ガザの美容室の紹介:2015年パレスチナ,フランス,カタール映画。パレスティナ自治区、ガザ。ロシアから嫁いできたクリスティンが経営する美容室は、順番待ちをしている女性客で賑わっている。離婚調停中の主婦エフィティカール、ヒジャブを被った敬虔なムスリムのゼイナブ、結婚式前に身支度を整えているサルマ、出産間近のファティマなど、様々な背景を持つ女たちが好き好きな四方山話に興じて時間を過ごしていた。しかし、通りの向こうで突然の銃声。賑やかなしゃべり場だった美容室は戦火の中に取り残され、皆閉じ込められることになってしまった。本作の原題『DÉGRADÉ』はフランス語で悪化という意味と、髪型のレイヤースタイルという意味がある。ガザで生まれ育った双子の監督による実体験に基づいた初の長編作品で、戦争状態という日常を生きる女性たちをワンシチュエーションで描く。戦闘に巻き込まれた人々の恐怖を追体験することができる作品。
監督:タルザン・ナサール / アラブ・ナサール 出演:ヒアム・アッバス(エフィティカール)、ヴィクトリア・バリツカ(クリスティン)、マイサ・アブドゥ・エルハディ(ウィダド)、マナル・アワド(サフィア)、 ダイナ・シバー(サルマ)、リーム・タルハミ(ワファ)、ミルナ・サカラ(ゼイナブ)、サミーラ・アシーラ(ファティマ)、タルザン・ナタール(アハメド)ほか