コールド・スキンの紹介:2017年スペイン, フランス映画。アルベール・サンチェス・ピニョルの小説『冷たい肌』を『ヒットマン』の鬼才ザヴィエ・ジャン監督が映画化したSFアクション作品です。絶海の孤島へ赴任した気象観測員は灯台守の男と組み、島に出現する謎の半魚人と孤独な戦いを繰り広げていきます。
監督:ザヴィエ・ジャン 出演者:レイ・スティーヴンソン(グルナー)、デヴィッド・オークス(フレンド)、アウラ・ガリード(アネリス)、ジョン・ベンフィールド(船長)ほか
映画「コールド・スキン」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「コールド・スキン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「コールド・スキン」解説
この解説記事には映画「コールド・スキン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
コールド・スキンのネタバレあらすじ:起
1914年9月。ひとりの青年(デヴィッド・オークス)は南極海の果ての孤島の気象観測員として赴任するため、輸送船に乗って島を訪れました。青年を送り届けた船長(ジョン・ベンフィールド)はこの島の灯台守であるグルナー(レイ・スティーヴンソン)に前任者の行方を尋ねたところ、前任者はチフスで亡くなったということでした。
気象観測員の住居である小屋に入った青年は掃除をしている時に前任者の日記を発見、その中には謎の怪物と灯台のことが書かれてありました。
翌日、観測に出た青年は、海岸で集めた貝殻を石で囲んだサークルのようなものを発見しました。その夜、青年は小屋にいる時、謎の怪物らしき存在が小屋の周りにいるのを目撃、地下室へ身を潜めて一夜を明かしました。
翌朝、青年は海へと繋がっている怪物らしき足跡を見つけ、グルナーに話を聞こうとしましたが彼は冷たく突き放すのみでした。青年は小屋付近に罠を仕掛け、銃を構えて夜を待ちました。
すると、海から這い上がって来た半魚人らしき群れが小屋に襲い掛かり、青年は銃を発砲して何とか追い払うことに成功しましたが誤って小屋を全焼させてしまいました。
コールド・スキンのネタバレあらすじ:承
夜が明け、青年はグルナーが1匹のメスの半魚人(アウラ・ガリード)と一緒にいるところに遭遇、銃で半魚人を撃とうとしたところグルナーに止められました。グルナーはこの半魚人は自分に懐いており害はないとして、小屋を失った青年を“フレンド”と呼んで灯台へと迎え入れました。
グルナーはこのメスの半魚人を使って仲間たちを誘き寄せ、毎夜のように半魚人たちを殺戮していたのです。フレンドはグルナーの手伝いをさせられることになりましたが、怖気づいて何もできませんでした。
するとグルナーは、今度はフレンドを灯台の外に放り出し、フレンドはたった一人で半魚人たちに立ち向かわざるを得ませんでした。フレンドは何とか一晩を闘い抜きました。
その後もフレンドはグルナーと共に半魚人との戦いを繰り返し、その間にもグルナーはメスの半魚人と肉体関係を持っていました。フレンドはそんな半魚人に“アネリス”と名付けました。
フレンドはこの未知の生命体である半魚人を世間に公表すれば大儲けできるとグルナーに持ち掛けましたが、グルナーは頑なに拒みました。
コールド・スキンのネタバレあらすじ:転
そろそろ物資が底を尽き始めたある日、海の向こうに輸送船が航行しているのを発見したフレンドは助けを求めるべく信号弾を発射しようとしましたがグルナーに阻止されました。
その日以来、グルナーは事あるごとにアネリスに暴力を振るうようになり、その度にフレンドは彼女を慰めるのでした。
そんなある日、フレンドはアネリスに導かれて海岸沿いに棄てられたボートを発見しました。フレンドはボートについてグルナーを問い詰めると、ボートは沈没したポルトガルの密輸船のものであり、乗組員たちは全員半魚人に殺されたというのです。
海底に沈む密輸船の中には未だに未使用のダイナマイトが大量に積まれているとのことでしたが、グルナーはフレンドの潜水して回収しようという提案を頑なに拒否しました。
しかしある日、フレンドはついアネリスと体を重ねてしまい、その様子を密かに見ていたグルナーは嫉妬心からか気が変わったと言ってダイナマイトの回収を許可しました。フレンドは冬が近づくなか沈没船からダイナマイトを引き揚げ、グルナーと共に灯台の周りにダイナマイトを設置していきました。
コールド・スキンの結末
いよいよ本格的な冬が訪れ、グルナーはアネリスを脅して強制的に仲間を呼び寄せさせました。やがて灯台の周辺に半魚人の群れが現れ、グルナーは一気にダイナマイトを爆発させました。
その翌朝、グルナーは灯台周辺を見回り、生き残っていた半魚人たちの息の根を止めていきました。数日後、自らの行いを悔いたフレンドは砂浜に石で円を作り、その中心にクジラの骨で作った船を置いて半魚人たちを弔いました。
灯台へ戻ったフレンドは、グルナーの持ち物の中からある写真を発見、それが前任の気象観測員の日記に挟まっていた写真と全く同じものであることを突き止め、グルナーこそが前任の観測員であると確信します。
その後、フレンドは海辺でアネリスやまだ幼い半魚人たちを見かけ、交流しようとしたところ、グルナーが銃を構えて現れました。そしてグルナーは灯台に戻り、残りのダイナマイトを半魚人たちへ投げつけ、幼い半魚人が命を落としてしまいます。
アネリスたちは一斉に海へと逃がれ、フレンドはグルナーを止めようとしましたが、我に返ったグルナーは自ら灯台の外へ出て半魚人たちに殺されていきました。
月日が流れ、島に新たな気象観測員の交代要員が訪れました。出迎えたフレンドは、前任者はチフスで死んだと告げるのみでした。
以上、映画「コールド・スキン」のあらすじと結末でした。
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