飛ぶ教室の紹介:2003年ドイツ映画。いたずらっ子のヨナタンが新たな寄宿学校で出会ったのは一癖も二癖もある生徒と先生だった。そして見つけた脚本が過去への鍵を握る。
監督:トミー・ヴィガント 出演:ウルリッヒ・ヌーテン(ベク“正義”先生)、セバスチャン・コッホ(ボブ“禁煙”)、アーニャ・クリング(カトリン)、ピート・クロッケ(クロイツカム校長)、ハウケ・ディーカンフ(ヨナタン)、テレザ・フィルスマイアー(モナ)、ほか
映画「飛ぶ教室」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「飛ぶ教室」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
飛ぶ教室の予告編 動画
映画「飛ぶ教室」解説
この解説記事には映画「飛ぶ教室」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
飛ぶ教室のネタバレあらすじ:起・新しい寄宿学校
船長を養父に持つヨナタンは、六回の退学を経て、合唱団があることで有名な寄宿学校へ入ることになった。彼は空港のターンテーブルに置き去りにされた犬を連れて新しい学校へ向かった。 学校はクリスマス中継用の合唱の準備や、クリスマス劇の練習でヨナタンが皆に紹介されたのは食堂での事だった。寮のルームメイトに説明を受けていると、早速犬を連れ込んでいつことがバレてしまう。寮長のテオは夜のうちに捨ててこないと施設を呼ぶと言うので、ヨナタンはルームメイトたちに連れられて彼らの秘密基地へ犬を連れて行くことにした。するとそこにボブと名乗る見知らぬ大人がやって来て、ここの本当の所有者だと言った。半信半疑の子供たちだったが、彼らの知らないものの隠し場所を彼が示して見せたので、犬の世話を代わりにやってもらうと言う条件を出した。知らない大人がやってくるボブ。
飛ぶ教室のネタバレあらすじ:承・寄宿組と通学組の格差社会?
この学校には寄宿舎組と、通学組があり、寄宿舎組はいわゆる良家の男の子で、合唱団も寄宿舎組で構成されていた。とあるテレビの中継の日、ゼバスチアンが通学生に大切な楽譜を奪われ、攫われてしまう。ルームメイトのマルティン、マッツ、ウリーそしてヨナタンは、合唱団の集合から抜け出し、彼を探しに行った。一方楽譜が一向に届かない現場では、指揮者のベク先生が、コピーした楽譜を生徒に配ってその場をしのごうとしていた。 通学組がゼバスチアント楽譜を返す交換条件は、彼らの端の返却と、謝罪文を掲示板に貼る事だった。納得のいかない寄宿舎組は一番腕っぷしの強いマッツがヴァヴェルに決闘を挑み、雪合戦で陽動している間にゼバスチアンと燃えた楽譜の残骸を見つけた。 公演中持ち場を離れた事を、ベク先生は叱ったが。その理由が友人を助けるためだったので、25年前自分がこの学校の生徒だった頃に、とある生徒に病気の母がおりできる限り彼が母親の所に行けるようにしていた事、しかし日本での公演で三週間開けているうちにその病状は悪化、彼は教会の蝋をはぎ取る罰を受けたが彼の友達が代わりをしていた事で母親に会いに行けた祖いう話を彼らにした。そしてヨナタン達には、週末もクリスマス劇の練習という罰が与えられた。
飛ぶ教室のネタバレあらすじ:転・秘密基地で見つけた脚本
ヨナタン達は秘密基地で飛ぶ教室というラップのような脚本を見つける。彼らはクリスマスの劇にこれをミュージカル風にして演じようと準備を始めた。しかし劇中で少女の役をするウリーは、自分の役が嫌だ、周りから弱虫と思われているのも嫌だと言って、勇気のあるところをみんなに見せてやると言って出て行った。 通学組のモナはヨナタンを自分の誕生会に誘った。ヨナタンは彼女を秘密基地に招き、ダンスの衣装をぷれっ然とした。彼はお礼にモナのサングラスを貰った。 クリスマス直前、マルティンが、両親が離婚をするので母親のそばにいるために学校をやめるかもしれないと、ヨナタンに打ち明けた。 さらに彼らが練習をしていると、脚本はどこで手に入れたとベク先生に詰め寄られ、この脚本の上演を禁止されてしまう。ヨナタン苛立ちに小道具を蹴ると、爆発し学校は火事騒ぎに。同室の生徒たちはヨナタンが火事の原因だと言う事を飛ぶ教室に掛けて沈黙すると誓った。ベク先生の部屋に呼び出された彼らは、仲介に入ったベク先生の恋人の教師から生徒とと教員には信頼が大切だと説かれ、ベク先生は口を開いた。
飛ぶ教室のネタバレあらすじ:脚本の作者と真相
この劇はベク先生と親友が書いたものだった。当時はベルリンの壁の事を書くのは危険で、友人ローベルトは途中で西へ逃げ、ロックにハマっていた先生は逃亡を助けたのではと密告され退学になったと話した。それを聞いたヨナタンは自分が小道具を蹴って火事になったと告白。子供達は秘密基地のボブがローベルトの愛称だと気付き、彼らに連れられたベク先生は親友と再会を果たした。一方、学校では、弱虫でないことを証明したいウリーが、風船をパラシュートにして飛んだが、途中で墜落し骨折してしまった。 いよいよ、クリスマス公演の日。子供たちは車椅子でウリーを連れだした。合唱には船長も訪れていた。そしてクリスマス劇には焼け残ったセットを使い、ベク先生のために一曲だけ披露した。そこには車いすのウリーの姿もあった。 クリスマス休暇を迎えマルティンは学校に残ることが決まり、ボブは校医として働くことを打診されていた。クリスマスの夜、ヨナタンはモナと流れ星にみんなの幸せを願った。
以上、映画「飛ぶ教室」のあらすじと結末でした。
飛ぶ教室のレビュー・考察:過去、現在、未来を繋ぐ脚本
少年たちにとって、本来は古い脚本のはずの「飛ぶ教室」、けれど彼らはそれをラップだと言って率先して上演しようとする。かつて、ベク先生とローベルトが作った世界は彼らが書いたその時も、少年たちが演じようとと言う今も、「新しさ」を失ってはいなかった。脚本を通して、今は大人である彼らの子供時代を見るようで、おもしろい。
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