特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクションの紹介:2004年日本映画。『スーパー戦隊シリーズ』第28作『特捜戦隊デカレンジャー』の劇場版です。人々を機械奴隷に変えてしまう細菌兵器を巡り、デカレンジャーと宇宙の犯罪者集団が戦いの火花を散らせます。ゲストヒロインに新山千春を迎え、過去の戦隊作品で悪役を演じた遠藤憲一らがゲスト出演しています。
監督:渡辺勝也 出演者:さいねい龍二(赤座伴番/デカレッド)、林剛史(戸増宝児/デカブルー)、伊藤陽佑(江成仙一/デカグリーン)、木下あゆ美(礼紋茉莉花/デカイエロー)、菊地美香(胡堂小梅/デカピンク)、吉田友一(姶良鉄幹/デカブレイク)、稲田徹(ドギー・クルーガー/デカマスター)、ほか
映画「特捜戦隊デカレンジャー フルブラスト・アクション」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「特捜戦隊デカレンジャー フルブラスト・アクション」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
特捜戦隊デカレンジャー フルブラストアクションの予告編 動画
映画「特捜戦隊デカレンジャー フルブラスト・アクション」解説
この解説記事には映画「特捜戦隊デカレンジャー フルブラスト・アクション」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
特捜戦隊デカレンジャー フルブラストアクションのネタバレあらすじ:起
第17銀河系にある平和で美しい惑星・レスリー星。楽しく遊んでいた少女たち(志田未来など)が美しく咲き誇るマリーゴールドの花を手にしたその時、どこからともなく現れた四人組が“金色の雪”なるものを惑星中に降らせてきました。“金色の雪”を浴びた人々が次々と機械の身体となってしまい、レスリー星は瞬く間に四人組によって滅ぼされていきました。そんな四人組を、宇宙警察の捜査官“スペシャルポリス”が追っていました…。
その頃、地球では宇宙警察地球署・特捜戦隊デカレンジャーの6人(デカレッド(声:さいねい龍二/演:福沢博文)、デカブルー(声:林剛史/演:今井靖彦)、デカグリーン(声:伊藤陽佑/演:三村幸司)、デカイエロー(声:木下あゆ美/演:橋本恵子)、デカピンク(声:菊地美香/演:小島美穂)、デカブレイク(声:吉田友一/演:永徳))が巨大ロボ「ライディングデカレンジャーロボ」で地球に飛来した特別指定凶悪犯の宇宙艇を追っていました。
凶悪犯はレスリー星の軍事機密を奪って逃走中であり、デカレンジャーは警告を無視して逃げ続ける宇宙艇を撃墜しました。宇宙艇から脱出してきたのは機械の身体を持つアルゴル星人のブランデル(田村円)、ジーン(天祭揚子)、ウインスキー(岡本美登)の3人であり、アルゴル星人たちは戦闘員ドロイド“アーナロイド”に後を任せて逃走しようとしましたが、デカブレイクは得意技“正拳アクセルブロー”を駆使してアルゴル星人たちから軍事機密の入ったケースを押収することに成功しました。「無法な悪を迎え撃ち、恐怖の闇をぶち破る。夜明けの刑事、デカブレイク!」
デカブレイクはバイク「マシンボクサー」に乗り、ケースを持って地球署庁舎「デカベース」に引き上げていきました。デカレッドたち5人はアルゴル星人たちと対峙したその時、突如高所から謎の人物がデカレンジャーに発砲、アルゴル星人たちはその隙にいずこへと逃亡していきました。デカレンジャーはアルゴル星人たちには他にも仲間がいると推測しました。
ケースは地球署署長のドギー・クルーガー(声:稲田徹/演:日下秀昭)の手に渡り、解析の結果、ケースの中身はレスリー星で研究されていた病原菌が突然変異したことにより生まれた細菌兵器であることが判明しました。
