血と砂の紹介:1965年日本映画。「独立愚連隊」同様、戦時中の大陸を舞台にした岡本喜八のエンタテインメント大作。反戦的なメッセージを込めているところがいかにも岡本監督らしい。出演者は、三船敏郎、佐藤充、天本英世など、岡本作品のいつものレギュラー陣。
監督:岡本喜八 出演:三船敏郎(小杉曹長)、伊藤雄之助(持田一等兵)、佐藤充(犬山一等兵)、団令子(お春)、仲代達矢(佐久間大尉)、名古屋章(根津曹長)
映画「血と砂(1965年)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「血と砂(1965年)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「血と砂(1965年)」解説
この解説記事には映画「血と砂(1965年)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
血と砂のネタバレあらすじ:起
もはや日本の敗色が濃くなった北支戦線。音楽学校を出たばかりの青年13人がそれぞれ楽器を演奏しながら、転属先の最前線に行進していきます。途中でそれを統率する小杉曹長と従軍慰安婦であるお春が加わり、一同は陽家宅の独歩大隊へ。そこではちょうど小原という見習士官の銃殺がおこなわれていました。彼はヤキバ砦の守備隊を指揮していたのですが、敵前逃亡の罪に問われたのです。銃殺のことを知り、なぜか小杉曹長は激怒。処刑をおこなった犬山一等兵を張り飛ばします。
血と砂のネタバレあらすじ:承
小杉は軍規違反だというので営巣にぶち込まれますが、やがて大隊の責任者である佐久間大尉からヤキバ砦奪還の命令が下され、すぐに陽家宅を離れることとなります。一緒についてくるのは、楽器隊の青年13人と、営倉に入っていた持田一等兵、志賀一等兵、それに小原を銃殺した犬山一等兵たちです。いずれもまともな兵士とはいい難く、砦の奪還など自殺行為に等しいように思えました。しかし砦の付近まで来ると小杉は作戦を練り、水汲みをする地元の苦力の服を奪って砦の中へ潜入。そして相手の虚を突いて手榴弾を爆発させ、一気に全員を突撃させます。
血と砂のネタバレあらすじ:転
戦闘などまるで経験のない楽器隊の青年たちも必死で銃を撃ちながら前進しますが、2人が敵弾に倒れてしまいます。それでも、小杉の超人的な働きでなんとか砦の乗っ取りに成功。早速、残された無線機を修理し、志賀一等兵が味方へと詳細を伝えます。しかし、砦は乗っ取ったものの、近くに国民政府軍のアジトがありました。そこから砲弾が飛んでくるためおちおち休んでいられません。小杉は犬山とともに夜襲をかけ、大砲に二重に弾を詰めることでアジトを殲滅します。
血と砂の結末
やがて味方のトラックがやってきますが、途中で襲われたらしく、そこに乗っていたのは国民政府軍の兵士たちでした。奇襲を受けて味方が殺されるものの、なんとか彼らを撃退。さらに同乗していたお春を救出します。砦に落ち着いたお春は、小杉の頼みで青年たちの童貞喪失の手助けをすることに。そして犬山は、自分が銃殺した小原が実は小杉の実の弟であることを知り衝撃を受けます。やがて、増員された国民政府軍が砦を奪回するために突撃を開始。その戦いの中で次々と味方が死に、小杉までやられてしまいます。その弔いのために青年たちが楽器を演奏する中、再び敵の大砲が火を噴き、全員がその犠牲となるのです。
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