ダリダ~あまい囁き~の紹介:2017年フランス映画。ダリダ、34歳。自殺未遂のニュースが世界を巡った。カイロからパリへ渡り、23歳で歌手デビューを果たしたダリダ。その年にゴールドディスクを受賞。社会現象となるほどの大ヒットを次々と飛ばし、ヨーロッパ各国はもちろん、アメリカ進出にも成功する。一方で私生活では数々の燃え上がるような恋をしては、身を切られるような別れを繰り返していた。ダリダと関係のあった男たちが、医師の治療に協力するために語るダリダとの過去を通じて、自らの手で運命を切り開き歌手としての栄光を掴んでいく強い意志を持ったダリダと、傷付き孤独なヨランダ(ダリダの本名)の2つの顔を見せていく。フランスの国民的スターで、アラン・ドロンとのデュエット曲「あまい囁き」が日本でも大ヒットした歌姫ダリダの実話に基づく物語。ダリダのプロデューサー兼マネージャーだった弟のブルーノの全面協力を得て、没後30年に完成させた作品。
監督:リサ・アズエロス 出演:スヴェヴァ・アルヴィティ(ダリダ)、リッカルド・スカマルチョ(ブルーノ)、 ジャン=ポール・ルーヴ(ルシアン・モリス)、ニコラ・デュヴォシェル(リシャール・シャンフレー)、アレッサンドロ・ボルギ(ルイジ・テンコ)、バレンティナ・カルリ(ロージー)、ブレンノ・プラシド(ルチオ)ほか
映画「ダリダ~あまい囁き~」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ダリダ~あまい囁き~」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ダリダ~あまい囁き~の予告編 動画
映画「ダリダ~あまい囁き~」解説
この解説記事には映画「ダリダ~あまい囁き~」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ダリダ~あまい囁き~のネタバレあらすじ:起
フランスの歌姫ダリダがホテルで自殺未遂。世界に衝撃のニュースが駆け巡ります。その1ヶ月前には恋人ルイジが拳銃自殺により命を絶ちました。ダリダは一命をとりとめるものの心のケアが必要と診断されパリ近郊のホテルへ移されます。なぜ、ダリダは死を選ぼうとしたのか?医師は元夫のルシアンに話を聞きます。彼とダリダの出会いはオランピア劇場の新人コンテストでした。芸術監督を務めるルシアンは、ダリダの美しさと歌声に心を奪われ友人エディが経営するレコード会社と契約させます。デビューしてからは瞬く間に国民的スターの座に上りつめるダリダ。ルシアンとも深い仲になっていきますが、彼はキャリアを優先し”夫と子どもを持つ夢”を叶えられずにいました。続いて、医師は弟のブルーノからダリダの幼少期について尋ねます。カイロで生まれ育ったダリダは、生まれつきの目の病気により眼鏡をかけていたことでいじめに遭い、自分は醜いと信じていました。また、バイオリン奏者である父親の不遇な人生の果て早くに亡くしていることもダリダの心に影を落としていたのでした。
ダリダ~あまい囁き~のネタバレあらすじ:承
ようやくルシアンからプロポーズをされましたが、ダリダの愛は冷めていました。憧れていたはずの結婚生活も画家のジャンとの出会いで一転します。ゴシップ誌に不倫を書きたてられたダリダに対する世間の風当たりは強く、また音楽の流行もバラードからロックへと変わりつつありました。そんな中ダリダは、オランピア劇場での単独公演を開く機会を得ます。逆風によるプレッシャーをものともせず、魂が込められたダリダの歌声は会場を感動の渦へ誘い見事大成功。観客として訪れていたルシアンとも友人として絆を取り戻しました。会社を立ち上げプロデューサーとなったブルーノは、姉のイタリア進出のためにシンガーソングライターのルイジを紹介します。2人はひと目で恋に落ちました。当時を振り返りブルーノは医師に向かって嘆きました。「あのとき2人を会わせなければこんなことには…」と。
ダリダ~あまい囁き~のネタバレあらすじ:転
イタリア、サンレモ音楽祭の夜。華やかに迎えられるダリダと対照的に、ルイジは一次審査で落選。絶望したルイジはその日の晩、自ら命を絶ちました。1年後、深い悲しみから立ち上がったダリダは音楽祭のために再びイタリアを訪れます。そこでダリダはルイジのファンを名乗るルチオという22歳の青年と出会います。12歳の年の差を超え惹かれ合う2人でしたが、妊娠という現実が甘い夢を終わらせます。ダリダはルチオへ「勉強を続けてほしい」と書かれた手紙と小切手を送り別れを告げました。望んでいたはずの子どもも諦め、中絶を決断します。その後、ギャンブルで大金を失ったルシアンも自殺。次から次へとやってくる不幸に絶望へ追いやられていくダリダでしたが、皮肉なことにその深い悲しみは彼女の歌声に表現力をもたらせ、ますます人を魅了していきます。そんなダリダが次に恋に落ちたのは、サンジェルマン伯爵の生まれ変わりと名乗るリシャールでした。アラン・ドロンとのデュエット「あまい囁き」が大ヒットする中、ドロンとの熱愛が報じられている時もダリダはリシャールに夢中でした。しかし、ある日事件が起こります。リシャールが強盗と間違えて、家政婦の恋人に発砲し、執行猶予付きの有罪判決を受けたのです。それに反しダリダはブルーノが狙ったディスコ路線が大ヒットし、アメリカ進出も大成功を収めました。
ダリダ~あまい囁き~の結末
ダリダ集大成のパリ公演を終わらせ、これほどまでに幅広い音楽を歌う人は他にいないと大絶賛されます。どこに行っても人気者で多忙を極めるダリダ。一方でリシャールは暇を持て余し、次第に2人の関係に溝が深まっていきます。リシャールの子どものような振る舞いに耐えられなくなったダリダはある日「私の人生から出て行って!」と別れを告げます。それから2年後、リシャールは車の中で変わり果てた姿で発見されました。ある夜、ダリダはブルーノに手編みのマフラーをプレゼントします。「私を思い出して」と。「いつも思い出してるよ」と微笑みながら答えるブルーノ。次回の食事の約束をして2人は別れました。帰宅したダリダは家政婦へ伝えます。「明日は起こさないで」と。綺麗に身支度を整えベッドに入るダリダ。テーブルには”人生に耐えられない。ゆるして”と遺書が残されていたのでした。
以上、ダリダ あまい囁きのあらすじと結末でした。
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