大殺陣(だいさつじん)の紹介:1964年日本映画。「十三人の刺客」と並ぶ工藤栄一監督の代表作で、いわゆる東映集団抗争時代劇のひとつ。何と言っても圧巻はラストの17分に及ぶ乱闘場面。モノクロの画面と相まって、ドキュメンタリーと見紛う迫力がある。
監督:工藤栄一 出演:里見浩太朗(神保平四郎)、平幹二朗(浅利又之進)、安部徹(山鹿素行)、宗方奈美(山鹿みや)、大木実(北条氏長)、大友柳太朗(酒井忠清)、ほか
映画「大殺陣」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「大殺陣」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「大殺陣」解説
この解説記事には映画「大殺陣」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
大殺陣のネタバレあらすじ:起
ある大雨の日、書院番・神保平四郎の宅に同僚の中島外記が駆け込んできます。大目付・北条氏長が采配する追捕の役人に追われてのことでした。中島は軍学者・山鹿素行を師と仰いでおり、素行が結成した暗殺一味に加わっています。彼らは大老・酒井忠清を亡き者にしようと企んでいたのです。
酒井は当代将軍・家綱に嫡子がないのを幸い、その弟である甲府宰相・綱重と密約を交わし、彼を次の将軍に推薦。自分も執権として事実上の最高権力の座につこうとしています。その企みを打ち砕かなければ、政権の腐敗がさらに続いてしまいます。
大殺陣のネタバレあらすじ:承
暗殺計画とは何の関係もない平四郎ですが、中島をかばったために冤罪をかけられることに。屋敷から逃げたものの行くあてがありません。そんな彼を浅利又之進という変わり者の貧乏旗本が匿ってくれます。浅利は遊び人で、扶持は5年先まで借金のカタに取られていました。
平四郎は翌日、外へ出て自分の冤罪を晴らそうとしますが、妻の加代が追捕の役人に殺されたと知り、悲嘆にくれます。やがて復讐心を抱いた彼は素行の姪・みやに請われ、暗殺一味に加わることを決意。
大殺陣のネタバレあらすじ:転
ただ大目付の詮議は厳しく、暗殺団からは裏切者も出てきます。そのうちのひとり、岡部源十郎を平四郎は斬殺しようとするものの、逃げられることに。その刀は又之進から借りたものでした。やがて岡部から黒幕が素行だと知り、北条がその屋敷に追捕を差し向けます。
屋敷を捨てて地下にこもった素行は数少なくなった一味を招集。暗殺の目標を酒井忠清ではなく、綱重に変更します。身辺警護の厳重な酒井より、綱重の方が狙いやすい、と考えてのことでした。その次の日、水戸中納言・光圀を見送りに出た綱重の一行を素行の暗殺団が襲います。そこにはもちろん平四郎も交じっていました。
大殺陣の結末
彼らは必死になって綱重を殺そうとしますが、多勢に無勢、結局は全員が殺されてしまいます。ところが吉原からの遊びの帰り、偶然、又之進が平四郎の野ざらしになった死体のそばを通りかかります。
彼は急に心に憤りを覚え、平四郎の刀を手に取ると、救出されたばかりの綱重を襲撃することに。命は落としますが、暗殺には成功します。それを知った酒井は半狂乱。その野心にようやく終止符が打たれるのです。
以上、映画「大殺陣」のあらすじと結末でした。
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