細菌兵器を悪の手に渡すわけにはいかないドギーは情報を得るためレスリー星と交信を試みたものの一切の通信が途切れてしまっており、ドギーはデカブレイクこと姶良“テツ”鉄幹(吉田友一)をレスリー星に調査に向かわせ、ケースの中身は白鳥スワン(石野真子)がさらに分析することにしました。あのアルゴル星人たちは数々の惑星を滅ぼしてきた「ガスドリンカーズ」という犯罪チームの一員であり、ドギーはデカレンジャー5人に「ガスドリンカーズ」が地球に来た狙いを探るよう指示しました。
特捜戦隊デカレンジャー フルブラストアクションのネタバレあらすじ:承
デカレンジャーは早速捜査を開始、デカブルーこと戸増“ホージー”宝児(林剛史)は宇宙女子大生のフラビージョ(山本梓)とウェンディーヌ(福澄美緒)に、デカグリーンこと江成“セン”仙一(伊藤陽佑)とデカピンクこと胡堂“ウメコ”小梅(菊地美香)は屋台の客たち(福沢博文、今井靖彦、三村幸司、橋本恵子、小島美穂、永徳、日下秀昭)に聞き込みしましたが有力な情報は得られませんでした。
デカレッドこと赤座“バン”伴番(さいねい龍二)とデカイエローこと礼紋“ジャスミン”茉莉花(木下あゆ美)は様々な星のエイリアン達が集い、時には犯罪取引の場ともなる、とある酒場を探り当てました。そこではマイクル・マイクソン(声・歌:ささきいさお)率いるエイリアンのバンド「ロケットシップ・ベイビーズ」が「ミッドナイト デカレンジャー」(テレビ本編のエンディングテーマ曲)を演奏していました。
バンは続いて登場した女性歌手マリー・ゴールド(新山千春)につい見とれてしまい、思わず歩み寄りました。バンは緊張を解きほぐすためにジュースを飲み干しましたが、マリーからマリーゴールドの花を胸のポケットに差されたバンは思わずグラスを落としてしまいました。
ところが、グラスは落下する直前で動きを止め、マリーは少しだけ時間を止める自らの能力でグラスを止めたことを明かしました。気が付くと、バンとマリー以外の周辺の人々も動きを止めており、バンはマリーに誘われるがままに夜の街へと繰り出しました。
バンはマリーへの気持ちを押し隠すように、自分には地球の平和を守る任務があるからデートには応じられないと告げました。マリーは笑いながら「あなたっていい人ね」と言うと、自らの正体を宇宙警察のスペシャルポリスでありレスリー星の潜入捜査官、コードネーム“デカゴールド”であることを明かしました。
その頃、アルゴル星人のアジトでは、ガスドリンカーズのリーダーであるヴォルガー(遠藤憲一)が軍事機密“金色の雪”を奪われた三人に鉄拳制裁を加えていました。そこにガスドリンカーズの取引相手である宇宙の武器商人、エージェント・アブレラ(声:中尾隆聖)が現れ、「ガスドリンカーズの名が聞いて呆れるな」と叱責しました。ヴォルガーは「心配するな、“金色の雪”、すぐに取り返す」と約束しました。
マリーはデカベースにて、ガスドリンカーズが“金色の雪”を使って人々を機械奴隷に変え、自分が宇宙パトロールから戻った時には既にレスリー星は滅んでいたと説明しました。ガスドリンカーズの目的は機械奴隷と化した人々を元に戻すことのできるワクチンを“金色の雪”とセットでアブレラに売りつけることであり、アブレラは「どちらか片方だけなら価値はない」と言いつつもつけた買値は1億ボーンという非常に高額なものだったのです。そしてワクチンはヴォルガーの手に渡っていました。デカレンジャーは手ごわいと警告するアブレラに、ヴォルガーは「既に手は打ってある」と不気味な笑みを浮かべました。
バンたちがガスドリンカーズへの怒りを露わにしていると、“金色の雪”を分析していたスワンが突然変異でも起きない限りワクチンを精製するのは困難との結果を報告してきました。レスリー星を救う唯一の手段はヴォルガーからワクチンを取り戻すことであり、バンはマリーに「みんなでレスリー星を取り戻そうぜ。みんなでやれば勝てるって。正義は絶対勝つ!」と励ましました。ウメコはマリーを風呂に誘い、「地球署には、どう考えてもダメだっていう状況でも、ぜんぜんめげずになんとかしちゃう奴らがいますから」と勇気づけました。マリーはそれがバンのことだと気付きました。
