィエは、子どもの教育問題に口を挟むにしても不利、かといって観光ビザで働くと不法就労になってしまう。弁護士は自分を雇えば合法化すると言った。土曜日の公園で自分と同じ状況の父親レイと友人になる。彼は離婚した父親は戦士と言い、例の紹介でレイの紹介で自転車便の職に就いた。ウェンディとの約束の時間に一時間遅れてしまったグザヴィエは、タクシーで渋滞に巻き込まれて迷った挙句、運転手同士が暴力沙汰を起こし最終的にグザヴィエがタクシーで運転手を病院へ送り届けたという、遅刻の理由があまりにも真実みに欠けるので、離せなかった。その一部始終を執筆している最中にマルティーヌからメッセージでNYに来るからむかえに来て言われてしまう。不法就労の次はアメリカ人女性との偽造結婚を勧められたグザヴィエは、怪我をした中国系のタクシー運転手の甥に結婚相手を探していると零してしまう。茶葉の事で中国系の会社社長に無農薬茶に関して交渉をしにきたマルティーヌは、フランスにおいてきた娘のジェイドが熱を出したことで落ち込んでしまい、グザヴィエにアシスタントとして同席を頼み、素人が口を出すなと言われつつも、中国語で無農薬茶に関してのプレゼンを無事に終えた。そんな彼女をグザヴィエは一晩だけ泊め一緒に眠った。ウェンディとの離婚調停も済み、教育問題も解決すると、ウェンディは、グザヴィエの気難しくなる所に頭にきていたと打ち明け、ジョンと結婚するから式に出て欲しいと頼んだ。中国系アメリカ人ナンシーと移民局対策のために結婚するグザヴィエは、自分の結婚式には子供しか呼べず、移民局ではナンシーと口裏を合わせたが疑わしい目をむけられてしまった。グザヴィエの元に、父がやってくる。母親と離婚して以来あまりあう事の無かった父と会話は弾まず、唯一母親と思い出が道路の落書きに残っている事を聞いたが見つからず、子どもを出産したイザベルから認知を求める電話が来ると、面倒事には首を突っ込むなと言って帰ってしまった。その帰り、グザヴィエは別の角で父と母の落書きを見つけ、自分が望んで生まれてきた子どもである証しだと胸に刻んだ。一方、待望の子どもを得たイザベルは子守に雇ったイザベル(同じ名前のベルギー人)と浮気してしまう。グザヴィエはそれを諌めるが、ジューは別格と言張りイザベルは浮気を止める様子はなかった。
ニューヨークの巴里夫(パリジャン)のネタバレあらすじ:愛を温め直す事は出来るのか?
マルティーヌが二人の子どもをつれてグザヴィエの元を訪れた。再び関係を持った彼女は愛せる気がするといって、試してみないかと持ちかけた。しかし、グザヴィエには愛を温め直す勇気がなかった。相変わらず執筆を続けている彼の草稿を読んだマルティーヌは、前よりずっと良いと彼に話した。人生は複雑だというグザヴィエに、人生はそんなに複雑なのか、複雑なのがあたり前じゃ無いのかとマルティーヌは聞いた。部屋をイザベルの浮気相手との逢引の場所として提供し公園でイザベルの子供と、ウェンディの子どもたちの世話をしていると、移民局が調べにやってくるから、戻るようにと連絡が入る。ナンシーに連絡をつけジューも駆けつけるという。それではイザベルの浮気現場と鉢合わせしてしまうと急いで帰ったグザヴィエは、最中の二人を屋上に逃がし、ジューとナンシーを迎え、やって来た移民局にうまく口裏を合わせた。しかし公園から帰ってきたマルティーヌがイザベルの子供を置いていってしまうが、トムがうまく口裏を合わせてくれて難を逃れた。移民局が去ると、ウェンディがやってきて、マルティーヌと同じ男を捨てた女同士意気投合、イザベルもそこへ加わった。三人は、彼にお似合いの女性について話、三人を合わせた女はいかが?という答えにグザヴィエは笑った。マルティーヌを見送るグザヴィエはここにいてほしいけど簡単ではないとトムに零す。しかしトムとミアから、リュカとジェイドは寂しがっていたと聞くと、マルティーヌを追いかけ、一緒に暮らそうと告白した。新作の原稿をハッピーエンドにした事を担当編集に叱られたが、彼は幸せになった時終わるべきだと言った。
以上、映画ニューヨークの巴里夫(パリジャン)のあらすじと結末でした。
ニューヨークの巴里夫(パリジャン)のネタバレあらすじ:グザヴィエとマルティーヌの終着点
文字通り、グザヴィエとマルティーヌの物語は幸せな瞬間で終わっている。この先何があるかはわからない。けれど、スパニッシュ・アパートメント、ロシアン・ドールズを経て、ここに至った二人はグザヴィエに言わせれば複雑かもしれないし、マルティーヌからすればあたり前の道程なのかもしれない。ウェンディ曰く気難しくなるグザヴィエに派、マルティーヌくらい少々豪胆な彼女がちょうどよいということに、彼本人も気づいたのではないだろうか。
この映画の感想を投稿する