シェイン 世界が愛する厄介者のうたの紹介:2020年アメリカ, イギリス, アイルランド映画。シェイン・マガウアンは、1957年イギリス生まれ。彼は5歳で酒とタバコをはじめ、10代で麻薬所持で学校を中退。1970年代に流行したパンク音楽に出会い歌手として大ブレークします。アイルランドにルーツを持つ彼は愛国心を歌にします。一方、ステージで酒やタバコをやり麻薬中毒になるなどの醜態をさらします。問題を抱えながらもアイルランド人の誇りを高めます。本作はアイルランド系の人気歌手シェインの破天荒な人生を彼自身のインタビューで振り返るドキュメンタリー映画です。
監督:ジュリアン・テンプル 出演:シェイン・マガウアン、ジョニー・デップ、ヴィクトリア・マリー・クラーク(妻)、モーリス・マガウアン(父)、テレサ・マガウアン(母)、ショバン・マガウアン(姉)、ほか
映画「シェイン 世界が愛する厄介者のうた」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シェイン 世界が愛する厄介者のうた」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「シェイン 世界が愛する厄介者のうた」解説
この解説記事には映画「シェイン 世界が愛する厄介者のうた」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シェイン 世界が愛する厄介者のうたのネタバレあらすじ:起・酒とタバコ
2010年代、シェイン・マガウアンは車椅子生活になりながらも、タバコと酒はやめられません。1957年12月25日、アイルランドからの移民であるモーリスの長男としてシェインはイギリスで生まれます。
シェインは貧しい農村で育ち、おじさんのジョンは汚い言葉を常に使っていたと言います。シェインの家庭はカトリックで、少年時代から教会に通い音楽に触れます。同時に酒を飲み始め、タバコも吸い始めます。少年時代からシェインは酔っ払い、家畜に話しかけます。
シェインが10代前半の頃に起きたベトナム戦争を振り返ります。彼はアメリカ軍と戦うベトナムの農民を、アイルランド独立戦争(1919年−1921年)で闘った兵士に例えます。
彼は、小学生時代から精神的に不安定な少年で、家族について語ります。父はIRA(アイルランド共和国軍)の支持者でギャンブル好き、母はモデルであり歌手であったと話します。彼は学校ではアイルランド系の友人はおらず、いじめられたと語ります。
シェイン 世界が愛する厄介者のうたのネタバレあらすじ:承・高校中退とパンクとの出会い
シェインの家族はロンドンに引っ越します。シェインは名門校であるウェストミンスタースクールに入学します。しかし、麻薬の所持で退学処分になります。彼は建設現場などで仕事を始めます。その後もロンドンのナイトクラブで酒、麻薬、女に溺れます。
ある朝、シェインが起きると部屋にあるジミー・ヘンドリックス(1960年代のミュージシャン)のポスターが語りかけてきます。そしてシェインは音楽に目覚めます。彼は当時ロンドンで流行り始めでいたパンク・ロックの世界に入ります。パンクは当時の若者の間で流行していた反体制的な音楽です。
シェインは、当時の人気パンクバンドのセックス・ピストルズに憧れます。彼はザ・クラッシュというパンクロックのコンサートを観客として参加していたところ、喧嘩に巻き込まれて流血します。1976年にシェインはニップル・エレクターズというパンクバンドに参加し、シェイン・オ・フーリガンという名前でミュージシャンデビューします。
イギリス国旗の上着を着ているシェインでしたが、アイルランドへの愛国心に目覚め始めます。彼は、IRA(アイルランド共和国軍、アイルランド独立闘争を行ってきた武装組織)を支持します。
シェイン 世界が愛する厄介者のうたのネタバレあらすじ:転・バンドの成功
シェインは、ニップル・エレクターズを離れ、バンド『ザ・ポーグス』のメンバーになります。彼はイギリス的要素を捨て、アイルランド系の文化、歴史、政治的独立などを音楽に取り入れます。ザ・ポーグスは1980年代に人気を博します。しかし、長年の乱れた生活から、彼は歯を失い始めます。
彼は人気者になり、若者たちはシェインの歌に熱狂します。彼はステージでタバコを吸い、酒を飲みます。その歌詞は、アイルランドの英国から抑圧された歴史、独立への闘争を語ったものでした。シェインは19世紀のアイルランドの愛国的な詩を書いたジェームズ・クレアンスー・マンガンの影響を語ります。
シェインは、金は稼いだもののすぐに使ってしまったと回想します。メディアへの露出も増え、レコードの売上も伸び表彰されます。1987年にはイギリスを代表するクリスマスソング「ニューヨークの夢」(Fairytale to New York)を発表します。
しかし、ロンドンでアイルランド系によるテロが起こり、イギリス政府は彼の歌をメディアで禁止します。彼は多忙から仕事をやめたいと周囲に語ります。また、医師からも健康の悪化のため仕事の休養を勧告されます。彼は車から落ち、怪我をしたため日本でのコンサートをキャンセルし、ザ・ポーグスから解雇されます。
シェイン 世界が愛する厄介者のうたの結末:アイルランドの誇り
シェインは新バンド『ポープス』を結成します。彼はようやく自由の身になれたと語ります。
シェインは、アイルランドへの思いと音楽はアイルランド文化への誇りを表す自分なりのやり方だった。音楽を通じてIRAを支持したと言います。また、ヘロイン中毒であったことも明かします。
彼は医師から酒をやめることを勧告されてもやめられない気持ちを語ります。周囲は、彼は自殺願望があり、酒を飲み続けて死ぬつもりでは?と疑います。シェインの姉はその考えを否定し、弟は人生を楽しみ、生きたい願望は強いと語ります。
シェインは2018年に結婚。ジャーナリストの妻のインタビューを受けながら、結婚は楽しいものだと語り、妻を褒めます。
若い歌手のコンサートに、車椅子姿のシェインが登場します。12月25日のクリスマスは彼の誕生日。観客は、Happy Birthday to Youを歌います。シェインは多くの観客の拍手を浴びるのでした。
以上、映画「シェイン 世界が愛する厄介者のうた」のあらすじと結末でした。
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