ところがその夜、スワンの研究室を訪れたマリーは時間を止め、“金色の雪”を奪ってデカベースから姿を消してしまいました。バンはまさかの出来事に言葉を失いました。シンキングポーズの逆立ちで閃いたセンはマリーが敵に寝返ったのではと推理、バンは「マリーがそんなことするわけないだろ!」と逆上してしまいます。そこでマリーの居場所を突き止めるべく、超能力者であるジャスミンはマリーが触れたものから彼女がとある廃工場に向かっていることを知りました。
特捜戦隊デカレンジャー フルブラストアクションのネタバレあらすじ:転
その頃、マリーは廃工場で、ガスドリンカーズと取引に応じていました。マリーは“金色の雪”と引き換えにワクチンを手に入れようとしたその時、バン・ホージー・セン・ジャスミン・ウメコが駆け付けてきました。
「何故なんだよ、マリー!」と驚きを隠せないバンに、ヴォルガーはマリーは自分たちとの戦いに敗れ、故郷を救うためにはこうするしかなかったと告げました。ガスドリンカーズがレスリー星を滅ぼしたあの日、マリーはデカゴールドに変身して対抗しましたがあっけなく敗れ、故郷を救うためにやむなくガスドリンカーズと取引したのです。
バンの「だからってこんなんでいいのかよ!君の正義はどこに行っちまったんだよ!」との悲痛な叫びに自らの行いが誤りであったことに気付いたマリーでしたが、ヴォルガーはマリーを捕まえると「無駄だ。他に方法はない。そんなに渡したくないならくれてやる」とマリーの体内に“金色の雪”を打ち込みました。
「1時間でこいつは激烈に発病し、この地球全体に金色のウイルスを撒き散らす細菌兵器へとなる。やがてこの地球の人間どもも全員機械奴隷と化す。だがお前らにこの女を殺すことはできない。面白い思い付きだろう? なんならこのワクチンを100億ボーンで売ってやろうか?」とデカレンジャーを嘲笑いながら去っていくヴォルガーたち。
薄れゆく意識のなか、マリーは拳銃をバンに託し、「自業自得ね。バン、私を撃って。私が死ねばこの地球にウイルスを広げずに済む。この星を守るために…」と懇願しますが、バンは拳銃をマリーに返すと「俺は君を守る。この地球も、レスリー星も守る。あいつらを倒して、絶対に1時間以内にワクチンを持って帰ってくる。だから、死んだりしたら許さないぜ」と約束しました。そしてバンはマリーが時間を止める時のポーズをしてみせ、「止めたんだ。君の悲しみの時間だけをね…」とマリーを懸命に励ましました。
バンたちはロボット警察犬マーフィーK9にマリーをデカベースに搬送させ、ピラミッド型の惑星間転送装置で他の惑星へ向かおうとするガスドリンカーズの前に立ちはだかりました。「お前ら、絶対許さない!」バンたちはデカレンジャーに変身しました。
「ひとつ!非道な悪事を憎み!」「ふたつ!不思議な事件を追って!」「みっつ!未来の科学で捜査!」「よっつ!よからぬ宇宙の悪を!」「いつつ!一気にスピード退治!」「S.P.D.(Special Police Dekaranger)、デカレッド!」「デカブルー!」「デカグリーン!」「デカイエロー!」「デカピンク!」「特捜戦隊デカレンジャー!」「犯罪集団ガスドリンカーズ、人間機械奴隷化および惑星壊滅の罪でジャッジメント!」デカレッドは銀河の遥か彼方にある宇宙最高裁判所と連絡を取り、ヴォルガーら4人全員のデリート(犯罪者をその場で即処刑すること)の許可を得ました。
特捜戦隊デカレンジャー フルブラストアクションの結末
遂にデカレンジャーとガスドリンカーズとの最終決戦が始まりました。デカブルーはウインスキーと対決、車に乗って襲いかかってくるウインスキーに対して専用バイク「マシンハスキー」でカーチェイスを繰り広げると必殺技“ディースナイパー・ブルーフィニッシュ”でウインスキーを車ごとデリートしました。
デカイエローとデカピンクはジーンの鞭攻撃の前に苦戦していましたがすぐに反撃に転じ、連携技“メリーゴーランドシュート”でダメージを与えると必殺技“ツインカムラブリーキック”でジーンをデリートしました。デカグリーンは吊り橋の上でブランデルからバズーカを撃ち込まれますが、落下しながらも銃撃を加えて形勢を逆転させ、最後は必殺技“ディーロッド・グリーンクラッシュ”でブランデルをデリートしました。
