プライス 戦慄の報酬の紹介:2019年カナダ,ニュージーランド,アイルランド,アメリカ映画。30年もの間疎遠となっていた父親と再会を果たした主人公が、奇妙な事件に徐々に巻き込まれていく様を描いた作品。「ロードオブザリング」シリーズで一躍人気スターとなったイライジャ・ウッドが主役を演じています。
監督:アント・ティンプソン 出演:イライジャ・ウッド(ノーヴァル)、スティーヴン・マクハティ(ゴードン)、マーティン・ドノヴァン(ブライアン)、マイケル・スマイリー、マドレーヌ・サミ、ほか
映画「プライス 戦慄の報酬」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「プライス 戦慄の報酬」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
プライス 戦慄の報酬の予告編 動画
映画「プライス 戦慄の報酬」解説
この解説記事には映画「プライス 戦慄の報酬」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
プライス 戦慄の報酬のネタバレあらすじ:起
「父親の罪は子に帰する」ウィリアム・シェイクスピア
「パパみたいな人はいない」ビヨンセ
35歳の男性ノーヴァル(イライジャ・ウッド)がスーツケースを持ってバス停に降り立ちました。ノーヴァルは母親とサンフランシスコで暮らしていたので、父親とはもう30年もの間音信不通でした。
しかし、父親から会いたいという手紙を受け取り、ノーヴァルは父の住むこの島にやってきたのです。スーツケースを引っ張り、山奥の指定された辺鄙な場所までたどり着きました。
やってきた海辺の家は円盤の形をした変わった家でした。ノーヴァルがノックをすると、痩せた初老の男性が現れます。父ブライアンは久しぶりに息子に会えたことをとても喜びました。
自撮りで二人写真を撮り、他愛もない話をして盛り上がるノーヴァルと父でしたが、闇雲に肉を投げ込み料理する姿やノーヴァルに飲めない酒を勧めてきたりと、徐々にあの手紙を出してきた父親だとは思えない粗雑な態度や言動が目立ち始めてきたのです。
プライス 戦慄の報酬のネタバレあらすじ:承
ブライアンの行動は異常さを増していきます。耐えられなくなったノーヴァルが寝た振りをしていると、父がジェスロという男と話している声が聞こえてきました。はっきりとは聞こえませんでしたが何か揉めているようです。
翌朝、意を決してノーヴァルは何故手紙をよこしたのか、何故嫌な態度ばかりとるのかを尋ねました。あまりにしつこくノーヴァルが質問したので、嫌になった父は包丁を手にしてノーヴァルを脅し始めたのです。しかし父は心臓発作を起こして倒れてしまいました。倒れた父はすでに息を引き取っていました。
警察がやってきて父の遺体を確認しました。そして適切な処理をした後、家に遺体が運びこまれます。亡くなった父の家で一人父の遺体と過ごすノーヴァル。
しかしどこからか物音がしたり、無言電話がかかってきたりと奇妙な事が起こり始めたのです。飲めない酒を飲み、怖さを忘れようとしました。そして父の思い出の品に目をやったとき、ある写真に気づきました。なんとそこに映る父の姿は、目の前の父とは全くの別人だったのです。
さすがにノーヴァルも驚きを隠せませんでした。目の前の男が父でないなら、この男は誰なんだ…。ふとした疑問が頭を過ります。そしていつもの物音を再び聞いた時、ノーヴァルはその部屋にある床下に、地下室への入口を見つけてしまうのです。
プライス 戦慄の報酬のネタバレあらすじ:転
懐中電灯を持ち先に進むと、椅子に拘束された怪我をしている男を見つけました。ノーヴァルはこの男こそが手紙をよこした自分の本当の父親ブライアン(マーティン・ドノヴァン)だとすぐに気づきました。ブライアンは、すぐに自分を監禁した男がやってくるから、身を隠してダンベルで殴り付けるよう指示します。
ノーヴァルは言われた通りダンベルを持ち、身を隠しました。ブライアンの言う通り一人の男が地下室にやってきます。ジェスロという男、おそらく死んだ父を騙っていた男と電話で口論していた男でしょう。ジェスロはブライアンに近づくと、おもむろに脅しをかけ始めました。
正直に話せと凄むジェスロ、ブライアンは「ゴードンには言ったが、もう無いんだ」と話しています。どうやら死んだ父を騙っていた男がゴードン(スティーブン・マクハティ)だったようです。ブライアンがノーヴァルに助けを求めていたこと、ゴードンが死んでいることに気づいたジェスロは、「仲間を呼んでくる」と告げるとその場を去っていきました。
その間にブライアンは、ノーヴァルに全ての説明を始めます。ブライアンはかつてジェスロとゴードン、ダンディーの四人で組んで悪事を働いていました。しかしあるときブライアンが大きな仕事で稼いだ金を一人占めしたのです。ジェスロ達はそれを取り戻しに来たのです。その金はブライアンが、母とノーヴァルが裕福な暮らしをするための仕送りに使ってしまい、もうありませんでした。
さすがにショックを隠せないノーヴァルでしたが、ブライアンに手を貸し遠くに逃げることにしました。しかし、いきなりジェスロが呼んでいたダンディーが待ち受けていたのです。しかしノーヴァルがどうにかダンディーを撃退し、殺すことができました。
プライス 戦慄の報酬の結末
逃げ出そうとしましたが、そう遠くに逃げない内にジェスロがやってきます。ノーヴァル達は身を隠していましたがジェスロはすぐ近くまでやってきていました。ブライアンは「ジェスロを殺さないと母まで狙われる」と言います。
そうはさせないと、ノーヴァルは隙を見てジェスロのボーガンを奪い、ホテルで売春婦といるジェスロの命を奪いにやってきますが、返り討ちにあってしまい、頬と腹部に傷を負ってしまいます。激怒したジェスロはノーヴァルの母親を殺しに行くと吐き捨て、部屋を出ていきました。
しかし、ジェスロは車を予めパンクさせていたため、事故に遭い瀕死の状態となっています。ノーヴァルはジェスロに近づき、とどめをさしました。
全てが終わり、ノーヴァルは浜辺で瀕死の状態のブライアンに話しかけます。何故手紙をよこしたのか、父の帰りを待ち母親の再婚話も阻止してきたのに何故…。しかし意識が朦朧としてきたブライアンには、もう答える力もありません。
目を閉じ、辛うじて動かした手がノーヴァルに触れます。ブライアンの脳裏に幼き日のブライアンが近寄ってくる記憶がよぎりました。
以上、映画「プライス 戦慄の報酬」のあらすじと結末でした。
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