シマロンの紹介:1931年アメリカ映画。エドナ・ファーバーの小説を映画化した作品で、アメリカの約40年間に渡る開拓史を、自由奔放に生きた男と支え続けた妻の視点から描いた大作です。1960年に一部設定を変更してリメイクされています。
監督:ウェズリー・ラッグルズ 出演者:リチャード・ディックス(ヤンシー・クラバット)、アイリーン・ダン(セイブラ)、エステル・テイラー(ディクシー)、エドバ・メイ・オリバー(トレイシー)、ロスコー・エイツ(リッキー)ほか
映画「シマロン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シマロン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シマロンの予告編 動画
映画「シマロン」解説
この解説記事には映画「シマロン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シマロンのネタバレあらすじ:起
1889年4月12日、オクラホマの土地の分割占有権を決める一大レース「グレート・ラン」が開催され、各地から数千もの馬や馬車が参加しました。その中にはカンザス州ウィチタ出身のヤンシー・クラバット(リチャード・ディックス)も参加していました。ヤンシーはあと一歩で好条件の土地を得られるところでしたが、無法者の情婦ディクシー・リー(エステル・テイラー)に騙され、土地を奪われてしまいます。仕方なく故郷に戻ったヤンシーでしたが、一族の反対を押し切って妻セイブラ(アイリーン・ダン)と幼い息子シム、黒人の召使いイザイア(ユージン・ジャクソン)を引き連れてオクラホマのオーセージという町に移住します。
シマロンのネタバレあらすじ:承
ヤンシーはまだ歴史の浅いこの町で新聞社を起こそうとしましたが、以前この町で新聞社を経営していた人物が何者かに暗殺されたと聞き、持ち前の正義感に火が付き、無法者が仕切るこの町を浄化しようと固く決意します。町にはまだ教会はなく、ヤンシーは牧師の代役を務めることになります。ある日曜日、ヤンシーが集会を開いているところに新聞屋殺しの主犯と言われるならず者のロン・ヨンディス(スタンレー・フィールド)が現れ、ヤンシーはロンを銃殺します。1年後、ヤンシーの設立した新聞社「オクラホマ・ウィグワム」は軌道に乗り、セイブラとの間には娘のドナが生まれていました。ある日、町に銀行破りのキッド(ウィリアム・コリアー・Jr)が現れ、仲間と共に銀行を襲撃しますが、ヤンシーは単身立ち向かいキッドらを倒します。しかしヤンシーは懸賞金1万ドルを受け取らず、セイブラを失望させてしまいます。
シマロンのネタバレあらすじ:転
1893年9月16日、チェロキー族の土地分割占有権を決める「グレート・ラン」開催が決まり、元々放浪癖のあるヤンシーは妻子をオーセージに残して旅立ってしまいます。セイブラは女手一つで子供たちを育て、新聞社を切り盛りしました。時は流れ、アメリカとスペインとの間に米西戦争が勃発した1898年、突然オーセージに帰って来たヤンシーは軍服を着ていました。セイブラと再会したのも束の間、ヤンシーは裁判にかけられていた因縁の宿敵ディキシーの弁護を受け持ち、彼女を無罪放免に導きます。1907年、オクラホマは合衆国に併合され、インディアンは石油を掘り当ててひと財産を築き、白人と同じ地位を得ました。かねてからインディアンの地位向上に努めてきたヤンシーは自分の役目は終わったと感じ、妻子を残してまたいずこへと旅立っていきました。
シマロンの結末
1929年、「オクラホマ・ウィグワム」は更に規模を拡大、自社ビルまで建てるほどに成長していました。オーセージの街も近代化が進み、ビルが立ち並び自動車が走るようになっていました。ヤンシーとセイブラの息子シムはセイブラの反対を押し切ってインディアンの娘と結婚していました。1930年、地元の名士となっていたセイブラは遂に下院議員に選出されます。しかし、遠く離れていてもヤンシーへの想いは変わりませんでした。やがてオーセージの街には開拓者としてヤンシーの銅像が建てられ、セイブラはシムとドナを伴って除幕式に出席します。そして1931年、セイブラは油田の事故で人命救助にあたって瀕死の重傷を負った人物の知らせを聞き、その人物が人々から親しまれていたヤンシーと知り急いで病院に駆け付けます。遂にセイブラと再会を果たしたヤンシーは、彼女の腕の中で静かに波乱に満ちた生涯を閉じました。
この映画の感想を投稿する