映画「Dearダニー 君へのうた」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
Dearダニー 君へのうたの紹介：2015年アメリカ映画。事実をもとにして描かれたという、あるミュージシャンの驚くべき物語。70年代、ジョン・レノンが、ある新人アーティストに宛てた一通の手紙。それが40年以上もの時を経て、ようやく本人のもとへと届いた。そこから彼の人生は、大きな変化を遂げていく。主演は、これが初のミュージシャン役というアル・パチーノ。共演はアネット・ベニング、ジェニファー・ガーナ―。
監督：ダン・フォーゲルマン 出演者：アル・パチーノ（ダニー）、アネット・ベニング（メアリー）、ジェニファー・ガーナ―（サマンサ）、ボビー・カナヴェイル（トム）、クリストファー・プラマー（フランク）、カタリーナ・キャス（ソフィー）、ジゼル・アイゼンバーグ（ホープ）ほか
この解説記事には映画「Dearダニー 君へのうた」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
往年のロック・スター、ダニー・コリンズ。現在は、ツアーに出ても過去のヒット曲を歌うだけで、もう何年も新曲を書いていません。娘ほどの若い恋人ソフィーと豪邸に住み、派手な生活を続けていました。ある日、マネージャーのフランクが、ダニーの誕生日に信じられないプレゼントを持ってきます。それは40年以上も昔、新人のダニーの存在を知ったジョン・レノンが、ダニー宛てに書いていたという一通の手紙でした。ダニーに届く前にコレクターの手に渡ってしまった手紙を、フランクが発見したのです。その手紙にはレノンの電話番号もあり、「話をしよう」と書かれていました。愕然とするダニー。「当時この手紙を読んでいたら、オレは絶対に電話していた。そしたら人生も変わっていたのに！」。レノンの手紙を額に入れたダニーは、今からでも遅くないとツアーをキャンセル。新しい自分になることを決意します。
翌日、荷造りをしたダニーは、ソフィーとも別れて家を出ます。自家用ジェットで向かったのはニュージャージー。ダニーがチェックインしたホテルの従業員たちは、大物芸能人の滞在に大騒ぎです。ダニーは、ある家を訪ねます。駆け出しの頃に関係を持った女性と、その息子がいるはずでした。しかし今では、息子のトムと妻のサマンサ、そして娘のホープが住んでいました。トムはダニーに帰れと言います。母親も10年前に亡くなり、トムにとってダニーは他人同然でした。過去を悔やむダニーは、多動性障害だというホープのために、マンハッタンにある高額の専門教育をする学校に面接予約を入れます。面接に通り、入学を許されたホープ。サマンサはダニーに感謝を捧げ、トムも「もう憎むのはたくさんだ」と父親へ和解の意志を示します。ダニーと２人きりになったトムは、自分が白血病であることを告白します。２人目を妊娠中のサマンサには病を隠し、出張だと嘘をついて３週間の治療を受けに行くトム。ダニーは、自分も同行すると約束します。
ダニーは、ホテルの支配人メアリーと親しくなります。夫と離婚しているメアリーは、５年前にダニーの公演を見たと言います。部屋でピアノを弾きながら新曲作りをするダニーに、的確なアドバイスをするメアリー。知的でユーモアのセンスもある彼女といると、なぜかダニーは素直に自分の気持ちを話せるのです。ある日、ホテルにフランクが訪れます。ダニーの財政状態が悪化している。ツアーに戻らないと大変なことになると言うフランク。ダニーは、完成した新曲を披露するため、小さなバーでライブをしたいと言い張ります。それが終わったら再びツアーをするという条件で、フランクはしぶしぶライブを許可します。
ライブ当日。客で満員になったバーのピアノの前に座るダニー。しかし、客が期待していたのは新曲ではなく、ダニーの過去のヒット曲でした。ためらうダニーでしたが、結局は歓声に負け、新曲は披露せずに昔の曲を歌い出します。客席のメアリーの顔に、失望の色が見えています。ライブ終了後、落ち込んでヤケを起こしたダニーは、再びクスリに手を出します。それを見たトムはダニーを非難し、ダニーもサマンサにトムの病気のことをばらしてしまいます。割れた額の中のレノンの手紙を見つめるダニー。翌日、ホテルをチェックアウトしたダニーの部屋に入ったメアリーは、自分への贈り物として、レノンの額が置かれているのを見て驚きます。その後、検査の結果を聞きに病院へ行ったトムと一緒に、待合室に座るダニー。緊張するトムにダニーは言います。「医者は、良い結果なら名前を呼び、悪い結果なら名字を呼ぶ。名前を呼ばれるよう念じるんだ」。２人は並んで、ひたすら念じます。そこへドアが開いて、入ってきた医者が言いました。「やあトム！」。
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