泣いたり笑ったりの紹介:2019年イタリア映画。バカンスを過ごすため南イタリアの港町ガエータにある別荘に、セレブなカステルヴェッキオ家と、代々漁師の庶民的なペターニャ家がやってくる。実は両家の顔合わせのために、カステルヴェッキオ家の主トニが恋仲にあるペターニャ家の主カルロとその家族を招待したのだった。トニは家族にあっけらかんと結婚したい旨を伝えるが、カルロは息子たちにどうしても言い出せず…。価値観や家族観もまるで対照的な2つの家族だが「父親の結婚」に嫌悪という同じ反応をするのが、トニの長女ペネロペとカルロの長男サンドロ。2人の変化を通して、家族とは、幸せとは、人生とは—と深く考えさせられる感動作。
監督:シモーネ・ゴーダノ 出演:アレッサンドロ・ガスマン(カルロ)、ジャスミン・トリンカ(ペネロペ)、ファブリツィオ・ベンティヴォッリオ(トニ)、フィリッポ・シッキターノ(サンドロ)、ルネッタ・サヴィーノ(イーダ)、アンナ・ガリエナ(ジュリエッタ)、ローザ・ディレッタ・ロッシ(カロリーナ)、クララ・ポンソ(オリヴィア)、ジャンドメニコ・クパイオーロ(ジャンルコーネ)ほか
映画「泣いたり笑ったり」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「泣いたり笑ったり」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「泣いたり笑ったり」解説
この解説記事には映画「泣いたり笑ったり」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
泣いたり笑ったりのネタバレあらすじ:起
夏のバカンスを過ごすために、カルロは長男サンドロの家族と10歳の次男ディエゴを連れて、南イタリアの港町ガエータにやってきました。サンドロの妻カロリーナは2人目を妊娠中で、息子のアダムはディエゴより少し年下でわんぱく盛りです。
一方、隣接する豪奢な別荘には、美術商のトニがパリで女優として活躍している娘のオリヴィアとその子供を迎え入れていました。ディナーはトニの妹イーダとその恋人を加えてシーフードレストランへ。
トニのもう一人の娘ペネロペも到着し、カステルヴェッキオ家が全員揃ったところで「結婚する。地上で最も優しい男とだ」とトニは嬉しそうに報告しました。一同に衝撃が走りましたが、なかでもペネロペは嫌悪を露わにします。
そんな中でトニは席を立った隣のテーブルの男を追ってトイレまで着いていきました。その男とは、別荘の離れの客人カルロでした。
泣いたり笑ったりのネタバレあらすじ:承
トニは恋仲にあるカルロとの結婚話を進めるために、カルロの家族ペターニャ家を招待したのでした。しかし、ここへ来てカルロはどうしても息子たちに打ち明けることができません。トニが励ましてカルロの頬を手で包んだ瞬間、息子のサンドロがやってきて目撃してしまいます。「親父から手を離せ!」サンドロはそう言いながらトニに殴りかかりました。
騒ぎになり様子を見に来た娘たちに、トニはチャンスとばかり「私の婚約者家族だ」と紹介しましたが、サンドロは唐突すぎる衝撃に事態を飲み込めずにいました。
ショックを受けたサンドロを見たペネロペは、結婚を阻止しようと共闘を持ちかけました。サンドロは気が進まないと言いながらも阻止には同意し、翌日ペネロペの作戦を実行しました。
カルロは、まだ幼い次男ディエゴにトニとの結婚をどう話せばいいか迷っていました。そんな中、ペネロペの作戦はことごとく失敗し、サンドロは火傷まで負ってしまいます。ペネロペとカルロはすぐにサンドロを病院へ連れて行きました。治療を待っている間、待合室でトニとの馴れ初めを語り出すカルロ。ペネロペは複雑な想いを抱いていました。
泣いたり笑ったりのネタバレあらすじ:転
次の日、ペネロペに呼び出されて、彼女の母親で強力な味方ジュリエッタがやってきました。繰り返し浮気されてきたトニへの恨みもあり「結婚は許されない。遺産は散々苦しめられてきた私と娘たちのものよ」と結婚阻止に意欲を見せます。
ところが、カルロの人柄を深く知るうちに、次第に心動かされるジュリエッタ。そして遂に「2人は心から愛し合っている」とペネロペを諭し、サンドロもまた父カルロの幸せそうな姿に心が揺れ始めていきました。
2つの家族は共にバカンスを過ごすうちに、トニとカルロの結婚を認める空気になってきました。しかし、ペネロペだけは身勝手な父トニをどうしても許すことができません。彼女は幼少期から孤独だった胸の内をカルロに吐露しました。
そんな折、遊園地で子どもたちの面倒をほんの数時間頼まれたトニは、ひとりバーで楽しんでいるうちに子どもたちを見失ってします。カルロはそんなトニの無責任な行動を咎め、トニとの別れを決意しました。
泣いたり笑ったりの結末
カルロが去ってしまっても、結婚式の予約を取り消せずにいたトニ。ペネロペからもカルロからも見放され、一人になったことで自分の行いを悔い反省しました。
結婚式の前日。
トニはペネロペの職場へ出向き、これまでのことを謝罪しました。父が職場を訪ねてきたのははじめての出来事でした。ペネロペは父の過ちを赦し、2人でカルロの自宅へと向かいました。
店番をしていたサンドロは突然現れたトニとペネロペに困惑の表情を見せましたが、ここ数日間元気のない父親を想い、2人を船で沖まで連れていきました。
漁をしているカルロが見えるとトニの表情に笑顔が浮かびます。トニは船を移り、謝罪すると熱く抱擁を交わしました。
そして結婚パーティが開かれました。2人のシビル・ユニオンが仲介人に認められ、2つの家族は大盛り上がり。トニとカルロをはじめ、全員の表情には笑顔溢れていたのでした。
以上、映画「泣いたり笑ったり」のあらすじと結末でした。
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