デカレッドはヴォルガーとの一騎打ちに臨み、互いの2丁拳銃による銃撃戦や格闘戦を繰り広げました。デカレッドは得意技“ジュウクンドー”でヴォルガーを追い詰めますが、一瞬の隙を突かれて逆転されると銃を突き付けられました。ヴォルガーは「大人しくしていれば、お前もマリー同様に機械奴隷として生きられたものを」とデカレッドにとどめを刺そうとしましたが、ヘリコプターに乗って駆け付けたデカマスター(声:稲田徹/演:日下秀昭)に窮地を救われました。
「百鬼夜行をぶった斬る! 地獄の番犬、デカマスター!」ヴォルガーは3体のイーガロイド(声:中井和哉)を召喚してその場から逃げ出し、デカマスターは自分がイーガロイドを引き付けることにしてデカレッドにヴォルガーを追わせました。そしてデカマスターは必殺技“ベガスラッシュ”でイーガロイドを全滅させました。
デカレッドは「俺はマリーを救うまでは負けるわけにはいかないんだ!」と再びヴォルガーに挑み、激しい銃撃戦の末にヴォルガーからワクチンを奪取することに成功しました。デカマスターはデカレッドからワクチンを受け取り、すぐさまヘリでマリーの待つデカベースに引き上げていきました。ヴォルガーはレスリー星に残しておいた怪重機「キラータンク」で地球ごとデカレンジャーを殲滅すべく、惑星間転送装置でレスリー星へとワープしました。
デカレンジャーもデカレンジャーロボに乗ってレスリー星へと飛び、ヴォルガーに戦いを挑みますが、キラータンクの攻撃力と防御力の前に苦戦を強いられました。ヴォルガーは「知ってるか? 俺にも時間は止められる。お前たちの生きる時間をな!」とデカレンジャーにとどめを刺そうとしましたが、レスリー星のデカベースに残されていたデカマシン「ブラストバギー」に乗ったデカブレイクが助けに駆け付けました。
デカレンジャーロボはブラストバギーと合体して超強力な「デカレンジャーロボ・フルブラストカスタム」となりました。ヴォルガーも対抗すべく大量のキラータンクを投入しますが、デカレンジャーロボは全方位射撃“スピニングブラスト”でことごとくキラータンクを撃破すると、最後は必殺技“フルブラストランチャー”でヴォルガーをキラータンクごとデリートしました。「これにて一件コンプリート! 悲しみの時よ、永遠に止まれ」
デカレンジャーの活躍で地球の平和は守られました。マリーもワクチンにより元の体に戻り、レスリー星を再建するために地球を離れることになりました。仲間たちと共に見送りに来たバンはマリーと固い握手を交わし、マリーはバン以外の時間を止めると胸にマリーゴールドの花を挿し、頬にキスをして去っていきました。「遥か宇宙を越えて、ほのかな恋が芽生えた。いつか宇宙に平和が訪れた時、その炎は再び大きく燃え上がるだろう。捜査せよ、デカレンジャー! 戦え、特捜戦隊デカレンジャー!」
以上、映画「特捜戦隊デカレンジャー THE MOVIE フルブラスト・アクション」のあらすじと結末でした。
特捜戦隊デカレンジャー フルブラストアクションの出演者・キャスト
出演者:さいねい龍二(赤座伴番(バン)/デカレッド(声))、林剛史(戸増宝児(ホージー)/デカブルー(声))、伊藤陽佑(江成仙一(セン)/デカグリーン(声))、木下あゆ美(礼紋茉莉花(ジャスミン)/デカイエロー(声))、菊地美香(胡堂小梅(ウメコ)/デカピンク(声))、吉田友一(姶良鉄幹(テツ)/デカブレイク(声))、稲田徹(ドギー・クルーガー(声)/デカマスター(声))、石野真子(白鳥スワン)、中尾隆聖(エージェント・アブレラ(声))、塩野勝美(バーツロイド(声))、中井和哉(イーガロイド(声))、古川登志夫(ナレーション)、田村円(アルゴル星人ブランデル)、天祭揚子(アルゴル星人ジーン)、岡本美登(アルゴル星人ウインスキー)、山本梓(宇宙女子大生フラビージョ)、福澄美緒(宇宙女子大生ウェンディーヌ)、志田未来(レスリー星の少女)、ささきいさお(マイケル・マイクソン(声))、新山千春(マリー・ゴールド)、遠藤憲一(アルゴル星人ヴォルガー)、ほか
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