蝿男の呪いの紹介:1965年イギリス映画。「蠅男の恐怖」(1958年)、「蝿男の逆襲」(1959年)に続く蝿男シリーズの第3弾。今回は「蠅男の恐怖」の主人公アンドレ・ドランブルの孫がその意志を継ぎ、転送装置の実験を続けているという設定になっている。
監督:ドン・シャープ 出演:ブライアン・ドンレヴィ(アンリ・ドランブル)、ジョージ・ベイカー(マーティン・ドランブル)、キャロル・グレイ(パトリシア・スタンリー)、バート・クウォーク(タイ)、イヴェット・リース(ワン)、マイケル・グラハム(アルバート・ドランブル)、ほか
映画「蝿男の呪い」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「蝿男の呪い」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「蝿男の呪い」解説
この解説記事には映画「蝿男の呪い」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
蝿男の呪いのネタバレあらすじ:起
ある広壮な屋敷の窓ガラスが割れ、一人の若い女性が下着姿のまま飛び出してきます。彼女はそのまま門を抜け、近くにある道路へ。走ってきた車が危うく彼女をはねそうになり、急停車します。その車を運転していたのはマーティン・ドランブル。女は「男から逃げてきた」といい、パトリシアと名乗ります。ミステリアスな雰囲気に惹かれたマーティンはそのまま彼女を車に乗せ、自分が滞在しているモントリオールのホテルへ。ホテルで一緒に時間を過ごすうち、ふたりは恋仲になり、そしてついには結婚に至ります。
蝿男の呪いのネタバレあらすじ:承
パトリシアを連れてマーティンは自分の家へ。そこには中国人の男女の召使・タイとワンがいて、ドランブル一家の世話をしています。翌朝になり、ロンドンから帰ってきたマーティンの父・アンリがパトリシアに挨拶をします。アンリと話しながらパトリシアはピアノの存在に気づき、その前へ。そして曲を奏で始めますが、それを見たワンはあわてて外へ出て、馬小屋に向かいます。ピアノの音を聞きながら扉の向こうで誰かが泣いており、それをワンはなだめようとします。何かこの家には秘密があるようです。間もなくドランブル家に訪問客がやってきます。カナダ警察のロネ警部とある病院の婦長でした。実はパトリシアは精神衰弱で、精神病院から逃げ出してきたのです。彼女はピアニスト志望でしたが、自分の支えとなってきた母親の急死で精神のバランスを失い、病院に収容されていたのでした。病院に戻そうという警部たちの要求をマーティンは拒否。仕方なく警部たちは屋敷を去ります。
蝿男の呪いのネタバレあらすじ:転
その夜、パトリシアは居間のピアノを誰かが弾いているのを耳にします。居間の方に近づいたパトリシアは、顔や体が変形した女性がピアノの前に座っているを見て呆然となりますが、背後からワンに襲われて気絶してしまいます。実はアンリ、マーティン、そしてロンドンにいるマーティンの兄のアルバートは、アンリの父と祖父が研究してきた物質転送装置の実験に取り組んでおり、その女性はその実験の犠牲になったのです。しかも彼女はマーティンの前の妻ジュディスでした。気絶から目を覚ましたパトリシアに対し、マーティンは「悪夢を見たんだろう」とごまかしますが、まだ実験の被害者がおり、パトリシアに気づかれないようにその全員を「処分」する必要があります。物質転送装置は屋敷に一台、ロンドンに一台あるので、ロンドンへ転送してしまうのが1番でした。しかし転送された被害者がさらにグロテスクな姿に変わっていたため、ロンドンで待機していたアルバートはショックを受け、精神を病んでしまいます。
蝿男の呪いの結末
やがて真実を知ったパトリシアは屋敷を逃げ出そうとしますが、マーティンたちに邪魔されて果たせません。警察が実験のことを嗅ぎつけたため、アンリは物質転送装置を使ってロンドンへ逃げようとするものの、精神がおかしくなったアルバートのためにロンドンの転送装置は壊されていました。アンリは転送途中にそのまま死亡。そして自ら実験台となっていたマーティンも体の変形を抑えられなくなり、そのまま死んでしまいます。あまりのショッキングな出来事に泣き崩れたパトリシア。そこに警部たちが駆けつけ、彼女を保護します。悲劇は終わったのでした。
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