五線譜のラブレター DE-LOVELYの紹介:2004年アメリカ映画。数多くのミュージカルや映画音楽を手掛けたアメリカを代表する作曲家コール・ポーターの半生を描いた人間ドラマ。コール・ポーターの名曲の数々を随所に散りばめ、彼とその妻の愛の軌跡を描いたドラマチックな映画です。
監督:アーウィン・ウィンクラー 出演者: ケヴィン・クライン(コール・ポーター)、アシュレイ・ジャッド(リンダ・ポーター)、ジョナサン・プライス(ゲイブ)、 ケヴィン・マクナリー(ジェラルド・マーフィー)、サンドラ・ネルソン(サラ・マーフィー)、ほか
映画「五線譜のラブレター」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「五線譜のラブレター」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「五線譜のラブレター」解説
この解説記事には映画「五線譜のラブレター」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
五線譜のラブレターのネタバレあらすじ:起
老いた作曲家のコール・ポーターは、妻と過ごした日々を懐かしく思い出します。1920年代の華やかなパリ、コールはパーティーで美しい女性リンダと出会い、彼女に求婚します。コールの才能に惚れこんだリンダは彼のプロポーズに応え、二人はパリで幸せな結婚生活を始めます。コールが同性愛者であることを承知の上で結婚したリンダでしたが、若い愛人と奔放な恋愛を楽しむ夫にやがて複雑な感情を抱き始めます。
五線譜のラブレターのネタバレあらすじ:承
環境を変えることが大切だと感じだリンダは、コールとともにニューヨークへやってきます。リンダの支えもあり、コールが手掛けたミュージカル公演は成功を収めます。そして友人夫妻との交流を深めたコールとリンダは、彼らのような温かい家庭を作ろうと決心します。しかしコールの悪い癖は治ることはなく、ニューヨークでも再び若い男と派手に遊び始めるのでした。そんな中リンダが流産してしまい、コールは夫婦で再出発するためハリウッドの世界へと進出するのでした。
五線譜のラブレターのネタバレあらすじ:転
ハリウッドで映画音楽を手掛けるようになったコールでしたが、依然として享楽的な生活からは抜け出せません。ある日乗馬を楽しんでいたコールは、落馬して重傷を負ってしまいます。車椅子で生活を送ることになったコールは、ピアノのペダルもまともに踏むことができず苦しみます。20回以上の手術を繰り返して復帰したコールでしたが、彼の栄光を美談のように扱う世の中の風潮には疑問を感じるのでした。そんな中リンダが末期の結核を患っていることが分かり、コールは悲しみに暮れます。
五線譜のラブレターの結末
コールが足の痛みを抱えながら制作したミュージカル公演は成功を収めますが、リンダの身体は日を追うごとに弱っていきます。やがてリンダはベッドから起き上がれないほど衰弱します。リンダは死の淵を彷徨いながら、コールへ愛しているという言葉を残して静かに息を引き取るのでした。リンダを失ったコールはすっかり創作意欲を失い、心を閉ざすようになります。コールはリンダや友人達に囲まれた過去の輝かしい日々を思い出すのでした。孤独な身となったコールはピアノの前に座り、リンダのために作った曲を口ずさみます。すると若き日のリンダがそっと横に座り、一緒に歌い出します。二人は昔のようにいつまでも寄り添いながら音楽に身をゆだねるのでした。
アメリカのポピュラー音楽の粋を集めたようなコール・ポーターの楽曲が大好きだったので公開を待ちかねて観に行ったが、若干肩すかしな感じは否めなかった。ポーターのセクシュアリティとそれを知りながら支える妻との関係性はこの作品の肝の一つだとは思うが、扱いは通り一遍な感じ。楽曲はもちろん最高なのだが、オシャレできれいなミュージックビデオの域は出ていないと思った。